プロローグ
はー。はー。
息が荒くなり、目が大きく見開く。
わたしの手には……。
あの、黒い封筒が。
そう、わたしは、わたしは……。
10年前
わたしは、そのゲームに巻き込まれ……、
大きな借金を背負ったのだ。
ようやく完済というところなのに。
わたしの名前は×××。
改札。
広場には人だかり。
何だろう。
近寄ると、ジャグリングをしているピエロ。
人だかりの後ろから覗き見る。
高度な技を披露したのか。
拍手喝采。
ふと横に……。
視線を送ると真っ黒なスーツの男。
何かを私に渡す。
なんとなしに受け取り、男の顔を見てぎょっとする。
白い仮面……。
白い仮面?!
なんだか仮面の中の目がほくそ笑んだような気がして・・・。
手に取ったものに目を落とす。
黒い……封筒。
これはまさかあの……。
破るように封筒を。
中から白い紙
古いタイプライターで打ったような、あの文字。
私の目は、限界まで見開く。
過去の記憶が。
はー。はー。
過呼吸気味になり、自身の鼓動が、頭に響き渡る。
そう。
わたしは、
わたしは……。
プレイヤーだっ!
×××様
ようこそ。
第13回 LIAR GAME IN SNS の世界へ。
お待ちしております。
BY なるるん
気になる方は次の記事をお待ちくださいませ。