プリキュアになれないアイドルマスター

 朝の子供向けアニメとして人気の高いプリキュア、父兄のコンテンツであるアイドルマスターも子供に人気が欲しい欲が垣間見える時があるのですが、作品のタイプが違うのでプリキュアと違ってアイドルマスターが子供向けのコンテンツになることはない、と思っているという話です。
私はデレPですが解釈が間違っていたらごめんなさい、その場合この駄文は無視してください。

目次
1.プリキュアは魔法少女
2.魔法少女の原点はシンデレラ
3.アイドルマスターというコンテンツ

1.プリキュアは魔法少女


 魔法少女についての歴史は詳しくないのですが、自分の知っている限り魔法少女という分類の共通点として”援助者”という存在があります。
 主に小さなマスコットだったりしますが、その援助者の持つ特別な力”魔法”によって非日常に踏み込むストーリーが魔法少女と呼ばれ、実際に魔法が使えるかどうかというよりは魔法の恩恵を受けた少女だと認識しています。
 この援助者の有無はヒーロー物と区別するためにも強調されているように感じます。
 プリキュアも実はそんなに詳しくないのですが(スマイルプリキュアの序盤しか見てない)、だいたい異世界から来た小さい妖精たちを助けるために悪っぽい存在と戦う話なので、分類としては魔法少女だと思っています。

2.魔法少女の原点はシンデレラ


 アイドルマスターの話ですがここでいうシンデレラはシンデレラガールズことではありません。
 魔法少女がどこから始まったのかについては、前述したように詳しくないのでわかりませんが、元を辿るとシンデレラに行きつくのではないかと考えます。
 シンデレラについて書くと、私達が想像する「シンデレラ」というのは大体ディズニーの手掛けたもので、それ以前にはシャルルペローの「サンドリヨン」、グリムの「灰かぶり」が有名でした。実は世界各地に類似の話があり、一つの話が広まったのか各地で自然発生したのかは不明ですが人々の共感を得やすいものであると推測されます。
 シンデレラ系のストーリーは大体次のような流れで展開していきます。

 1.ヒロインの試練
 再婚相手の母とその連れ子達の出現によって立場が悪くなるヒロイン、不幸な境遇に身を置くことになります。
 2.援助者の出現
 非日常の存在が現れ味方になり力を貸してくれます、アミニズムや動物などメルヘンな描かれ方をします。
 3.非日常世界
 舞踏会など普段の生活の延長線上にないような特殊な空間に飛び込みます。制約があったりします。
 4.花嫁テスト
 ヒロインが力を失った状態での話ですが、ここで日常と非日常が結びつきます。
 5.ハッピーエンド
 もちろんハッピーエンドです。

 整理してみると条件付きで何かをくれる超常的存在の援助者は昔話によく出てくるものと似てます。
 それと試練の時に現れるのが王子様ではなくて、その仲介と言う構造が都合の良すぎないいい塩梅なのでしょうか、おもしろいですね。

 シンデレラのストーリーで大事な事は、ヒロインを自分に置き換えて作品を楽しめるところです。
 嫌な事なんとかならないかな…、大きなチャンスが舞い込んだりして…、夢のような時間は終わってしまったけどもしかしたらまた…、最後にはきっとハッピーエンドが待ってる…
 シンデレラの境遇と心情には共感できますし、シンデレラを自分の分身として作品を楽しめます。
 シンデレラのストーリーやそこから派生した魔法少女モノ、プリキュアなどを見る子供たちは主人公達と自分を重ねる時があり、親しみを感じ好きになる、という流れがあるのだと思います。

3.アイドルマスターというコンテンツ


 アイドルマスターは主に、年頃の少女達がアイドルとして自分を輝かせるために歌や踊りなどアイドル活動をする話ですが、大抵の場合、ヒロイン達は自発的に活動を行っています。
 彼女たちの輝きに我々は心を洗われる気持ちになるのですが、彼女たちのストーリーに自分自身を重ねる事は難しいです。
 一般的に我々はある程度受動的で、非日常を求めて作品に触れたりするので、活動的なヒーローやヒロインたちを好きになったりはしますが自分の分身だとはあまり感じていません。
 もし彼女たちのようになりたいと思った人がいたらコンテンツに依存せずに自分のやりたいことを現実世界で活動して、その中で憧れや志しを強くしていくでしょう。
 画面で女の子がキラキラしていてもプリキュアとアイドルマスターではそれを見る視点が違っているため、ターゲット層は別のものになる、という某Pの感想でした。

 読んでくださってありがとうございました。

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