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「今さらビートルズを語る」第112回(嘘)

今夜は「ドライヴ・マイ・カー」を語ります。

あなたはビートルズの「ドライヴ・マイ・カー」をご存じですか?本当に「ドライヴ・マイ・カー」をご存じですか?とにかくまず10回続けて聴いて下さい。感度のいい人なら5回でも十分でしょう。ボクはこれを書きながらずっと聴いてるんですが、この曲たったの2分29秒なんです。2回聴いてもたったの5分。20回聴いても50分。1時間あれば24回聴いて24秒おつりがくるんです!!


「ドライヴ・マイ・カー」は1965年、アルバム「ラバー・ソウル』のドあたま一曲目に登場します。一曲目からぶちかましているのです!!なななんと56年も経っているのにちっとも古臭くないですね。(感想には個人差があります)


アルバムタイトル「ラバー・ソウル」からしてのん気にスルーしてはいけません。そもそも「ラバー・ソウル」ってみなさん何だと思ってるんですか?「ゴムの魂」とでも思ってるんじゃないですか?それとも「ゴムの靴底」とか?・・・「ゴムの魂」ですよ。「ゴムの魂」で合ってますよ。当たりです。まあ「ゴムの靴底」のダジャレなんですけどね。ボクは「恋人の魂」だと思ってましたよ。どうせ「r」と「l」の発音の区別がつかない英検3級の私ですよ。ええ。


不思議な曲です。ブラックな香り漂う変な曲です。イントロのギターからして変です。これホントにジョージが考えたんですか?ポールですか?いや宇宙人でしょう。こんな変なフレーズ。地球人には思いつきませんよ。そしてギターに遅れて滑り込んでくるベース。なんなんですか?火星人ですか?いいかげんにしてください。スーッと入ってくるじゃないですか。人間の油断につけこんでスーッと入ってくる。どさくさにまぎれてリンゴのドラムまで入ってくる。これ火星人ですよ。火星人の仕業ですよ。もう一度よく聴いてください。ベースもドラムもカンッペキですから。


そして始まる「あっすかがーる、わっし わんてっとぅびー/しっせべいべ、きゃんちゅし/あわなふぇいます、すたーおんざすくりーん/ゆきゃんどぅさむしん、いんびとぅいーん」
これボーカルなんですか?ボーカルって呼んでいいんですか本当に?とボカー問い詰めたいんですよ。
これは罠ですよ罠。


「いんびとぅいんーん」まで聴かされたらもう「べいびゆきゃんどらいヴまいかー」って言っちゃいますよねぇ。「いえっさんごなびあすたー」って言いたくなっちゃいますよねえ非英語圏民だって。そしてもう一度「べいびゆきゃんどらいヴまいかー」ときたらもう「あんめびあいらーびゅー」って言わずにはいられない。もうこれって麻薬ですよ麻薬!!麻薬以外のなにものでもない。


しかもこれ、よく考えてくださいよ。これってメロディなんですか?文でしょ。ただの文ですよね。まあメロディと言ってもいいのは「べいびゆきゃんどらいヴまいかー」からですよ。そして「あんめびあいらーびゅー」の一節だけでお茶を濁してなんとなく歌になってるんですこの曲。


ここで入ってくるピアノも憎いですよ。マーチンですよどうせ。こういう教科書的な過不足ないアレンジをしてくるのはマーチンですよきっとね。でもこれは地球人でもできるわざですけどね。


そして有無を言わさず二番に突入するでしょう。有無を言わさず行くところがビートルズ。男は黙ってビートルズ。で、しまいにゃ「びーびー、びーびっ、いえー」ですわ。この「びーびー、びーびっ、いえー」ですら完璧な、後ノリビートとは何かを教えてくれてる。ビートルズは何も語ってないけどね。憎いねぇ。


でなに?この間奏のアホみたいなギター。カンペ―さんか坂田師匠のようなこてこての関西フレーズ。
コーラスワークで言えばこの曲ずっと薄っすらコーラスでハモっていて、「あんめびあいらーびゅー」のパートだけジョンのユニゾンでスーッとカタルシスがある。よくできてるわ。


知らず知らずのうちにカウベルにのせられてアゴでリズムをとってるこの曲、中毒性MAXですわ。両手の拳を交互に突き出して踊り狂ってください。還暦でもまだまだいける唯一無二、ロックンロールの超超名曲です。

\(^o^)/

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