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そごう・西武を売却で労組ストライキ決行

セブン&アイ・ホールディングスが、そごう・西武を売却するということで、労使が揉めて、9月1日に組合側がストライキに入りました。

日本では、昔は頻繁に行われていました。特にJRになる前の国鉄のストはしょっちゅう行われており、我々もあおりを受け、通勤できないので、近くにある会社の寮に前泊したりしていました。当然、お祭り騒ぎになり、前夜にどんちゃん騒ぎをしていましたね。この時の人事総務の仕事の一つが貸出し布団の調達だったと思います。

さて、現在は、ほとんどストライキとか聞きませんが、欧米では、いまだにしょっちゅうやっていますね。

今回は、久しぶりのストライキということで、メディアでも大きく取り上げられていました。

ストライキは労働者側の権利ですので、それ自体は問題ないと思いますが、3点ほど違和感がありました。

1.豊島区やルイビトンなどのテナントによる反対

これは、高級百貨店のブランド棄損になるという反対理由らしいですが、よけいなお世話ですよね。自分たちの事しか考えていない無責任な発言だと思います。このままでは西武・そごうが存続できないので、苦肉の策でのヨドバシ出店だと思います。経営側は、ブランドが棄損しないように当然頑張るだろうと思います。最後は、消費者が決めることです。

2.他百貨店の労組も西武・そごう労組に賛同して記者会見に参列している。

これも、直接関係ないですよね。でもそういうデモンストレーションをするのは自分たちの経営陣に「強引に物事を決めると自分たちもストするよ」という脅しだと思います。これも自分たちのことしか考えてないようで、ちょっとどうかなと思いますね。

3.会社への要請が、「事業継続・雇用維持」だということ。

百貨店のビジネスモデルは、専門店やネット通販などが拡大していくとどうしても今のままでは存続していくのは厳しいですよね。よって、事業が継続されたり、雇用が維持されるのは、難しいわけです。よって、それを守れと言うのは「既得権益を手放したくない」としか聞こえません。一番大変なのは西武・そごうでたくさん働いているであろう非正規労働者でしょうが、彼らを組合は守ろうとはしません。

本来は、人員削減される人たちの転職支援策の要望とかを要求すべきだと思います。ただ、これも何も決まらず、売却話だけが進んでしまったので、そういうう要求もでいなかったのでしょうね。それなら、「事業継続・雇用維持」を掲げるのではなく「再建に向けた話し合いを開け」という要求の方がすんなりするのはないだろうかと思います。

まあ、まだ日本では、「リストラ・首切り反対」というほうが、昔のように市民の賛同を受けると思われているような気がします。

なにもかも昭和のストライキのリバイバルのように思えてしまいますね。




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