川柳20句『木の枝にまた』
駒鳥のナチ体制下のうたうたい
相棒に鰐を選んで奔走す
屋敷には丸呑みされた田舎だけ
心霊と造語を合わせ定番化
提灯を託す先には理屈のみ
住職と儀式行ない消す基盤
仏教を増殖しても窪んでる
自生したパワーワードを配りゆく
空想のお城に生きる世界たち
過去の出来事を狙撃します
隧道は南北朝の味がした
明け方に味醂垂らした団精二
鮎川哲也から鳴る音を
吉田戦車と同じ口蓋
自習室まで小林旭
広告だけにドラゴンスクリュー
銀座まわりのユリシーズ号
聚楽から飼い主だけを祈りなさい
細菌の虜となって願いなさい
木の枝にまた逢いましょうと言ってくれ
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