千文小説 その1019:諸共
こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。
無印の第九世代のiPadは、リセットしました。
箱に収めて、クローゼットにしまって、さて。
炬燵の上の電子機器、カメラレオンのメンバーは、六台。
iPhone、iPad、MacBook、iPodが、一台ずつ。
今代とは別の型のiPhoneが、二台。
基本的には、各々のデバイスにつき、一台ずつが、原則。
iPhoneだけは、OSのアップグレードの終了に合わせて買い替えるので、どうしても、先代が、余力を残したまま、交代になる。
バッテリーの寿命まで、iPhoneたちは、SIMなしでできる範囲のことを、ご担当ください。
にちにちにちにち。にちにちにちにち。
残りの三台のうち、iPodは、残念ながら、永久に一台。
MacBookも、壊れて動かなくなるまで、一台。
問題は、いつでも、iPad。
今代は、無印の第五世代で、とっくに、OSの期限が切れている。
デザイン的にも、ホームボタンとイヤホンジャック搭載モデルで、やはり、とっくに、廃版。
iPodに倣って、永久一台を、貫くか。
MacBookに倣って、壊れ果ててから、交換か。
iPhoneに倣って、型違いで、複数か。
にちにちにちにち。にちにちにちにち。
…iPadには、iPadの、生きる道がある。
無印の第九世代も、まだまだ、再設定の可能性は、充分。
その場合は、カバーを買ってこないと、使いづらいので、電器店の店頭に在庫があるうちに、最終的な去就を、決定しなくてはならない。
どうなの?
iPadは、一台きり、それとも、複数OK?
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
おやつのするめをかじり終え、満腹で、寝落ちした愛猫を、西武ライオンズのバスタオルでくるんで、抱き直し。
静かに並んだカメラレオンたちを見やって、呻吟します。
MacBookやiPodほどに、ばしっと切る必要はない気がする。
しかし、iPhoneほどに、OSや外形の差異を、強調する必要もない気がする。
それでも、二台併台は、多過ぎる。
無印の第五世代と第九世代を、どうにか、両立できないかと、打てる手は、全て打ち尽くしましたが。
…使わないんだよな、片方。
放っておくと、第五世代ばかりになるので、それでは申し訳ないと、第九世代をメインに据えようとすると、今度は、第五世代の存在理由が不明に。
同じホームボタン搭載型だから、なのか。
iPad同士だから、なのか。
いずれにせよ、使わない機体を置いておくのは、iPhoneだけでいい。
というわけで、冒頭の、第九世代リセット、に至った次第です。
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
第五世代の使用自体は、大変、快適。
電子書籍も読めるし、インターネットも繫がるし。
何より、見た目が、とても、好み。
ホワイトベゼルに、金の縁取りなんて、ものすごくおしゃれ、にもかかわらず、ほんわかとして、愛嬌がある。
素敵だなあ。
いつまでも、使っていたいなあ。
…というところで、小さく、つまずくのです。
なにぶん、使用開始後、八年目。
今のところ、目立った劣化の兆候はないけれど、いつ壊れても、おかしくない。
僕は、iPadを、執筆には、すなわち、業務には、使用していないので、いつ壊れても、構わないと言えば構わない。
だが、人間に置き換えれば、そろそろ、八十代。
老後も真っただ中、身じまいを、本気で、考えなくてはならない。
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
iPodと違って、iPadは、機種としては、立派に存続している。
ホームボタンとイヤホンジャックが、消えてしまっただけ。
それらに目をつむれば、後継機は、迷うくらいに、たくさん。
…なのに、よりにもよって、無印の第九世代を、買っちゃったんだよな。
せっかく、オールスクリーンタイプに切り替えるチャンスだったのに。
しかも、なんとも、うまくいかなかったことで、iPad全般に対する購買意欲が、底を尽きました。
もう、いいかな。
iPodのように、一台限定のガラパゴス路線を、進もうかな。
正直な気持ちに、しかし、水を差すものが。
他ならぬ、無印の第九世代です。
なにせ、購入後、まだ半年。
あきらめるには、早過ぎる。
ふさわしいケースを買ってきて、今度こそ、第五世代と、データの直接転送で、世代交代すれば?
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
買ってしまったものは、どうしようもない。
古びたものは、元に戻せない。
iPadは、二台も要らない。
条件を、オールクリアできるのは、第五世代から第九世代への、外形と設定もろともの完全なる引き継ぎ→第五世代のリセット、のみ。
しかし、それをしてしまうと、iPad自体を、使わなくなるリスクが。
…八方ふさがりを、どうにか、脱したいです。それでは、また。
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