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韓国アイドルサバイバルオーディション番組I-LANDが国民の疑心をぬぐい、成功する可能性

新たな大型アイドルサバイバルオーディション番組<I-LAND>が、今月26日の夜11時からMnetで放送されます。'大型'と謳う番組は多々ありますが<I-LAND>はその中でも間違いなく特大級、少しでもK-POPに関心のある人なら、始まる前からそのスケールの大きさに少なからずアンテナを刺激されているはずです。

<I-LAND>が特大級スケールである理由

1.プデュシリーズのMnetと、BTSを生み出したBigHitの最強タッグ
2.テーマソングをIUが歌う
3.RainZICOが審査員として出演
4.製作期間3年、制作費約200億ウォン(約20億円)

この4つの要素だけでも<I-LAND>がいかに力を入れて企画された番組なのかじゅうぶんに伝わってきます。CJ ENMとBig Hitのプッシュがある以上、この番組のデビューグループはすでに成功が確定していると言っても過言ではないし、IUの歌なら無条件で聞く!という分厚い層がテーマソングきっかけで番組に興味を持つ可能性も大です。しかしながら実際は、このスケールに見合うほどの関心を国民が寄せているとは言い難いのです。(現時点では)韓国の大手検索サイトNaverで<I-LAND>と検索しても一番上に同名の子供服通販サイトが出てきてしまうことからも、関心の低さがうかがえます。この理由はひとえに、PRODUCE 101シリーズによって国民に植え付けられた疑心と言えると思います。PRODUCE 101シリーズ(以下プデュ)はMnetが制作したオーディション番組であり、WannaOneやI.O.I、IZ*ONEといった人気グループを生み出しました。2016年に開始して、2019年まで全4シーズンが放送されましたが4シーズン目で不正が暴かれ、プロデューサーが逮捕されるまでの大事件に発展しました。これによってMnetの信頼度はがた落ち、不正発覚からまだ一年もたっていない今、Mnetが作るオーディション番組に期待して没頭しろという方が難しい話です。しかしプデュでそうだったように、どんなに大人たちが不正を働き視聴者を欺いていたとしても練習生たちに罪はないのです。偏った編集や操作された得票数、ある程度決められたシナリオの中でも夢を追う彼らの真摯な姿勢、ひたむきな努力、流した汗と涙は真実なのだと、没頭して見ていた人であればあるほどわかっているはずです。なので、練習生たちが頑張る姿やハイクオリティのステージを一人でも多くの人の目に映すこと、その過程で誠実な審査をアピールし国民の不信感を少しずつぬぐっていければ、スケールに見合った大成功を収めることも難しくないのではないかと思われます。そしてその成功への扉の鍵とも言える、IUが歌うテーマソングが19日に公開されました。

https://www.youtube.com/watch?v=QYNwbZHmh8g

長い間探し回っていた夢の扉の前に 自分の中の小さな歌が私をここに連れてきた”、”ひたすら耐え続けてきた意味に”、”君に出会ってやっと 手を取った後になってやっと その理由に気づいた”といった歌詞から伺えるように、これから熾烈なサバイバルに身を投じる練習生たちの固い決意、ライバルという名のかけがえのない仲間たちに出会った心境が歌われています。予告映像でIUはこの歌について、8時間休まずにレコーディングをした本当に一生懸命取り組んだと話しています。前述した通りMnetはオーディション番組によって大きな論争を呼びました。<I-LAND>が成功を収めるか否かによって、Mnetのみならず今後の韓国のオーディション番組の運命が決まると言っても過言ではないでしょう。IU自身もその重荷をじゅうじゅう承知の上、夢に向かって走りだした練習生たちの背中を押せるよう、頑張ってレコーディングに臨んだのだと思います。IUは26日の初回放送に出演し、生放送でこの「Into the I-LAND」を披露する予定です。

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放送開始を二日後に控えた24に日行われた記者会見で、Big Hitのパン・シヒョク代表は<I-LAND>について「私は全体的なプロデュースの方向性を設計、提案する役割を担うことになる。参加者たちが競争に足をとられながらミッションを遂行する受け身の姿ではなく、自ら成長していけるよう助けていきたい」と話しています。また、投票のやり方についてはグローバル視聴者投票が行われる予定だが投票のみではなく複合的な基準で審査されるとし、信頼を担保できるよう努力していると述べました。

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国民の信頼度や現在のコロナ状況のみならず、すでに収録中に落下事故が起こり一人の練習生が骨折を負ってしまっているなど不安な要素が多々ある<I-LAND>。K-POPを愛する人間の一人として、この新しい挑戦をあたたかくも厳しい目で見守っていきたい。




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