6/24 雑記 警察音楽隊

浮世研の収録に備えて2回目となる『映画大好きポンポさん』の鑑賞に向かう道すがら、経由したJR京都駅で昼食を摂ろうとさまよっていたところ、京都府警察音楽隊によるコンサートに遭遇した。

場所は駅ビルの大階段にある広場で、そこが「室町小路広場」と呼ばれていることも初めて知ったけれど(『響け!ユーフォニアム』では、そんな言及はあっただろうか)、何より、平成9年から1000回以上行われてきたというそのコンサートを見かけたのも初めてだった。

もしかしたら、どこかで目の端には捉えていたかもしれないけれど、おそらく足は止めなかったのだろうと思う。今はなんとなく「どういう人が警察という組織の中で音楽をやるのだろう」という疑問が頭をもたげてきて、空腹を一旦頭の隅に追いやって、少し聴いていこうかと思ったのだった。

大階段はソーシャルなディスタンスを取るにはあまりに十分な広さを誇っていて、平日の昼ということもあって、どこでも座り放題だった。そもそも平日に開催されているからこれまで出会わなかったのではなかろうか。「府民とのふれあいを高め、警察活動に対する理解をより深めるため」と公式に記載があるけれど、私に対する広報活動はここにきてようやく結実したことになる。継続することの大切さを実感させてくれる。

ただただ上に上り続けるエスカレーターというものは、実は希少ではなかろうか、などとぼんやりと思いながら、適当な高さまで運ばれていく。演奏はちょうどエヴァメドレーに差し掛かり、いつしか得られていたその市民権に少し驚いた。

軽く調べてみるに、そもそも警察官と一般の警察職員の違いがあることすらわかっていなかった。歴史は意外と古く、兼任だったり専任だったり地域によっていろいろらしい。この歳になると、これまで知らなかったことを知る機会が巡ってくると少し得した気分になる。放っておくと頭がどんどん「いつも通り」に怠けていくからだ。

最近私が転職したこともあるけれど、これが業務であり、このために練習を重ねてきたであろうことを考えると不思議な気持ちになる。組織の中で役割を果たす、ということに敏感になっているのかもしれない。だからこそ、単純に賞賛の拍手を送りたかったのだ。

しばらく拍手を続けていると、なんとアンコールまで用意されていた。曲目はTRFの『survival dAnce』。「誰もが知っているであろうライン」をそこに見て取ると同時に、「懐メロ」の概念がそこまで迫っていることに驚愕を禁じえなかった。そう遠くない未来、老人ホームで流れる『survival dAnce』を想像して笑った。


そんなことがあって数日が過ぎ、こんなニュースが目に飛び込んできた。

カラーバス効果ここに極まれり、という感じだったけれど、この映画が公開されたら観に行こうと思う。



冒頭のポンポさんの感想もいずれアップできると思うので、「浮世研の考察ラジオ」もよろしくお願いします。


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