超長周期地震試験装置

3.11の東日本地震の時は、東京の超高層ビルは大揺れに揺れた。

スローモーションでいつまでも揺れ続ける映像は、細いビルが途中で折れはしないかと恐怖感が湧いた。手のひらに鉛筆をのせて動かすと、すぐに転んでしまうが、長い竿なら平衡を保てるのだと教わったものだ。しかし、最上階あたりに居た人の体験談は深刻だ。体感的には数mくらいの幅で極めて大きな揺れに生きた心地がしなかったという。

超高層が本当に安全かどうかは、まだ研究し尽くされていないと感じていたら、今度、長周期地震動による超高層ビルのゆっくりした大きな揺れを再現できる試験機ができた。水平方向に±1500ミリ、上に900ミリ、下に700ミリ可動で、回転も含めた(ねじれ)3次元搖動もできる。最大加速度800ガル。これだけの性能を持つ試験装置は恐らく世界最高ではないだろうか?実証試験を重ねて、是非安全なビルを実現して貰いたいものだ。(清水建設の中央研究所)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?