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佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀こおろぎでいたい

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『夢三夜』『銀河鉄道の夢』の著者である、農民作家・飯島勝彦さんのブログ記事をまとめています
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#長野

②元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは? 佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農民作家・飯島勝彦)

元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは?  元日から大変なことが起きてしまった。  新年の初日を家族で祝う夕餉前の団らんを、突如震度7の大地震が襲った。  能登半島では群発地震が続いていて、この2年間も毎年震度6前後が起きてはいたのだが、これほどの激震に遭ったのは初めてだという。  長野県東部にあるわが家(県地図の諏訪湖から軽井沢に直線を引いた中間点)でも、居間に掛けた鏡が左右に大きく揺れ、炬燵にしがみつく時間が20~30秒間続いた。東日本大震災では庭へ飛び出したが

①佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい①(農民作家・飯島勝彦)

 羽田ゆみ子さんから、梨の木舎のホームページへ何か書いてみないか、と声をかけられた。 梨の木舎からは以前『夢三夜』という小説集を出版していただき、一年前には『銀河鉄道の夢』を出してもらった。それを終(つい)の本としてホッとした思いと同時に、なにか忘れ物をしているような気懸かりと、老齢を逃げ道にしたような責めを感じていた。  まだリタイアの時ではないと、場所まで用意いただいたことを有り難く思う。  ゆみ子さんと私は郷里が同じで、住居は500mほどの近距離にある。集落名を「式部