生と死の混沌の中で(インド旅⑧)
神聖なる火葬
黄金の布で覆われた竹製の担架が数人の男達に運ばれてガートにやってくる.火葬の始まりである.ここマニカルニカーガートはインドの火葬場として最も有名である.今日も多くの人がすり鉢状になったガートに続く川岸を囲み,そこで行われる神聖なる死の儀式を見守っていた.辺りには煙が立ちこめ厳粛な雰囲気である.『歩き方』によれば,ここはインド世界の底であり,インド人にとって最もデリケートな部分である.死者にカメラを向けることなど許されない.第一,ここにいるというだけで声を掛け