見出し画像

千文小説 その1014:オー・マイ・ディテクティブ

 こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。

 幼い頃、ワープロを前に。

 将来は、この機械で、書くんだな。

 心に思って、紙に、鉛筆で、こつこつと、文章を、書き溜めていたものです。

 …デジタルデバイスの急発展により、かなり、予想図は、変わってしまったけれど。

 確かに、キーボードと画面がセットになったノートパソコンで、書いている。

 良かったね。

 夢、叶ったね。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 完全に予想外だったのは、スマホの存在。

 携帯電話が、一般に普及した頃、僕は、高校生。

 全く、ひとかけらも、これで書くんだ、なんて、思わなかったな…。

 確かに、ガラケーで、執筆したことはない。

 その意味で、勘は正しかった。

 が。

 後継機で、日々毎日、インターネットの記事を作成するようになるとは。

 そもそも、文芸誌への投稿から始めた身。

 さっぱり芽が出ず、そこでやめてもよかったのだけれど。

 たまたま、疫病の大流行で、引きこもって過ごさざるを得なかった時期に、noteの存在を知り。

 やはり、たまたま、Intel搭載のMacBook Airを買ったばかりで、ここぞとばかりに書き始める、という偶然の重なりがなかったら。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 そして、猛然と書いているうちに、Wi-Fiが、二度も故障し、別回線を備えたiPhoneのありがたみが、身に沁みて。

 iPhoneで土台を作り、MacBookで下書きを上げ、iPhoneに戻って、手直しと投稿。

 いつ、何が、壊れても大丈夫なサイクルが、無事、軌道に乗りました。

 ちなみに、僕自身が壊れてもいいようには、さすがに、なっていない。

 自動投稿も、もちろん、できなくはないのですが。

 そこまでは、理に反するかな。

 あくまでも、僕が、この指で、投稿ボタンを押せる範囲で、頑張りたいです。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 …愛猫の寝息が、やたらと、よく聞こえるのは。

 膝の上、目と鼻の先で、ひっくり返って大爆睡、というのもありますが、大元は、エアコンを効かせるために、窓を閉めているから。

 物事には、基本的には、理由があります。

 論理だろうが、直感だろうが、突き詰めて、原因を探れば、何かしらは、出てくるもの。

 ただし、驕ってはいけない。

 いつ何時でも、必ずや、一対一対応の因果関係が見つかるはず、と信じ込むのは、あまりにも、人間の能力を、過信し過ぎ。

 そんなことはない。

 僕が千文小説を書くようになった経緯と同様、複数の条件がからみ合って、というものの方が、圧倒的に多いのです。

 その時だけ、薄氷の上に、成立していて、すぐさま消えてしまったため、後から紐解こうにも、どうにも難しいなど、ざらにある。

 名探偵は、あくまで、フィクション。

 だが、フィクションに、命を懸けて、物書きは、書く。

 僕も、物書きの端くれ。

 書きます。

 どうして、僕は、iPadを使わないのか?

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 正確には、無印の第五世代は、使います。

 iPhone Pro、MacBook Proと並んで、生活を支える、なくてはならない愛機。

 なのに。

 …なんで、買ったばかりの、無印の第九世代には、最低限しか、触らないのかな?

 第五世代が、そろそろ、動作が遅くなってきたので、同じホームボタン搭載モデルを導入し。

 Apple純正、薄紫のフリップケースと、やはりApple製、お似合いのステッカーも貼って、いつでもどうぞ。

 構えているのに、ちっとも見向きもせず、第五世代ばかりを、ご贔屓に。

 …名探偵、近くにいないかな。

 夢水清志郎教授、円紫師匠、江戸川コナンくん、日本在住のマイスターは、数多、いらっしゃるはずなのだが。

 ついぞ、お目にかかったことはないし、これからもないだろう。

 なぜか。

 それは、僕が、物書きだから。

 物書きは、自分で、自分の世界に、名探偵を、生み出さなくてはならないから。

 どうやって?

 考えることで。

 思考の過程が、擬人化されれば、あなたも、ミステリー作家。

 残念ながら、僕は、どちらかというと、エッセイ風。

 考えている自分を書く、という形でしか、謎を解くことができない。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 専用の、キーボード付きカバーをつけて、差異化を図っても。

 第五世代偏重の傾向は、揺らがなかった。

 それどころか、キーボードが、黒過ぎ&重過ぎて、ノイローゼになり。

 鬱を発症しかけたので、泣く泣く、処分した。

 この辺りに、ヒントがあるのか。

 黒かったり、重かったり、純正だったり。

 縛りがあるのが、鬱陶しいのか?

 あるいは、置き場所が悪いとか、物理的なことなのか。

 事実を積み重ねることで、謎解きを、目指します。それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?