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インド一人旅

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20代にインドを一周した際の一人旅の記録です。2003年当時の話なので古いといえば古いのですが、バックパッカーやインドに興味のある方々には参考になる部分もあるかと思います。
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#デリー

喧噪のニューデリー(インド旅⑥)

ここメインバザールのストリートには舗装というものがない.そこは買い物客やバックパッカー,牛や物乞いがごった返す.そこに突っ込む車とリキシャとバイクの自己中心的なことといったらない.彼らは奇妙なクラクションを鳴らしまくり避ける人々を避けるといった風に進んでいく.バイクの”ビーッ”というクラクションは,とにかく何でもいいから避けてくれといっているようで非常に滑稽な,しかしそれでいてインドを感じる代物だったりする. メインバザールを歩けば両サイドにびっしり並んだ店,楽器(ジャンベ

これがインドカレー!?定食ターリーに舌鼓(インド旅⑤)

インド一人旅二日目.昼の活気で騒がしいここメインバザールの人ごみの中に,少し疑心暗鬼な日本人がいた.あの旅行代理店での一件は私には少々堪えていた.始めにあのようなことがあるとこの先の旅が思いやられるというものだ. さらに,宿に戻る途中には財布をすられそうになった.メインバザールの人ごみはしばしば牛がのらりくらりと歩くので”牛渋滞”が起こり,時として押し合うことになる.そのドサクサに紛れて私のズボンのポケットから財布を抜いた者がいた.私はすぐにその手をつかんで握力で握り締めた

デリー名物、悪徳?旅行代理店へようこそ(1/2)(インド旅③)

ニューデリー,メインバザールの朝は早い.一泊150ルピーの部屋は6時にはもう外の雑音にさらされる. バザールを行き交う人々の声,鶏の鳴き声,リキシャ(輪タク)独特のクラクション・・・.夜の闇とは対照的に賑やかな朝.そんなところにこの初宿はあったのだった. そして,ここでインド一人旅の洗礼を受けることになる. どこかで朝食を食べようと宿を出ようとすると,一階のカウンターには昨夜親切にしてくれた店主ともう一人,日本語を流暢に話すインド人がいる.店主に挨拶すると,今日の予定を聞