Novel & Short Story Review 2020/12

もうすでに発売中だが、今月発売のSFマガジン2020年12月号でNovel & Short Story Reviewを担当した。前は6ヶ月周期だったのが、なんか間隔が縮まって4ヶ月周期で回ってきた。子細は問うまい。

それにしても、今年に入ってからSFマガジンに4号連続で登場してちょっとした人気者気分だ(6月号:2010年代重要作品名鑑、8月号:N&Sレビュウ、10月号:文庫SF座談会、12月号:N&Sレビュウ)。

紹介作品

今月のテーマは……陰謀論!
SFとは(外側から見て)似て非なるものだけにかえって扱いにくい題材だと思うが、こういう時代なのであえて取り上げてみた。スローンとかバリーとかSFプロパーっぽくない作家が入っているのはそのせいかも。おすすめはスローンのやつ。プロレスのケーフェイという言葉を初めて知った。

・Robin Sloan “The Conspiracy Museum” (The Atlantic 2020年5月初出)
https://www.theatlantic.com/books/archive/2020/05/conspiracy-museum/610984/
・Max Barry “It Came From Cruden Farm” (Slate 2020年2月初出)
https://slate.com/technology/2020/02/it-came-from-cruden-farm-max-barry-short-story.html
・Nishi Shawl “Evens” (パルプSFノワールアンソロジーThe Obama Inheritance初出)
・Mark Lawrence “The Visitor: Kill or Cure” (Tor.com 2020年3月初出)
https://www.tor.com/2020/03/18/the-visitor-kill-or-cure-mark-lawrence/

・長篇:Axiom’s End by Lindsay Ellis

今年の話題作のファーストコンタクトSF。ブラーブに「メッセージ(映画)」meets『三体』とか書いてあってもうすごい。アメリカ人は類似ジャンルの人気作を雑に引き合いに出すのをやめい。作者はビデオエッセイストというかユーチューバーの人。

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