プロフェッショナルとは?

数十年前まで、薬剤師免許を取得すれば安泰だと言われていました。しかし、その見通しはどこまで続くのか分かりません。

薬剤師が将来供給過剰になること、およびAIによる技術の進歩。
その2点が、将来の薬剤師に影を落としています。

薬剤師が生き残るために、何が必要なのか。

そのヒントが、瀧本哲史さんの「武器としての決断思考」の中にありました。

私が外資系企業のマッキンゼーに在籍していた時代によく言われたのが、「エキスパートではなくプロフェッショナルにならなくてはダメだ」ということです。

曰く、エキスパートはある分野についての専門的な知識・経験が豊富で、それを売ることで生きている人たちの事。

プロフェッショナルは、専門的な知識・経験は土台として持っており、複数の知識と経験を合わせて、相手のニーズに合ったものを提供できる人の事です。

薬剤師であれば、薬剤師免許を持っている。処方箋を見て、調剤ができる。
今までではそれで生きていく事が出来ました。

今後は、「いかに相手のニーズを満たすための経験を蓄積するか」がポイントになるでしょう。

例えば、薬剤師職に加えて、糖尿病患者さん向けのレシピを沢山知っているとか。普段の投薬の時に、どんな食事をすればよいか提案できます。

自身も筋トレや栄養学を学び、生活習慣病を予防するためのトレーニングを提案することも良さそうです。

患者さんのニーズは様々ですが、「健康になりたい」「寝たきりにならず、元気な時間を増やしたい」という気持ちは共通のものです。

プロフェッショナルになるには経験が必要です。薬剤師の仕事に向き合いながら、自分が得意なスキルをプラスする。

個の時代を迎えるにあたっては、画一的な方法ではなく、自分が他の薬剤師(あるいは薬局)とどう差別化していくかを考える必要があると思うのです。

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