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千文小説 その949:盤石、そして

 こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。

 10インチ以上であること。

 スペースグレイであること。

 むき出しで、横向きで、外部機器との接続端子を左に、手で持って、使うこと。

 これが、僕にとっての、iPadだ。

 心に決めて、ゴールドの9.7インチを、スペースグレイの10.2インチに引き継いで、リセットし。

 箱に収めて、クローゼットの中、MacBook Airに重ねて、丁重に、頭を下げました。

 むぎゅーん。

 ふぎゅーん。

 炬燵へ戻って、膝の上、ごろごろくつろぐ愛猫の、ぽさぽさの、青緑色の毛皮を撫でながら。

 ようやく揃った、五台の電子機器集団、カメラレオンを見やります。

 第一の誘惑。

 八年も使っているのだから、このまま、寿命まで、先代の面倒を見なさいよ。

 第二の誘惑。

 ポップでカラフルな低機能モデルに、もしくは、質実剛健な高機能モデルに替えなよ。

 第三の誘惑。

 タッチペンかキーボードかカバーかケースか、アクセサリー、付けようよ。

 …渦中にいる時は、まるで気づかないけれど、抜けてみると、この通り。

 iPad問題のつまづきどころは、この三点の、いずれかに集約されることが、一目瞭然。

 要するに、自分との戦いでした。

 譲れないものは何か、はっきりさせるための、それはそれは、長い格闘。

 ようやく、わかった。

 iPadに、シリーズは、関係ない。

 Proだろうが、Airだろうが、無印だろうが。

 スペースグレイであれば、僕は、買う。

 容量も、決まってはいない。

 さすがに、Proとなったら、256GBにするかもしれないが、Airや無印であれば、64GBで。

 残念ながら、miniは、ないが、それは、miniだから駄目、ではなく、眺めていて、落ち着くサイズが、おおよそ、10インチだったから。

 miniシリーズに、10インチ以上、かつ、スペースグレイがあったら、選択肢に入れます。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 気持ち良く寝落ちした愛猫を、西武ライオンズのバスタオルでくるんで、抱き直し。

 MacBookとiPadを並べて、改めて、親和性の高さにうなります。

 両者、はからずも、ともに、スペースグレイに決まった。

 しかし、iPadは、10インチ以上がマストだが、MacBookは、Proがマスト。

 MacBookは、13インチでも、14インチでも、それ以上でも。

 …大きい声では言えませんが、Proシリーズで、インチを上げてしまうと、お値段に、目の玉が飛び出してしまうので、できれば、小さい方がいいな。

 iPadは、どんなに張り込んでも、低容量の単体なら、二十万円を超えない。

 ようにする。

 そうすれば、MacBook Proのメンツも保てるし、完全に棲み分けということで、iPadの顔も立つ。

 どうぞ、末長く、よろしく。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 第六世代のiPod touch、ピンク、32GBは、問答無用で、一台きり。

 何をどうしようと、先代も、次代もない。

 カメラレオンのジョーカーとして、炬燵の上、永久スタメンで、お願いします。

 これで、MacBook、iPad、iPod。

 三役が、揃い踏みし、土台は、完璧。

 ギター、ベース、ドラムの整ったフォーピースバンドに、残るは、ボーカル、iPhone。

 …意外と、一番の難関かも。

 iPodは、今代だけ。

 MacBookとiPadには、それぞれ、先代がいて、どちらも、リセットされ、仲良く、クローゼットに眠っている。

 先代たちを、手放すつもりはない。

 そして、いずれは先代になる、今代たちも、手放すつもりはない。

 その意味でも、MacBookとiPadとiPodは、基盤として、盤石。

 iPhoneですよ…。

 気づいたら、なんだか、ふわふわしてしまって。

 現在、部屋には、三台のiPhoneがいる。

 初代、iPhone7、ゴールド、32GB、ブック型カバー、は、現役。

 二代目、iPhone12 mini、ホワイト、128GB、むき出し、は、リセットされ、クローゼット。

 三代目、iPhone14 Pro、ディープパープル、256GB、クリアケースにスマホリング、は、SIMカード入りの今代。

 ピラミッドのように、頂点に登り詰めて、そして?

 この先、どこへ行く?

 …そうなのです。

 MacBookは、四年で、二台。

 iPadは、八年で、三台(一台は、譲渡しました)。

 iPhoneは、五年で、三台。

 iPhoneだけ、一足飛びに、最高機能モデルに行き着いてしまい。

 先がない。

 使用法が伴わないうちに、機体が完成したために、ヴィジョンが、宙ぶらりん。

 …次なる課題は、iPhoneだな。

 一難去って、また一難。

 こつこつと、取り組みます。それでは、また。

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