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【クリスマスの殺人 クリスティー傑作選】収録作品一覧

2022年もアガサ・クリスティーからのクリスマスプレゼント『クリスマスの殺人』が発売されました。

冬にまつわる様々な事件が収録された短編集で、クリスティーが生み出した探偵たちが一堂に会した特別仕様です。

クリスティー初心者が初めて読むのにぴったりな本でありながら、クリスティー好きなら手元に置いておきたくなる、そんな素敵な本でした。

豪華ケース付きなのもテンションが上がります。

2021年にも同じものが発売されていますが、2022年版には巻末にミステリ書評家である霜月蒼さんの解説が加わっています。この解説が素晴らしくて、それぞれの探偵たちの裏設定や、次にどの作品を読むのがおすすめなのかが綴られています。

カバーも青から赤になり、さらにクリスマス感が増しましたね。色違いで揃えて本棚に挿しておきたくなるデザインです。

今回は、『クリスマスの殺人』に収録されている作品とそれぞれの出典をまとめました。

序/『アガサ・クリスティー自伝』より抜粋

プロローグとして、クリスティー自身が過ごしたクリスマスについてのエッセイが収録されています。これは『アガサ・クリスティー自伝』という本から抜粋されたもので、続きはこちらから読むことができます。

「チョコレートの箱」「狩人荘の怪事件」/『ポアロ登場』収録

クリスティー作品の代名詞であるポアロシリーズの『ポアロ登場』からは、「チョコレートの箱」と「狩人荘の怪事件」をピックアップ。ポアロの相棒・ヘイスティングズも登場しますよ。

「バグダッドの大櫃の謎」「クリスマスの冒険」/『マン島の黄金』収録

ポアロが登場する事件として「バグダッドの大櫃の謎」と「クリスマスの冒険」も選出されています。この2編は『マン島の黄金』に収録されている作品です。

「プリマス行き急行列車」「教会で死んだ男」/『教会で死んだ男』収録

『教会で死んだ男』の単行本からは、ポアロが登場する「プリマス行き急行列車」と、ミス・マープルが登場する「教会で死んだ男」が選出されています。

「クリスマスの悲劇」/『火曜クラブ』収録

『クリスマスの殺人』でミス・マープルが手掛ける事件は「教会で死んだ男」と「クリスマスの悲劇」です。女探偵ということで、ポアロシリーズとはまた違う雰囲気の物語。謎解きの手法も違う切り口でおもしろかったです。

ミス・マープルの他の事件は『火曜クラブ』で読むことができます。

「クィン氏登場」「世界の果て」/『謎のクィン氏』収録

ポアロとミス・マープルはクリスティー作品の中でも有名ですが、クィン氏という探偵は初めて知りました。かなりミステリアスな人物で、まさに謎の男。しかもクィン氏は自分で推理をしません。他では見たことのない探偵小説です。

クィン氏が登場する他の事件は『謎のクィン氏』で読むことができます。

「牧師の娘」/『おしどり探偵』収録

トミー&タペンズシリーズは、夫婦であるトミーとタペンズの掛け合いが魅力です。夫婦漫才のような軽快なやり取りで謎を解き明かしていくところがおもしろく、他の作品は『おしどり探偵』で読むことができます。

「ポリェンサ海岸の事件」/『黄色いアイリス』収録

パーカー・パイン氏という探偵が登場するのが「ポリェンサ海岸の事件」です。これも他の探偵作品とは違う雰囲気の物語でした。事件を解決する探偵というよりは、みんなの困りごとを解消するタイプの探偵です。

パーカー・パイン氏の物語が収録されている『黄色いアイリス』では、ポアロやミス・マープルの短編も読むことができます。

「エドワード・ロビンソンは男なのだ」/『リスタデール卿の謎』収録

唯一探偵が登場しないのがこの短編。クリスティーは本当にいろんなミステリを書いているんだなと思いました。この「エドワード・ロビンソンは男なのだ」が収録されている『リスタデール卿の謎』では、様々なミステリを楽しむことができます。

最後に

特別短編集を読むと、それにまつわる他の話も読んでみたくなるのが読書好きあるあるですよね。私も早速いくつか購入しました。

クリスティー作品は、登場する探偵が変わると世界観もガラッと変わるのが魅力です。あなたにもお気に入りの探偵が見つかりますように!

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