千文小説 その1008:またぞろ
こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。
またも、USBメモリが、おかしくなりました。
先週、壊れて、取り替えたばかりなのに。
呪い?
…かもしれない。
そもそも、初代の、超ミニサイズの4GBに、ファイル破損が生じたのが、端緒。
全部失う前にと、新品を購入して、データを移行し、二回使って、はい、おだぶつ。
うんともすんとも反応しなくなり、慌てて、手持ちの、古い新品に取り替えて、データを移行して。
やはり、二回目に挿したら、はい、読み込み不能。
強制フォーマットを求められて、しーん、となり、そこで止まっている段階。
とてとてとてとて。ちりんちりん。
まふーふ。
るふーふ。
とてとてとてとて。ちりんちりん。
仕方なく、初代の壊れかけに戻って、さくさくと、仕事を終えて。
…替えなくて、よかったんじゃ。
疑念にとらわれつつ、それでも、破損したファイルは、戻らない。
うんともすんとも、の二台目はともかく、いちおう認識はできる三台目は、データをあきらめて、フォーマットすれば、まだ、使えるかもしれない。
よくよく観察するに、どうやら、Pages形式で作成した書類が、引っかかりの元凶らしく。
結局、MacBook用にフォーマットしないままで、USBメモリを使ったことが、一連のトラブルをもたらしたらしい。
とてとてとてとて。ちりんちりん。
ゆふーふ。
いふーふ。
とてとてとてとて。ちりんちりん。
そして、複数の外部デバイスを差し込む、端子の分配機が、古くなっていることも、また、確か。
替えようかな。
でもな。
古いものが、いちがいに、駄目というわけではないのは、USBメモリの件で、立証済み。
諸々、総取っ替えして、新しくやり直したい気分になることは、よくあります。
が、それは、あくまで、気分。
物理的な、物と物との配置となると、簡単に、ポイ捨てしたり、しがみついたりすることは、よした方がいい。
ぶふーん。
ぽてっ。
ほわま、ほわま。
はいはい、ただ今。
なわばりの見回りを終えて、座り込み、抱っこをせがむ愛猫の声に、急いで立ち上がり。
ぽさぽさの、青緑色の毛皮を抱いて、しばし、床を歩きます。
さんざんもめた挙句、ついにお蔵入りとなった、iPhone12 mini。
今、落ち着いて、思い起こしても、悪いところは、思い当たらない。
むしろ、すぐにでも、再設定しても構わない。
でも、できない。
怖いから。
物理的な相性の悪さというのは、気分の問題をはるかに上回る、この世の地獄。
物体として合わない、のが、離別の原因の、最悪のもの。
恋人でも、愛機でも、愛猫でも。
生理的に無理、であれば、いずれ、必ず、破綻します。
おそらく、iPhone12 miniは、僕本人、もしくは、僕の大事なデバイスのどれかと、物体として、反発する。
望む望まないを超えているため、本人/本物たちにも、混乱をもたらし。
いったい、何が、どうなってるの?
誰の/何のせいなの?
…お気の毒、としか言いようがない。
誰のせいでもありません。
合わないものは、合わない。
素敵なカバーを付けようとも、手塩にかけた設定を施そうとも、本体同士の相性の悪さを帳消しにするのは、不可能。
怖いでしょう?
人体にとってのウイルスと、意味的には、同じなのだから。
異物は排除、が、身体の基本。
放っておいて、一緒にいようとし続ければ、遅かれ早かれ、自浄作用が働いて、病気や不具合の形で、別れが訪れる。
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
幸い、愛猫と僕の、物としての相性は、良好。
爆速で爆睡に移行した、どっちりむっちりおしりを抱えて、炬燵へ戻り。
西武ライオンズのバスタオルで、丁重におくるみし、あぐらの膝に、お乗せ申し上げ。
姿勢を正して、炬燵の上の電子機器集団、カメラレオンを見やります。
iPhone7、iPhone14 Pro。
無印の第五世代のiPad、無印の第九世代のiPad。
13インチのMacBook Pro。
第六世代のiPod touch。
大丈夫です。
太鼓判付きの、相性の良さ。
末永く、よろしくお願いいたします。
この六台を基本として、イヤホンやプリンターやUSBメモリ等、周辺機器を、見直してみると。
…やっぱり、駄目になった、二本のメモリスティックに、違和感がある。
またもめる前に、潔く、あきらめよう。
ミニミニUSBは、合うは合うが、いかんせん、古い。
壊れ果てる前に、電器店、行かなくちゃな…。
しかし、その際、何を基準に、選べばいいんだ?
外付けメモリは、店頭に、山ほど、並んでいるよ?
…またぞろ、次なる課題が、見つかったようです。それでは、また。
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