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千文小説 その982:萌え

 こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。

 OSの古さを理由に、iPodをリセットすることは、僕には、できなかった。

 今、ピンクの機体は、白黒銀のiPhone12 miniと並んで、全体に地味な炬燵に、華やかな彩りを添えています。

 残念ながら、無印の第九世代のiPadを活かすことは、僕には、できなかった。

 今、スペースグレイの機体は、リセットされ、箱に収まり、クローゼットの中、Intel搭載のMacBook Airとともに、長い眠りについています。

 ぬっきゃー。

 べしべし。

 げすげす。

 巨大なピカチュウのぬいぐるみに、殴る蹴るどつくかじる、やりたい放題からみまくる、もうすぐ五歳、まだまだやんちゃな愛猫を、微笑んで、見守りつつ。

 天板の上、静かに揃った電子機器集団、総勢六台のカメラレオンを見やって、ため息をつきます。

 MacBookとiPadとiPodが、一台ずつ。

 iPhoneが、三台。

 前者は、壊れるまで使って、次代に繫ぐ。

 後者は、SIMカード入りの機体の、OSのアップグレードが終了したら、次代を迎える。

 おおよその方向は、それで定めて、あとは、個別に検討。

 ぶっきゃー。

 ぼすぼす。

 ごすごす。

 第六世代のiPod touch、32GBは、どこまでも、このまま。

 MacBook Pro、スペースグレイ、13インチ、256GBは、少なくとも、十年は、このまま。

 アップデートが効かなくなるまで、ノートパソコンを使ったことが、実は、ないので、いい機会。

 どこまでいけるか、ユーザーともども、チャレンジです。

 無印の第五世代のiPad、ゴールド、32GB、第九世代用のブラックキーボードカバー付き。

 …諸々、不安しかありませんが、それでも、しばらくは、このまま。

 iPhone7、ゴールド、32GB。

 iPhone12 mini、ホワイト、128GB。

 iPhone14 Pro、ディープパープル、256GB。

 それぞれ、現行の三シリーズ、SE・無印・Proの、最小容量の、プロトタイプ。

 次代は、いずれかを選んで、反復継続、もしくは、そのつど変える。

 ぬふーん。

 べったり。

 すりすり。

 ぽたぽた。

 iPhoneというデバイスそのものを愛し、かつ、安定的な収入が確保できるのであれば。

 無印シリーズ、128GBを、気に入った色で、数年おきに、買い継ぐ。

 決して、SEやProには手を出さず、ワイヤレスイヤホンを接続し、アプリもいろいろダウンロードして、暇な時には、いつでも触っていて。

 街でお見かけする、一般的なiPhoneユーザーのように、僕も、なりたい。

 …願っていましたが、どうやら、無理。

 というか、願っているのだと、思いたかっただけ。

 僕は、物書き。

 書くことが、何よりの優先事項、その他は、ほとんど、無いに等しい。

 iPhoneを、iPhoneとして見ているのではなく、あくまでも、ふさわしい執筆機器はどれか、と考えた時に、最も手に合ったのが、たまたま、iPhone。

 それも、軽やかな無印シリーズではなく、カメラ、そんなに要る?

 びびるほどに重厚な、Proシリーズが、色や形、電池保ち、アクセサリー、あらゆる角度から、ぴたっとはまった。

 そもそも、iPhone12を買う時に、今は廃版のミニサイズが選択肢にあった、というのも、何かのご縁。

 せめて、iPhone13 miniであれば、レンズの配置等、現行の無印に繫がる部分もあったのに。

 というわけで、無印シリーズのiPhoneに、見事、ふられてしまった。

 書くために、iPhoneを選んだ。

 書くことが、僕に、iPhoneを選ばせた。

 そこに、基本的に、愛はない。

 ないのだが、僕は、今代のiPhone14 Proを、心の底から、愛している。

 もう、Proシリーズ以外は、選択肢にない。

 よって、iPhoneは、今代を、反復継続で。

 ぴーぷす、ぴーぷす。

 ぽわ。ぽわ。

 黄色いねずみの、大きなお腹にくっついて寝落ちした、青緑色の猫に、立ち上がり、西武ライオンズのバスタオルを掛けて差し上げ。

 しばし、その場で、天井を仰ぎます。

 iPod、iPhone7、iPhone12 miniは、過去の形見として、大事に、使い切る。

 MacBook Proは、iPhone14 Proの補佐として、毎日、執筆。

 iPadは?

 …なくてもいい、とは、やはり、言えないな。

 MacBookでは代替できない何かが、iPadには、ある。

 でも、その何かは、かなり、ピンポイント。

 よほど、機体を、慎重に選ばないと、使わない新品が、山をなす。

 どこだろう…。

 物書きにとっての、iPadの、ストライクゾーン。

 萌え、を探しに、再出発です。それでは、また。

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