
【2021年最新】いま音声配信(ポッドキャスト/ラジオ)をはじめる方法
じつは2015年半ばくらいから、なつめぐという人と一緒に「ドングリFM」というポッドキャスト番組をやっています。
Apple PodcastやSpotifyなどいろんなところで聴けますのでぜひ。
で、最近、聴いてくれてる友人・知人から、「あれ、どうやってやるの?」とよく質問されるようになったので、「2021年に音声配信をはじめるならどんな方法があるのか」をまとめておこうと思います。
自分でもこれまで上手く説明できていなかったので、考えながら書いていきます(今後、音声配信に関する相談を受けたときの参考リンクになればいいなと…)。
大きく分けると「ポッドキャスト」と「独立系サービス」がある
まず音声配信の方法を乱暴に分けると、ポッドキャストとそれ以外の独立系サービスという区分になります。
ポッドキャストとは、どこかに音声コンテンツをアップするとRSSで更新情報が飛んでいって、ポッドキャストアプリ(AppleやSpotify、Google、その他いろんなポッドキャスト聴取アプリがある)で聴けるというもの。わりとオープンな技術仕様です。
その他の独立系サービスというのは、多くの場合スマホアプリ単体で収録→配信→聴取までできるのが特徴で、とても手軽。代表的なのは「Voicy」。録音機材を一切使わずに配信できるのはとても魅力的です。他にも「SPOON」などのアプリがあります。
いま音声配信をするなら、ポッドキャスト形式にするか、その他の録音配信アプリで独自形式で配信するか、このあたりをまずは選ぶとこになります。
それぞれのメリット・デメリットは
それぞれのメリットを挙げるならば、ポッドキャスト形式はApple iTunesやSpotify、Google Podcastをはじめとしてあらゆるポッドキャストアプリで聴けるため、幅広いリスナーに聴いてもらえる可能性があることです。
一方の独立サービスの良いところは、ポッドキャストアプリには配信できないものの、そのサービス自体に音声コンテンツを楽しむことを目的としたユーザーが集まっているため、すぐに聴かれやすいところです。
逆に言えば、ポッドキャストは幅広いリスナーを獲得できる可能性はあるものの、広いネットの空間でぽつんと生まれた音声コンテンツを誰かの元に届けるにはそれなりのハードルがあります。
独立系サービスは、すでに音声コンテンツを楽しみに来ている人たちに向けて配信できるという利点がありますが、そのサービスのユーザーにしかリーチできないのと、データポータビリティにやや制限があります(音声データをサービス外に持ち出せないことが多い)。
ポッドキャストを配信するには
ポッドキャストを配信すると決めた場合、まずは音声ファイルをアップロードする場所が必要になります。
そうした場所には、例えばSoundCloud、WordPressとそのプラグイン、Seesaaブログ、Radiotalk、audiobook.jp、Anchorなどのサービスが利用できます。
これらに音声ファイルをアップするとRSSフィードが生成され、それをApple PodcastやSpotifyに登録するとポッドキャストの配信がスタートします(Google Podcastは勝手にRSSをクロールしてくれる)。
SoundCloudやAnchorは海外サービスなので、もしかしたら少し使いづらいかもしれません(慣れれば余裕ではある)。WordPressは別途サーバを用意しないといけないのでハードルがやや高いです。
(SoundCloudとAnchorは基本英語)
もしネットサービスに慣れていない場合は、Seesaaブログ、Radiotalk、audiobook.jpなどを使ってみるのがおすすめです。
このなかでRadiotalkとaudiobook.jpは、単なるポッドキャスト用の音声置き場としての役割だけではなく、それらのサービス自体が音声コンテンツが好きなユーザーを多く集めていることにも注目です(その点で独立系サービスにも似ています)。
RadiotalkはもともとはVoicyのように独自の音声配信サービスで、スマホアプリで簡単に音声コンテンツを収録、配信し、そのまま聴取もできるアプリでした。そこからさらにポッドキャストへの対応を進めたため、すでにサービス自体に音声コンテンツを聴くユーザーがついています。
audiobook.jpもその名のとおり、オーディオブックの配信サービスがメインで、そこにポッドキャスト配信機能が加わりました。なのでRadiotalkと同じく、サービス自体にファンがついていて、かつポッドキャスト配信もできるというサービスになっています。
難易度・ハードルの高さとしては悩ましいところですが、WordPress→SoundCloud→Anchor→audiobook.jp→Seesaaブログ→Radiotalkみたいな順なのかなぁと思います。
ここで何を選ぶかは完全に好みとなりそうです。使い勝手には差がありますが、配信してしまえば出先は同じグローバルなポッドキャストアプリです。一通り触ってみて選んでみましょう。
ちなみにドングリFMはSoundCloudを使っていますが、選んだ理由はサーバを用意するのが面倒なのでWordPressはナシだったのと、当時はAnchor、audiobook.jp、Radiotalkがまだ存在しなかったのでSoundCloud一択だったというのが正直なところです。
ここまでのまとめ:
ポッドキャストを配信するなら、そのための音声置き場を決める。使い勝手に差はあるが出先は同じ。
▶独立系サービスはVoicyとStand.fmなど、そしてnoteも
独立系サービスは常に新しいものが出てきているのでキャッチアップするのが難しいです。最も有名なのはおそらくVoicyでしょうか。スマホアプリから収録できて、そのまま配信でき、さらにすぐに聴いてもらえるような環境も整っています。
ただ配信者は審査制となっているので、誰でもすぐにVoicyで番組を持てるわけではないのは注意です。応募フォームから申請して、審査に通った場合のみ配信できます。とはいえチャンスは誰にでもあるので思い立ったら応募してみましょう。
一方でStand.fmやSPOONは誰でも配信できるサービスです。いますぐに何かを配信したい場合はこちらを選ぶといいでしょう。
Stand.fmはLIVE配信ができたり、リスナーから「レター」という質問・メッセージを募る機能があったり、できることの幅が広いです。
ただVoicyも、Stand.fmも、SPOONも、サービスに特色があります。印象としては例えばVoicyは実名ベースでよりビジネス・経済、自己啓発の色が強く、SPOONはどちらかというと匿名ベースのオタクよりの世界観があるようです。なんとなく、niconico(ニコニコ)みたいなイメージです。
この表現が正しいのかは自信がないです。そのへんの説明はとても難しいので両サービスのトップページを見てみて、自分にあってそうな方を選んでみるといいんじゃないでしょうか。
ちなみにnoteを使っている人は、じつはnoteで音声配信をするのが最も手っ取り早いかもしれません。noteのメニューから「音声」を選んでラジオとして配信している人もかなりいます。
あとはYouTubeを使うという手もあります。静止画に音声を乗せて動画形式にすればアップできます。YouTubeを音楽サービスとして使っている人もいるので、音声コンテンツが流れてくるのも不自然ではありません。
すでに膨大な利用者がいるので、ここに配信するのも1つの方法です。Googleの圧倒的な広告在庫とマッチング技術により、収益が得られやすいというメリットもあります。
ここまでのまとめ
独立系サービスは、そのサービスにあるコンテンツの特色で選ぶ。自分に合ったものを。
▶機材はどうするか、編集は?
最近はほぼスマホで完結できるんじゃないかと思っています。
独立系サービスの場合は、スマホアプリを立ち上げたら、そのまま録音画面に進むのが一般的です。アプリを立ち上げる→スマホに向かってしゃべる→アップロード→配信となります。とても手軽です。
なので外部機器を用意するといっても、スマホにつなぐピンマイクくらいでしょうか。とはいえ内蔵マイクもかなりの高性能なので、あってもなくてもいいと思います。
ポッドキャストの場合は、収録から配信までが統合された独立系サービスと違って、途中で自由に編集できる余地があります。ここで編集の沼にハマるか、エイヤッと出してしまうかで作業負荷がだいぶ変わってきますが、とりあえず音声を録る機材としてはスマホの内蔵マイクでも十分でしょう。
編集には「Audacity」がフリーソフトとしてよく使われています。ノイズの低減や一部カットなどはかんたんにできます。ただ編集作業が必要ないように、余計なことはしゃべらないというのがトータルで一番楽だったりします。
以上、音声配信をしてみたいという人向けにざっくりとした解説でした。
今回は「これから配信してみようかなあ」くらいのテンションの人に向けて、音声配信のやり方全般について書いてみました。できるだけ初心者向けの案内にしてみかったのですが、やっぱりRSSとか出てくるとややこしくなってしまいます(あとは分類としてこれでよかったのか…)。
ポッドキャストの配信方法についてもっと詳しく知りたいという方は、相談に乗りますのでよかったらこちらをご覧ください。
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