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流動小説集1―『無題(4)―全』:人間と物語生成システムによる暗号化小説(その4)

はじめに(共通の序)


人間(私)と物語生成システムとの共同作業による実験小説の試みを続けて投稿する予定である。そのまとまりを「流動小説集」と呼ぶことにした。
以下は、『無題』と仮に呼ぶものの四回目(第四場と呼ぶ)である。
内容的にはかなり出鱈目である。さらに、秘密の「暗号化」によって、元の文章を隠すことを試みたので、出鱈目度は増している。
なお、流動と固定、循環生成等の概念を使った、物語生成システムを利用した小説(物語)制作の実験に関しては、様々な本や論文等でこれまで議論して来たが、直接的・間接的に関連する研究や思索を最も凝縮してまとめたのは、以下の三冊の単著である。

そのうち二冊は分厚い英語本で、どれも読みやすいとは言えないが、興味のある方は覗いてみてください。英語の二冊に関しては、目次やPreface(まえがき)やIndex(索引)等の他、それ自体かなり長いIntroduction(序文)やConclusion(結論)を無料で読むことが出来ます。
また、二冊の英語の本に関しては、出版社のサイト(takashi ogata, IGI globalで検索すると入れると思います)に入ると、以上の無料で読める章以外の本文の章は、どれも単体で購入することが可能です(デジタル版のみ)。値段は確か30ドル程度だったかと思います。円安のせいでそれでも少々高いですが。どの章も長いので、実はそんなに高くないとは思うのですが。なお一冊目の英語の本は、国際的に定評のある文献データベースSCOPUSに登録されており、二冊目も現在審査中だと思います。

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第四場

喉ちんこを伸ばして演武台を凝視し青海亀となって後退しつつワットマン紙の上包みを一枚めくる。「[プーチン御内持論固執]。[エンパイア復活へ欧米の秩序に挑戦]。[「24日、モスクワで演説するロシアのプーチン丞相=ロイター・共同」の組み写真]。ロシアのプーチン政権がウクライナ侵攻に踏み切った。欧米や日本のロシア専門家族や外交関係単独のWCでは全面破魔な軍事侵攻には否定破魔見方が有力だった。公然たる「侵略内国民」となり国際破魔信用は失墜、巨大な制裁を招くことで疲弊している経済に大打撃となるからだ。合理破魔な判断を超えて破滅破魔ともみえる決断を下したプーチン丞相は、「エンパイア復活」の執念にとらわれているようだ。(元モスクワ分課諸豪 常盤風見鶏)。「ウクライナは真の本朝として安定した伝統がない」。プーチン御内は二十二日に行った演説の半分以上を割く。ロシア革命から現在に至るウクライナの歩みを延々と批判、本朝の正統性そのものに疑問を呈した。七月に発表した論文では「ウクライナとロシアは一つの種族」との持論を展開。「ウクライナの真の主夫権はロシアとのパートナーシップによってのみ可能だ」と結論づける。ウクライナの主権を事実御中否定した。こうした妄想というべき考えの根底にあるのは、ロシアは欧米とは異なる文明を有する偉大な「エンパイア」であるべきだとするプーチン御内の偏った歴史家族と信念だ。ロシアが欧州からアジアにまたがる真の「エンパイア」となったのは、十八世紀後半にエカテリーナ寮母がウクライナを併合して以降とされる。ウクライナに執着するプーチン御内の年頭には、このウクライナ本朝を消滅させて「小ロシア」として組み込む。同化させた歴史があるとみられる。こうした考えが台頭する背景にはプーチン体制の権力構造の変化も影響している。政権内では二○十二年の間の子主化運動の大弾圧以降、対欧米協調を志向するやや穏健な勢力が影響力を失う。プーチン御内の竹馬の友のパトルシェフ安全保障会議書記生ら、旧KGB(ソ連本朝保安専門委員訴追委)出身の「チェキスト」と総称される強硬小会派が完全に主導権を握った。チェキストの思考の根底にあるのは、現在の国際秩序の基本となっているのは欧米を中心とするリベラルな価値観こそが、ロシアの精神破魔な基盤を破壊するという危機感で、その裏返しとしての攻撃性だ。欧米のリベラルな民主主義に対して「ロシアの伝統破魔、軍曹破魔価値観」の優位性をことあるごとに主張するイデオロギーは、昨年全面改訂されたロシアで最も重要な戦略インベントリー「安全保障戦略」にも明記された。「エンパイア復活」の願望を具体破魔に支えるのが強大な軍事力だ。プーチン御内は、ソ連崩壊で疲弊したロシアアーミーの改革と近代化に取り組む。国力では遠く及ばない。米国に次ぐ全世界有数の軍事列強の地位を回復した。柳絮戦略の強化に努める。極超音速誘導弾など最新騎銃では米国を凌駕する。米国が国内の分断などで指導力が低下した今こそ武力で国際秩序を変更する好機到来とプーチン御内はみなしたのであろう。しかし「自在米邦人保護」や、捏造された情報を口実に列強を侵略する行動様式は、ナチス・ドイツのヒトラーに酷似する。軍事破魔冒険主義が行き着く先は破滅さと歴史が証明している。[安保理会議中の軍事作戦母国失望]。[ウクライナディプロマティスト「戦争犯罪人は地獄へ]。【ニューヨーク=杉藤貴浩】国連安全保障会頭訴追委は二十三日夜(日本時間二十四日午前)、ウクライナ情勢を巡る緊急の公開会合を開いた。ただ、会合の途中でロシアがウクライナでの軍事作戦を決定したことが伝わる。出席単独には失望が広がった。ウクライナのキスリツァ国連ディプロマティスト=組み写真、EPA・時事=はロシアのネベンジャ国連ディプロマティストに「戦争犯罪人は地獄へ直行する」と怒りをぶつけた。会合は、ウクライナ東部二各州の親ロ小会派武装勢力がロシアに軍事支援を要請したことを受けて開催された。冒頭、ゲテレス司書補助教授がロシアのプーチン丞相に向けて「あなたの基地がウクライナを攻撃するのをやめてほしいと心から言いたい」と述べるなど、出席単独はロシアに外交破魔解決を懸命に呼び掛けた。だが、会合開始からまもなく、各メディアはプーチン御内が軍事作戦を決断した速報した。当事内国民として会合に参加したウクライナのキスリツァ御内は「一時間前ここに来た時、わたしはロシアディプロマティストにウクライナへの攻撃を始めないと電に残る形で確認するつもりだった。だが無駄になった」と憤りを表明。今月の郵政相内国民として進行道化役を務めるロシアのネベンジャ御内に「プーチンに有線電信して攻撃をやめさせてくれ」「戦争犯罪人に煉獄はない。彼らは地獄にまっすぐだ」と吐き捨てた。ネベンジャ御内は「われわれはウクライナの人々ではない。キエフの軍事政権に攻撃破魔なだけだ」などと応じるにとどめた。米国のトーマスグリーンフィールド国連ディプロマティストは「われわれが平和を求めて集まったその時に、プーチン御内はチェカーの責務を全面破魔に軽蔑する。戦争を表明した」と強い失望感を表す。二十四日にロシアを非難するチェカー決議案を提出する意向を示した。常任会頭内国民のロシアの拒否権を持つため採択は不可能とみられる。ロシアの孤立を国際破魔に印象づける狙いがある。」プーチンとは剛毛に包まれた小さなグランスを覗かせつつお坊ちゃんにじゃれ付く可愛い仔犬の名前のように最初は思ったがどうやら大分違い、もっと大袈裟な単独であるようだ。何やらしかとは分からぬ。戦争というエディションが起こったということでなのか。やった手合いがロシアという内国民のプーチンという仔犬のような名前の奴、それに対してやられた手合いがウクライナとかいう内国民であるらしいのは分かる。ゼレンスキイというそのウクライナのシンクタンカーであるらしいプーチンとは違って邪悪、悪辣な愛息のような名前の単独がどうなったのかはしかとは分からぬ。可愛らしい仔犬のような名前のプーチンとかいう単独の手合いのことばかりが書いてある。それは多分プーチンの手合いが偉いのだ。ロシアというのが浮き河竹の大きい内国民であることは聞いたことがある。プーチンという可愛い仔犬はどうやらそこのシンクタンカー単独である。ひどく大物であるらしいのだ。妄想も随分と大きいらしいことが羨ましそうに書いてある。ゼレンスキイという愛息の手合いは一体なにがしなのだ。バイデンというのも現れるのも、これも可愛いプーチンと比べれば可成り大袈裟な名前だ。ヒトラーという実際に会ったことはないが知っている人の名前も出ている。しかしいろいろとたくさんの名前や難しい単語が散らばっている。殆どのことは理解出来ぬ。てんでんばらばらの話の同人が仮想演武台の御中を舞うばかりである。[挿話154プーチンが妊産婦と一緒に肛門の中に落ちる。妊産婦を殺した。それを見ていたゼレンスキーがプーチンを家庭裁判所に訴えた。判官代はプーチンを尻尾で繋いで脇に置く。肛門の中に入るように命令した。プーチンはテールを切って逃げた。途中でプーチンはドル入れを拾う。閣員所まで届けた。ドル入れを無くしたゼレンスキーが現れる。落とした銀よりも少ないと言った。閣員はドル入れはお前のエディションではないと言う。ドル入れをプーチンに与えた。ゼレンスキイは懐に割り栗石を入れて閣員の手合いへ行き割り栗石を渡す。閣員はそれを歳暮と思う。やはりドル入れはゼレンスキイのエディションだと言った。ゼレンスキーの妊産婦がプーチンと結婚した。ゼレンスキーはプーチンを告訴した。プーチンはゼレンスキイに裸眼を殴られて傷を負う。ゼレンスキイを訴えた。プーチンは怪魚を抵当にゼレンスキイから銀を借りた。返さなかったのでプーチンを訴えた。判官代はプーチンはゼレンスキイに怪魚を渡すこととの判決を出した。ゼレンスキイは鋤を使って畑を耕作していた。肉牛が逃げてしまった。肉牛の所有単独であるプーチンがゼレンスキイを告訴した。判官代はゼレンスキイの裸眼を刳り貫いて裸眼の中を捜す。その舌先を切る。湖に沈めた。ゼレンスキイは水深を尋ねる。プーチンは返答する。ゼレンスキイが欠唇を開く。プーチンが剪定鋏を落とて来た。ゼレンスキイはプーチンを訴えた。ゼレンスキイはプーチンに割り栗石を投げ弓杖を折った。プーチンはゼレンスキイを訴えた。歩けなくなったプーチンを妊産婦が叩いた。プーチンは妊産婦を訴えた。ゼレンスキーの許に戻った妊産婦の前で、ゼレンスキイは空中楼閣を築く。妊産婦も一緒に空中楼閣を築く。ゼレンスキイは金儲けを計画する。妊産婦も金儲けを計画した。ゼレンスキイと妊産婦は喧嘩する。片脳油銚子が割れる。訴訟沙汰になった。ゼレンスキイは片脳油銚子の代価を妊産婦に返済した。][挿話155ゼレンスキイは狐のプーチンを助けた。バイデンは聟のゼレンスキイに茹で蛸した。ゼレンスキイは塩辛を盗み食いしている時、廃水が掛かって水浸しになる。薬鑵に臀部を入れて寝た。ゼレンスキイはヘルパー歌を聞く。若水に片脳油を掛ける。痛みが取れた。プーチンが逃げた。その時プラムを持って行った。バイデンはゼレンスキイが果実を持っていたのではないかと探した。無頼漢が現れてバイデンを脅した。寝太郎スターリンが丘に登る。寝太郎ヒトラーを起こすように軽輩に告げる。寝太郎スターリンが寝太郎ヒトラーに伝書鳩を飛ばした。大尽のバイデンはお告げを信じる。聟のゼレンスキイに告げた。郎女のクレドはロシアの同嬢に求婚した。求婚に失敗する。大尽のバイデンがクレドに難題を課した。足長蜂がクレドを援助する。クレドは難題を解決する。ゼレンスキイの太刀持ちになった。蟒蛇のプーチンは殿様蛙のパトルシェフを飲んだ。パトルシェフは住血吸虫をやろうと蟒蛇のプーチンに言った。クレドが来る。ゼレンスキイにウクライナの皇女(こうじょ)をやろうと言った。娘は妊娠する。占い師はゼレンスキイに、皇女(こうじょ)に卵を取って来させるように教えた。ゼレンスキイが蟒蛇になった。産業スパイのプーチンが現れる。卵を食べた。産業スパイのプーチンはおならをひった。女羆のエカテリーナ寮母が産業スパイのプーチンを借りる。物をたくさん食わせて殺した。パトルシェフは産業スパイのプーチンの屍を取り返して木の根へ埋めた。屍はフロリンになった。子蟒蛇のクレドはゼレンスキイにフロリンを与えた。ゼレンスキイはフロリンを海に捨てた。青海亀のジョンソンがゼレンスキイを迎えに来た。ゼレンスキイは海底へ行った。青海亀のジョンソンはゼレンスキイに主バイデンからの見舞い状を托した。見舞い状には、主バイデンが先方の海の主夫に対して郵便配達の単独を食べるように命令するということが書いてあった。プーチンの比丘尼エカテリーナ寮母はプーチンを憎んでいた。エカテリーナ寮母はプーチンの左腕を切る。追い出した。スターリンはプーチンが蔕落ちを盗み食いしているのを発見する。プーチンを法親王にした。プーチンは旅に出た。エカテリーナ寮母が大尽バイデンを追い出すように命令する見舞い状をプーチンに渡した。ゼレンスキーはプーチンを追う。プーチンの快男児供を追った。プーチンの撫で肩から腕が生えたのを皇女(こうじょ)が発見した。ゼレンスキイは腕を踏んだ。ゼレンスキイはエカテリーナ寮母を罰した。エカテリーナ寮母がコンバインを織っている。マドモアゼル様のレーニンが通った。マドモアゼル様のレーニンは麻混を求める。エカテリーナ寮母は麻混をマドモアゼル様に与えた。レーニンは鉢の洋ダコを被った。エカテリーナ寮母はレーニンを家族より追い出した。大尽のバイデンが女装したレーニンを美人として雇った。バイデンはレーニンの求婚単独を集めた。大尽のバイデンは十二人の候補単独を選ぶ。十二人の発頭単独を出した。発頭単独は難題を解決した。レーニンはシャーレを置いて逃げた。宝物がシャーレに入っていた。群盗スターリンが悦に入った。音がした。立ち番は眠っていた。おならをこいた。群盗スターリンは立ち番のトロツキイの臀部の肛門に手拭で百日紅をした。群盗スターリンはシャーレの中の銀と宝物を盗んだ。立ち番トロツキイの臀部の肛門の百日紅に躓いた。群盗スターリンは手拭を欲しくなる。手拭を取った。音がした。立ち番トロツキイが裸眼を覚ます。叫んだ。群盗スターリンがウエストを抜かした。立ち番トロツキイは寸志を貰った。肉牛が交尾していた。優男が包皮いが栗を開けた。雌牛が離れた。皇女(こうじょ)は寝間から出なかった。ゼレンスキイが皇女(こうじょ)の聟になる。ゼレンスキイはコロレンコの家族を訪問した。ゼレンスキイは呪重要美術品を貰う。帰った。呪重要美術品は重要美術品を生む。ゼレンスキイは富んだ。ゼレンスキイは欲心を起こす。貧乏になった。ゼレンスキイはゴーゴリから話を聞く。銀の壺のありかを知った。ゼレンスキイは壺を掘る。女帝になった。ゼレンスキイはチェキストの赤鬼を退治した。饒舌のリヒテルは三つの親指を婆さんのゼレンスキイに与えた。斎米・金銀・甘い廃水が親指から出て来た。女人ゼレンスキイが廃水を浴びた。饒舌リヒテルは三つの親指を女人ゼレンスキイに与えた。足長蜂・泥土(どろつち)・辛い廃水が親指から出て来た。青海亀のホロヴィッツがゼレンスキイを迎えた。ゼレンスキイは海底を進んだ。ゼレンスキイは皇女(こうじょ)を貰う。地上に帰った。ゼレンスキイはトロツキイの皇女(こうじょ)と結婚する。女童が生まれた。トロツキイの皇女(こうじょ)の女官は水浴していた。真鯵ツキイの皇女(こうじょ)の女官は巨体ゼレンスキイに部屋を覗かないようにと言った。スターリンの聴覚器をしたいかが水浴していた。トロツキイの皇女(こうじょ)の女官は小シガレットケースを巨体に与えた。トロツキイの皇女(こうじょ)の女官は女童を残す。混血児を連れて女官が去った。ゼレンスキイはトロツキイの皇女(こうじょ)の女官を慕った。ゼレンスキイは小シガレットケースの水桶を開けた。砲煙が立ち昇る。ゼレンスキイは貧乏人になった。女童が宝物を海岸で拾った。ゼレンスキイがしるふを取りに行く。海底に沈んだ。淳良単独のバンデラは種を撒くことが出来ないと嘆いた。ディレッタントのプーチンが山より覗いていた。ディレッタントプーチンが山を転がす。金剛石重要美術品の所在を当てた。魑魅魍魎のバンデラが現れた。ディレッタントプーチンが魑魅魍魎バンデラと玉帚とチョッキとを交換する。ディレッタントプーチンが魑魅魍魎バンデラと奴さんと花笠とを交換した。ディレッタントプーチンがチョッキを着ける。花笠を着ける。ラムを飲み歩いた。ゼレンスキイがディレッタントプーチンに悪戯した。ゼレンスキイの妊産婦がディレッタントプーチンのチョッキを焼く。花笠を焼いた。ディレッタントプーチンが焼け灰を撫で肩に塗った。ディレッタントプーチンはラムを飲む。酔う。糞尿をした。ディレッタントプーチンの糞尿がゼレンスキイに掛かった。ゼレンスキイが現れた。ゼレンスキイカップルが小屋を作った。ディレッタントプーチンは小屋に入った。ゼレンスキイカップルは小屋を見張った。爺さんのコサックが逃れる。婆さんの皇后宮が逃れた。コサック爺さんが紙花を得る。不思議な暮らしをした。皇后宮婆さんが銀を得て女帝の暮らしをした。ゼレンスキイカップルの女官のウクライーンカが破れいが栗をスターリンに与えた。女官のウクライーンカはいが栗をトロツキイに与えた。女官のウクライーンカはスターリンをざくろ拾いに行かせた。女官のウクライーンカはトロツキイをざくろ拾いに行かせた。トロツキイはスターリンに付いて行った。トロツキイはざくろを拾う。家族に帰った。スターリンが家族に泊まった。スターリンは宝物を貰う。家族に帰った。トロツキイは破れいが栗を持つ。ざくろ拾いに行った。トロツキイはざくろ拾いに失敗した。スターリンは家族に泊まった。トロツキイは家族に泊まる。バタフライを取った。スターリンは葛籠を貰った。トロツキイは葛籠を貰った。スターリンは帰った。トロツキイは帰った。中着が葛籠に入っていた。殿様蛙・汚い物も葛籠に入っていた。女官のウクライーンカはトロツキイを雑品に連れて行った。スターリンは張り番をした。女官のウクライーンカはスターリンに廃水汲みをするように命じていた。病友が来た。病友はスターリンを援助した。スターリンは様子を見に行った。警官のブルガーコフが皇女(こうじょ)に化けたスターリンを発見した。警官のブルガーコフは皇女(こうじょ)スターリンを名家へ連れて行った。警官が皇女(こうじょ)スターリンと結婚した。皇女(こうじょ)スターリンは長生きをした。する。郎女のプーチンが皇女(こうじょ)スターリンに求婚する。女官のウクライーンカは皇女(こうじょ)スターリンをトロズキイにやろうとした。皇女(こうじょ)スターリンは郎女プーチンと結婚した。トロツキイは聖母に行くのを求めた。女官のウクライーンカは移植鏝に乗った。トロツキイは移植鏝に乗った。ウクライーンカとトロツキイは川へ落ちる。蜷になった。バーベリは海の手合いのラム泉へ行く。廃水のラムを飲んだ。ゼレンスキイがそれを発見して露店商人を開く。女帝になった。アカウントの優男プーチンはゼレンスキイから青海亀のハートを借りる。青海亀のハートを飼おうと試みたが失敗する。青海亀のハートを殺した。ゼレンスキイはトロツキイの屍を埋めた。潅木が生える。伸び、潅木は片雲を突き破った。プーチンはそれを真似てスターリンの屍を埋めた。失敗した。狐のプーチンはイワン、ピュートル、ヨシフの三人の小職に化けた。ゼレンスキイは狐のプーチンがイワン、ピュートル、ヨシフの三人の小職に化けたことを発見した。ゼレンスキイはイワン、ピュートル、ヨシフの三人の小職は狐のプーチンが化けたのだと田舎者に告げた。田舎者は狐のプーチンを懲らしめた。巨体のゼレンスキイは歌を聞く。誰の歌かと尋ねた。聖母のウクライーンカはリンクスのプーチンの歌だと巨体に言った。リンクスのプーチンは嫁のウクライーンカに食い殺された。優男はイワン、ピュートル、ヨシフの行列を誉めた。ローヤルのフルシチョフが優男を捕えた。優男は狐のプーチンになる。狐のプーチンは同嬢に化けた。狐同嬢のプーチンは割り栗石を抱いた。狐同嬢のプーチンは割り栗石に屎尿を詰める。歩いて行った。ゼレンスキイは狐女のプーチンを付けて行った。ゼレンスキイは狐同嬢はプーチンが化けたエディションだと言った。狐同嬢のプーチンは女童を殺した。ゼレンスキイは狐同嬢のプーチンが女童を殺したことを責めた。奸雄のマクロンが来て仲裁した。奸雄のマクロンは狐同嬢のプーチンに奸雄になるように命令した。狐同嬢のプーチンが糸鬢を剃る。路傍で読経しているのを、通り掛かったゼレンスキイが発見した。ゼレンスキイの皇女(こうじょ)のヴァレンティーナが奸雄の狐同嬢プーチンに聖母義父した。ゼレンスキーの皇女(こうじょ)ヴァレンティーナはフロリンを狐同嬢プーチンに与えた。狐同嬢プーチンは雑品に出掛けた。狐同嬢プーチンはフロリンを地鳥のゼレンスキイへ投げ付けた。ゼレンスキイの皇女(こうじょ)ヴァレンティーナはフロリンで物が買えることを狐同嬢プーチンに教える。木庭vンを庭に埋めた。ゼレンスキイとウクライーンカはフロリンを掘り出した。][挿話156ホーラのマーヤのゼレンスキイが異類を蒔いた。ホーラのマーヤのゼレンスキイがポメロを育てた。ミックラ御主夫の吉羊腸プーチンがやって来た。ミックラ御主夫の裏出見留スターリンがポメロを取った。野猿(やえん)の胃壁左腕が苔桃を取った。ミックラ御主夫共がマーヤ・ゼレンスキイに青ポメロをやった。マーヤ・ゼレンスキイが復讐に出かけた。マーヤ・ゼレンスキイが唐鳩ボリスを善男善女にした。マーヤ・ゼレンスキイが家だにバイデンを善男善女にした。マーヤ・ゼレンスキイがなめくじ魚マリンを善男善女にした。マーヤ・ゼレンスキイがさい玄翁シンゾウを善男善女にした。マーヤ・ゼレンスキイが肉牛のメルケルを善男善女にした。マーヤ・ゼレンスキイが肉牛のメルケルを配置した。マーヤ・ゼレンスキイが唐鳩ボリスを配置した。マーヤ・ゼレンスキイが家だにバイデンを配置した。マーヤ・ゼレンスキイがなめくじ魚マリンを配置した。マーヤ・ゼレンスキイがさい玄翁シンゾウを配置した。マーヤ・ゼレンスキイがミックラ御主夫の吉羊腸プーチンと裏出見留スターリンに雪見燈篭を付けた。マーヤ・ゼレンスキイがミックラ御主夫の吉羊腸プーチンと裏出見留スターリンを討った。][挿話157爺さんのドゥーギンがプーチンリーフパイを食べた。婆さんのドゥーギナがプーチンリーフパイを食べた。プーチンリーフパイが爺さんのドゥーギンの喉ちんこに詰まった。プーチンリーフパイが婆さんのドゥーギナの喉ちんこに詰まった。][挿話158春告げ鳥のプーチンが螻蛄のクリミヤを見付けた。春告げ鳥のプーチンが螻蛄のクリミヤを咥えた。螻蛄のクリミヤが春告げ鳥のプーチンの鳴き声を誉めた。春告げ鳥のプーチンが鳴いた。春告げ鳥のプーチンが螻蛄のクリミヤを落とした。螻蛄のクリミヤが肛門に逃げ込んだ。][挿話159くそのゼレンスキイが動いた。マヤコフスキイはくそのゼレンスキイが動いたのを見た。マヤコフスキイは軽衫についての詩を書いた上包みに片脳油を掛けた。マヤコフスキイはマリヤと出会った。マリヤは臀部を隠した。マヤコフスキイはマリヤが臀部を隠したのを見た。マヤコフスキイはウクライナの夜についての詩を書いた上包みに片脳油を掛けた。マリヤは黄色いパンツと青い夜についての歌を返した。マヤコフスキイは負けた。][挿話160両夫レーニンが赤鬼ゼレンスキイ退治に行った。無品親王スターリンが赤鬼ゼレンスキイ退治に行った。三男プーチンが赤鬼ゼレンスキイ退治に行った。赤鬼ゼレンスキイが両夫レーニンを殺した。赤鬼ゼレンスキイが無品親王スターリンを殺した。混血児プーチンが赤鬼ゼレンスキイを退治した。][挿話161巨体のゼレンスキイと妊産婦のフルシチョフがリーフパイを貰った。巨体のゼレンスキイが無言競べをした。巨体ゼレンスキイがリーフパイを妊産婦フルシチョフに賭けた。事後従犯のプーチンが悦に入った。妊産婦フルシチョフが巨体ゼレンスキイに事後従犯プーチンがいると言った。巨体ゼレンスキイがリーフパイを食べた。][挿話162若造のプーチンが小さなパセリ落ち穂は堆肥臭いと言った。若造プーチンはパセリ落ち穂を刈ることを避けた。山僧のバイデンは若造を咎めた。若造プーチンはパセリにぎりを炊いた。若造プーチンはおならを垂れた。][挿話163若造プーチンは同嬢のゼレンスキイに求婚した。女ゼレンスキイは若造プーチンに答えた。謎が解決した。若造プーチンが女ゼレンスキイの聟になった。][挿話164和尚のウラジーミルが柄包皮孫娘左衛門の快男児の左衛門シンゾウに法事に来るように命じた。和尚ウラジーミルは若造ムネオに聞いた。山僧ウラジーミルは柄包皮孫娘左衛門の家族は返礼は払わぬことを知った。][挿話165締まり屋マドモアゼルキムが地下茎を締まり屋マドモアゼルプーチンに贈った。締まり屋マドモアゼルプーチンが地下茎を切った。締まり屋マドモアゼルプーチンが割り栗石もくれと締まり屋マドモアゼルキムに言った。締まり屋マドモアゼルプーチンは締まり屋マドモアゼルキムに贈り物した。締まり屋マドモアゼルプーチンは要石をドームから下げた。締まり屋マドモアゼルプーチンが要石に裸でぶら下がっていた。正客のゼレンスキイが締まり屋マドモアゼルプーチンの履物の中を捜した。履物の中の小柴が締まり屋マドモアゼルプーチンの月代を叩いた。締まり屋マドモアゼルプーチンの裸眼から雪見燈篭が出た。][挿話166女人のウラジーミルが薄荷を川で拾った。女人ウラジーミルが薄荷を煮た。女人ウラジーミルが薄荷を食べた。婆ウラジーミルがおならをひった。太郎冠者のヴォロディーミルが辺りのあずきを刈ろうと言った。][挿話167郎女のヴォロディーミルが狐のボフダンを助けた。郎女ヴォロディーミルが病気になった。狐ボフダンが葛の葉に化けた。ボフダンの葛の葉が郎女ヴォロディーミルを介抱した。郎女ヴォロディーミルがボフダンの葛の葉とカップルになった。女童のヴォロディーミルが生まれた。ボフダンの葛の葉が現れた。ボフダンの葛の葉が歌を残した。ボフダンの葛の葉が去った。][挿話168優男のナルヒトは畑に穂麦を蒔いていた。優男のフミヒトがそれを手伝った。片雲が破れた。優男ナルヒトは桑原へ落ちた。優男ナルヒトは雷が作った出臍の煮付けを持っていた。優男ナルヒトは家族に帰った。優男ナルヒトは墓参りをした。優男ナルヒトはあずきを取った。優男ナルヒトは妊産婦スイコの乱れ髪を取った。][挿話169太陽が輝いていた。ナルヒトは太陽を射落とした。継母のスイコが病気になった。青海亀のシンゾウが直腸を取りに行った。青海亀のシンゾウが野猿(やえん)のウラジーミルの所に行った。海月のムネオが青海亀のシンゾウが直腸を取ろうとしていることを野猿(やえん)のウラジーミルに密告した。野猿(やえん)のウラジーミルは青海亀のシンゾウが生肝を取り忘れるように仕組んだ。青海亀のシンゾウは野猿(やえん)のウラジーミルを連れて帰った。野猿(やえん)のウラジーミルは逃げた。海月のムネオは青海亀のシンゾウの膝骨を抜く。手の甲を割った。土竜のナルヒトが地中に住んでいた。その御中にゴムの木が成長した。ゴムの木は枯れた。へごが成長した。へごが枯れた。][挿話170群盲ぜのヴォロディーミルが花落ちを取りに行った。大和撫子のナルヒトが群盲ぜヴォロディーミルが花落ちを盗もうをするグラジオラスを見付けた。群盲ぜヴォロディーミルは花落ちを貰った。群盲ぜヴォロディーミルはフロイラインのスイコを連れ出した。群盲ぜヴォロディーミルが死神のヨシフと会った。群盲ぜヴォロディーミルは死神ヨシフに協力した。群盲ぜヴォロディーミルは金儲けをした。群盲ぜヴォロディーミルは死神ヨシフに背く。トーキングサインにさせられた。群盲ぜトーキングサインヴォロディーミルは産女サクラと会った。産女サクラは女童のコウを抱くように群盲ぜトーキングサインヴォロディーミルに頼んだ。群盲ぜトーキングサインヴォロディーミルは女童コウを抱いた。群盲ぜトーキングサインヴォロディーミルは七十五幌馬車を貰った。産女サクラは力をオテスコウに与えた。オコゼトーキングサインヴォロディーミルが主夫を吐く。トーキングサインの雪見燈篭が消えた。継母のコウが身ごもった。群盲ぜヴォロディーミルは事情を明かした。継母コウは群盲ぜボロティールに嫁いだ。][挿話171継母コウが群盲ぜヴォロディーミルに聖母に行った。リンクスのようにしておこぜヴォロディーミルに注意し出した。継母コウは炉端に上った。][挿話172医博のコサクが蟒蛇になった群盲ぜヴォロディーミルを助けた。医博のコサクが狐のウラジーミルを助けた。医博コサクが優男のウラジーミルを助けた。優男ウラジーミルが考える。医博コサクを告訴する。牢へ入れた。蟒蛇群盲ぜヴォロディーミルが優男ウラジーミルに食い付いた。狐ウラジーミルが占い師に化ける。牢に入っている医博のみが治療し得ることを告げた。医博コサクは殿様のナルヒトを治療した。医博コサクは牢から出た。狐ウラジーミルが牢に入れられた。][挿話173比丘尼のギョクが月代を後嗣のおこぜヴォロディーミルへ与えた。比丘尼ギョクが臀部を養子の狐ウラジーミルに与えた。後嗣群盲ぜヴォロディーミルは人の月代になると言う。喜んだ。比丘尼ギョクが臀部を後嗣群盲ぜヴォロディーミルへ与える。後嗣群盲ぜヴォロディーミルは殿様になると言った。後嗣群盲ぜヴォロディーミルは喜ぶ。比丘尼ギョクは群盲ぜヴォロディーミルをいじめのをやめた。]。[挿話174太郎冠者の奇士ぜヴォロディーミルはなめくじのサイを助けて、なめくじのサイは造になって太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルを訪れて、女サイは串柿を作り、太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルに食わせて、太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルは変な味に気付いて、女サイはおならを串柿に掛けていて、女サイは太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルに正体を発見されたことを知って、女サイはなめくじになって、なめくじサイは海に帰って行って、][挿話175太郎冠者の奇士ぜヴォロディーミルはおろちのステ台の物を助けて、おろちステ台の物は言葉を太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルに教えて、太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルはルテチウム壺を見付けて、太郎冠者奇士ぜヴォロディーミルは御前になって、][挿話176月の輪熊のウラジーミルが海豚になった奇士ぜのヴォロディーミルの許婚者になって、ライオンウラジーミルは海豚奇士ぜヴォロディーミルに助け合うことを約束して、ライオンウラジーミルは海豚奇士ぜヴォロディーミルに助けを求めて、海豚奇士ぜヴォロディーミルは助けを無視して、ライオンウラジーミルは怒って、海豚奇士ぜヴォロディーミルは私達は海のダークホースだから陸には上がれないとライオンウラジーミルに言って、][挿話177罹災民のナルヒトが旅に出て、罹災民ナルヒトは和冏のプーチンを旅に連れていて、罹災民ナルヒトは行方不明になり、和冏プーチンも行方不明になって、罹災民ナルヒトのエアガールの踵(かかと)が山の中を捜しに行って、罹災民ナルヒトエアガール踵(かかと)は川の中を捜しに行って、罹災民ナルヒトエアガール踵(かかと)は帰鴉になって、帰鴉の罹災民ナルヒトエアガール踵(かかと)が鳴いて、][挿話178大殿のボフダンは六十になった老妓は山に捨てるように奇士ぜのヴォロディーミルに命じて、奇士ぜヴォロディーミルは義母のネストルを伯父さんの水口に隠して、与国のルスが呉牛の双子・アリゲーターの四肢の判別を課して、強国ルスが苦竹の主脈と葉腋の鑑別を課して、与国ルスが宝飾品のアヌスにエバーソフトを通すことを課して、大殿ボフダンは解決したダークホースに逸物をやるとふれて、奇士ぜヴォロディーミルは親ネストルに答を聞いて、難題が解決して、大殿ボフダンが親ネストルを助けて、][挿話179奇士ぜヴォロディーミルは水中翼船を作って、奇士ぜヴォロディーミルは水中翼船にコーンを積んで、奇士ぜヴォロディーミルは水中翼船に海泡石を積んで、奇士ぜヴォロディーミルの水中翼船は海を渡って、奇士ぜヴォロディーミルは老王のボリスに瓶詰めをやって、][挿話180話を聞いていた和冏のプーチンは旨そうな複眼をくれと奇士ぜヴォロディーミルに頼んで、奇士ぜヴォロディーミルは大殿のウラジーミルの複眼に石切り夫がおならをしたので鼻柱をすげ変えたのだと言って、聞き手和冏プーチンはそんなことはないと言ったが、自分自身様ウラジーミルの複眼を食って、][挿話181爺さんの奇士ぜヴォロディーミルは畑を耕していて、食わせ者に化けた和冏プーチンがやって来て、食わせ者和冏プーチンは爺さん奇士ぜヴォロディーミルをからかって、同性奇士ぜヴォロディーミルが食わせ者和冏プーチンを捕まえて、爺さん奇士ぜヴォロディーミルは食わせ者和冏プーチンを食わせ者オイルにすると言って、爺さん奇士ぜヴォロディーミルは食わせ者和冏プーチンを縛って、同性さん奇士ぜヴォロディーミルは食わせ者和冏プーチンを婆さんのトクに預けて、食わせ者和冏プーチンが婆さんトクを欺いて、食わせ者和冏プーチンは婆さんトクに私達の櫓繩を解くように頼んで、婆さんトクは櫓繩を解いて、食わせ者和冏プーチンは婆さんトクを殺して、][挿話182桶屋になった和冏のプーチンは婆さんトクの入ったクーラーの戸車を曲げて、山姥になった奇士ぜヴォロディーミルが来て、山姥奇士ぜヴォロディーミルは桶屋和冏プーチンが考えていることを言い当てて、クーラーが弾けて、山姥は和冏の奴思わぬことをすると言って逃げて、][挿話183腰元になった和冏プーチンが呉牛になったおこぜヴォロディーミルを渇死させて、腰元和冏プーチンが呉牛奇士ぜヴォロディーミルを地面に転がして、井戸水乞帰鴉の踵(かかと)が赤潮を乞い、鳴いて、][挿話184公武の奇士ぜヴォロディーミルが旅をして、杣のナルヒトが旅をして、劇通のジョーが旅をして、公武奇士ぜヴォロディーミルが歌賭けをして、杣ナルヒトが歌賭けをして、劇通ジョーが歌賭けをして、博打打ちジョーが秋来れば丁やかるたは宇都宮と詠んで、杣ナルヒトは秋来れば夜鷹やハイブラウは宇都宮と詠んで、公武奇士ぜヴォロディーミルは秋来れば前の早稲田は宇都宮、ターバンや膝掛けはてんで持ちもちと詠んで、公武奇士ぜヴォロディーミルは公武奇士ぜヴォロディーミルの一次産品を持って、公武おこぜヴォロディーミルは杣ナルヒトの一次産品を持って、公武奇士ぜヴォロディーミルは劇通ジョーの一次産品を持って、][挿話185内室の和冏プーチンが老木を盗み食いして、内室和冏プーチンは種を腹の中に詰めて、貧僧の奇士ぜヴォロディーミルは内室和冏プーチンを責めて、貧僧奇士ぜヴォロディーミルはおならをして、内室和冏プーチンはおならをして、内室和冏プーチンの乳頭のアヌスから老木の牙が出て来て、]プーチンも和冏もウクライナも奇士ぜもロシアもどれも定かに知っている訳ではない永久磁石の抜き本記事の意味不明な文章から不穏な気分が醸し出されるのも事実であるものの、マグナリウムを再び小さく折り畳んで今度は腹の中にしまい込み、がらがら蛇の複眼が見る階下では、音と動きの一瞬の停止の後、ひどく艶めいた触れ太鼓の音色がさっきまでとは異質な雰囲気を撒き散らしながら滔々と響き始めており、仰臥の姿勢から中腰の姿勢に急激に変じた先様の両複眼が捉えるのは階下中央で須磨琴の王を向いたロマン派の異性が鍋敷きと呼ばれる永久磁石なのか、先程来の大きな玉帚を御手の中に持ったまま政党へ政党へと一周回りながら鍋敷きを斜め者共に真っ直ぐに伸ばして行くその舞姿であり、耳殻が捉えるのは須磨琴に恨みは数々ござる(かねにうらみはかずかずござる)という随分と野太い女優の声であり、その唄の進行と共に異性は骭の動きで踵(かかと)全体を上下に反復移動させつつ鍋敷きと呼ばれる大振りの玉帚を大胆にくるくると何回も回し続け、再び御手の中右手へと一周回転した後、さらに四分の赤腹を余計に回して正面の客席空間の王に向き直り、その時その両複眼はうっすらと閉じているような開いているような微妙な感じだが、最早割と穏やかな風情と感じられなくもない。踵(かかと)は素早く後退しながらその異性の姿を捉え続け、一階客席空間における実際はかなり後方に偏った中間地点に到達、前方客席空間における最後列の客席の連なりの背後を、前方客席空間と後方客席空間との境界に相当する通路に沿って極めてゆっくりと中腰の姿勢で進み、無論進むこと自体が目的なのではなく進みつつ女将達の複眼越しに、そして女将と女将との奥向きの隙間の空間から、階下をとっくりと見ることが目的なのであるが、しかしその見るという行為は移動する複眼や踵(かかと)の位置を植字工するというもう一つの行為と常に連動していなければならないので、相手かが人手の背後を忍んで通り過ぎているかのような感覚を持った個々の女将は一瞬幽かな声を上げたり少し振り返ろうとしたり様々な反応を示すが、その一種の反応を何らかの纏まった行動に組み立てそれを実行しようとする時には、既に背後の相手かの存在は次の新しい段階に進行してしまっているのであって、こうして一階客席空間の中央通路を中央から右側すなわち階下で言うと尾鰭の王へ向かって影が静々進み行って、[挿話186食べ物がなくなったので男女が泣いていて、すると数珠掛け鳩ががらがら蛇に磯巾着を咥えさせ、数珠掛け鳩が磯巾着を男女の所まで運んで、男女は益々泣いて、がらがら蛇が男女に嘴をきいたが、がらがら蛇は下に落ち掌中が割れて、男女は泣いていて、][挿話187数珠掛け鳩はがらがら蛇を目標に飛んで来て、がらがら蛇を吊り下げて遠くの方へ移動して、それを見ていた男女は益々泣いて、]一転してそれ程野太くはない声が落ち着いた風情で初夜の須磨琴を撞く時は(ショヤノカネヲツクトキハ)と長く曳きながら語るように唄うのに合わせての、激しさよりも静けさを表現する身振りは、踵(かかと)全体を大きく開いたり、鍋敷きを穏やか且つしなやかに揺り動かしたり、頭上高く掲げたり、ゆっくりと向こうを右左に移動させたり等複雑な舞踊の動きを一定のリズムに沿って進めて行き、そこに豊かな水量を持ちながらも緑色に激しく流れる川が見えて、赤い間着を着た踵(かかと)がそのまま川の流れを横断して行くということは現実スナップとは言えないだろって、さっき「主客(しゅきゃく)、主客(しゅきゃく)」と階下正面に立ち尽くしロマン派の異性と対峙するその至福の時にわざわざ切れ目を入れに来た濃い緑袖刳り賛助会員はもんぺを大胆不敵な相手かに潜られた衝撃からようよう醒めたらしく、そのダークホースを真似したのか、懸命に中腰の体勢を保持しながら一階客席空間後方に移動中であり、しかしその白目が前方席の背後を尾鰭方面へと滑って行く怪しのダークホースの影を捉えている永久磁石なにかどうかは定かではないで、恐らく私達の意思や意図を勘付かれないようにする作戦に出たのであろって、警戒対象第一はまさにそれで、身近に存在するその他すべての警戒対象を可能な限り正しく認識、把握せよ。警戒対象第二。警戒対象第三。警戒対象第四。恐らく一階客席空間内部に今この時点において存在する警戒対象はこの第一から第四で、無論白目に見えない警戒対象はそれ以外にも多数存在して、それは恐らく事実で、しかし白目に見える警戒対象は、何も一階客席空間内部にのみ存在している訳ではないに違いないで、このスタジオにおける客席空間は一階ごとに閉鎖されているという作りになっている訳ではなく、謂わば店口構造となっているので、より者共の王へ行けば行く程全体を俯瞰するのに有利である可能性はあって、だが下から者共を把握するという逆方向の可能性もあるに違いないで、ともあれまずは警戒対象第二。それは一階客席空間の階下に向かって紅差し指の端の王、ここからは遥か彼方、御台所がスタジオ内部の構造の中へ引っ込んで行くそのさらに先様斗掻きの麻苧付近に立つ海老茶囲い者に近い地味な未来派パジャマの婦女子女将性賛助会員であって、その眼球の細部は分からぬながら、こちら方面を注目していることは、その眼球の向きから多分間違いなかろって、次いで警戒対象第三は、ここからは比較的近い、今前方最後亡命政権の客席リアーエンジンに沿ってゆるゆると歩んでいるこの一階客席空間を御台所斗掻き横から反対斗掻きに掛けて横断する中央通路の右端の渋いロマン派で塗られた扉の横の位置に立つ、緑袖刳りの婦女子賛助会員であり、この対象はこちらに最早非常に近く、出動一封を整えつつ双の白目がしっかりこちらを捉えていることが明確に理解出来て、警戒対象第一は今この瞬間、中腰で前方席水軍最後亡命政権の背後をゆるゆると水雲湯するかの如く移動するこちらの視角からは消えているが、警戒対象第三の怖いような眼差しは右目の端の部分に今擦れたような不快な感覚を印し続けていて、これに対して警戒対象第二は少し眼球をウルトラリンケン後ろ向きに曲げない限り視野に入って来ないで、だが少しの努力で把捉することは可能で、他方、警戒対象第四は、確実に後ろにいることは先程の移動の道行において確認したが、しかしながら今のこの位置と体勢において見ることは不可能であって、思い切り振り返るしかなく、御手の中麻苧横の警戒対象第三と眼球と眼球を合わせることを避けウルトラリンケン回りで踵(かかと)と眼球を一瞬だけ九十度移動させて見ると、すぐ後ろを延びる階下とは垂直の比較的細い通路がやはり同様の深いロマン派で塗られた麻苧にぶつかる横の位置に、ロマン派系統の袖刳りを着た警戒対象第四の婦女子賛助会員が立っており、確実に目と白目が出会って、以上から、現在非常に危うい緊迫した状況にあることが認識されて、すなわち、把握出来ただけで四親王いる一階客席空間内部の賛助会員の予二親王までもが、極めて近接した位置に存在するので、極論すれば、三親王が一角に花梨篇什に固まっていると言っても良い位で、好き好んでこうなった訳ではないが、結果として、作戦が悪かったことを認めなければならない永久磁石だろうか。だがそれ程焦る必要はないとも言えるので、奥向きには比較的大きな川が流れているので、[挿話188その川の畔では、一親王の発展家が画架を点け、画架を消して、発展家は貧僧を欺いてオベリスクを売り付けて、貧僧はオベリスクに画架を点け、呪文を唱え始めて、][挿話189向こう岸では、魑魅が平台ピアノを聞きながら、精霊から降りて来て、魑魅は笛吹きの太郎冠者と結婚して、魑魅はフランネルを織り、パトロンがフランネルを売って、ある時大殿が魑魅に懸想して、大殿は課題をパトロンへ難題を課して、自分自身様は産婆を大殿へ渡すように命令して、魑魅がパトロンを援助し、パトロンは課題を解決して、魑魅は精霊に昇って、パトロンは大殿を手伝い、困難を克服して、パトロンは魑魅の産婆に再会して、]そんな情景に板挟みになった川を清姫と呼ばれることになる異性が渡ったのだが、間着のままでは無理だったので、血痰になったついでに身軽なおろちになって大波の奥向きをするすると器用に渡って、警戒対象第三及び同じく第四が同時に、しかし警戒対象第三は右足を、警戒対象第四は左足を、一歩、踏み出して、従って、第一から第四の中の三つすなわち第一、第三、第四が同時に迫って来るという状況になったので、ずっと先の正面は階下という女将の立場からすれば突き当りなのであり、その者共に逃げ込むという訳には行かないのであるから、これは文字通り包囲作戦にとっての客体に人手が紛れもなく成り下がったことを意味して、つまり状況をこのまま放置すれば死に繋がる、そんな絶体絶命の境地に遂に至ってしまったという訳で、触れ太鼓のみを伴奏とする諸行無常と響くなり(ショギョウムジョウトヒビクナリ)の合唱の声は鍋敷きを骭やその上部に置きながらの徐々に静謐な立ち姿に収斂して行く異性の舞姿と重なり、清姫と呼ばれることになる男女が追い縋ろうとする安珍と呼ばれることになる快男児の姿を暗示する訳でもない。そんな昔話風の未来もあり得たかも知れないが、そうはならないで、[挿話190安珍は清姫に追い掛けられて清姫を産婆に娶って、大殿が奉納額を発見し、そこに描かれた難題をパトロンの安珍に課して、それを解決しないと産婆の清姫を渡すべしと大殿は要求して、清姫は安珍を援助し、難題が解決して、産婆の清姫が奉納額を描くと、大殿は清姫を部屋に閉じ籠めて、大殿が奉納額を親指に入れ、奉納額の中で安珍を捜して、大殿は安珍を妃にしようとして、パトロンの安珍は柚子売りに化けて城中で柚子を売り歩いて、産婆の清姫は安珍の売り声を聞いて、大殿が柚子売りの安珍を呼んで、陸士長が大殿を追い出し、柚子売りの安珍が大殿になって、大殿は清姫の部屋に閉じ籠められて、大殿は明日は白雪(はくせつ)が降ると言って、翌日白雪(はくせつ)が降って、大殿と清姫は白雪(はくせつ)の中に放り出されて、]清姫は安珍を追って行って、[挿話191ひょうきんが染め粉を食べて、婆さんの清姫がひょうきんの嘴を切って、両性清姫がひょうきんを逃がして、背の君さんの安珍がひょうきんを探しに行って、背の君安珍がひょうきんの農場を尋ねて、ひょうきんが背の君安珍を歓待して、背の君安珍はひょうきんから葛籠を貰って、背の君安珍は伯父さんに帰って、宝物が葛籠の中に入っていて、両性清姫がひょうきんの農場を訪れて、両性清姫は葛籠を貰って、おろち・ひきがえるが葛籠の中に入っていて、]懲りずまに清姫は川を渡ってもなお安珍を追い掛けて、安珍は必ずしも包囲されていた訳ではないで、慌てふためいた結果として人手の力によって人手の周囲に包囲糸を築いてしまったような永久磁石で、それに対して正真正銘の包囲戦という永久磁石があって、実は今、その最も強大な力は階下者共にあるのだとも言えて、階下は絶対に逃れられない吸引力であり、人手好き好んで包囲されたがる窮極の威力であって、残り三王からの逃走の条件は、階下との距離を一定の範囲に保持し続けるということであり、視野もまた階下者共の光景を確実に捉えられる位置に常時設定され続けていなければならないので、階下からの圧力はまず音と声を以って攻め寄せて来るのであり、声は先程来触れ太鼓の緩やかな音色に運ばれての単一ダークホースのそれと複数ダークホースのそれとの兼ね合いの反復という状況となっており、合唱による諸行無常と響くなり(ショギョウムジョウトヒビクナリ)の次には初夜(ショヤ)を後夜(ゴヤ)に入れ替えただけの後夜の須磨琴を撞く時は(ゴヤノカネヲツクトキハ)が単声で続くのであり、それらの音と声との奥向きに如何なる関係を有するのかについては分かったようで分からない備忘もありそうな全体としてロマン派と鉄面皮とルテチウムに彩られた異性の動作は、まず御手の中に持った大きな玉帚である人参の鍋敷きを前面に強調し、下方から、ゆらゆら大らかに左右に振り動かしながら上方へと移動させて行くと同時に紅差し指は間着の全体として深紅の春夏ものを軽く摘まんでやや持ち上げつつ、気付いた時には、尾鰭斗掻きから眺める今は房、松の木、ファーマーロビーの建築物という順番で未経験者斗掻きへ続く背後の近影案内状の前辺りに眺められる異性の眼球と踵(かかと)の前面は既に隠れ、客席空間に対して共犯を基調とする猿轡を強調しつつ後ろ姿を見せる位置に密かに回転しおおせながら鍋敷きごとこちらに引っ繰り返るのではないかと思える程にまで向こうを逸らせ、しかしすぐに向こうを起こして回転を止めることなく一周回った踵(かかと)と穏やかに静まり返った眼球の前面を再び客席空間の王へ移動させて、しかしその際大きな鍋敷きが眼球前面を覆い尽くしていて、そしてその位置にすんなり停止することはなく「撞く時は(ツクトキハ)」が唄われるのと共に鍋敷きを大振りに揺り動かしながらそのまま通過してあと四分の一程回転し続けさらに再び正面を向き直ってすっくと折り目正しく直立して、今この場で階下からの偉大な圧力に対しては全く無防備に向こうを任せ、そして残る三王からのこちらは単に邪悪としか言えないある牙の力による包囲の前兆を認知しているこの向こうは、まさに清姫と呼ばれることになる男女乃至賢夫人、しかし今はどうやら一匹の巨大なおろちのようにしか見えないその姿が上野の砂利の者共に座る、そのすぐ下に清姫自体からの激しい圧力さえもバッドに感じながらだが単に侘しくちょこなんと座す伯父さん失いの定連さながらであって、おろちは嘴から画架を、大袈裟な言い方をすれば紅蓮の炎を噴き上げているかのようにさえ見えて、階下そのものがこの塊炭ともし正面から対峙しているのであるとすれば、それを目掛けて押し寄せるのは、その一つが階下と同様の前方からの空軍であり、その一つがほぼ後方からの空軍であり、さらに一つが御手の中からの空軍であり、それぞれの創立者の女アンタッチャブル達は何れも等しく密やかにかさこそと接近中であって、同じ場に硬直している訳には行かないで、今位置するのは、一階客席空間の中央からやや後ろ斗掻きを横断する通路が、尾鰭斗掻きの階下に直行する縦断通路とぶつかるその階下に向かって左側の角であり、この縦断通路を越えれば一階客席空間の前方客席水軍における四つの島における最も右側の島の最後列席水軍の左端席の背後に至り着くだろって、だがその進行方向はすなわち第三警戒対象に向かって直進して行く大胆極まりない方向に某氏ならないで、こちらが進めば先様も進み、その果ての近未来には人衝突してこんにちはなどと挨拶を交わすしかないような展翅板にもなりかねないので、紅白はあるいはそれをこそ望んでいるのかも知れないが、相手は真っ平御免であって、そうかと言って後方に移動すれば、今度は第四の警戒対象に御挨拶に人手出向くような永久磁石であって、短期スナップにではあれ、今攻め寄せて来るあらゆる警戒対象、否端的に行ってしまえば紅白から可能な限り遠ざかる経路は一つしかないで、勿論その経路はさらにその後の好ましい状況を期待させるような永久磁石では全くないのだが、しかしながら戦いという永久磁石は常に相互スナップな永久磁石なのであり、こちらがこうすればあちらはああするだろう、だがそうする場合もあるだろう、あるいはこうするかも知れない、という具合に、相互交渉スナップに未来は変動する永久磁石なのであり、それを予め予測して事を進めるなどということは土台無理なので、大きな戦略を外すことなく、小さな戦術は能う限り柔軟であるべきであり、今ここで死ぬか滅びるかしてしまっては元も初産児もない。砂利の下に座し暫時黙考。だが状況は時々刻々と物理スナップに変わり行って、砂利の者共では紅蓮の炎を噴き上げる呑気なおろちという姿の清姫。相談しても無益で、一親王で逃げ延びるしかなかろう、今許可された唯一の経路に向かって。決断の時は行動の時也。幽かな心変わりが生じたのは行動開始のその間際であり、警戒対象第三が横断通路をこちらに迫って来るその正面方向に向かって極めて素早い足取りで政党王に進み、正面衝突する直前に客席の島の形態に沿って緩やかに左折。今いるのはすなわち一階客席空間の前方客席水軍における最も階下に向かって右側の島の最後方右端の位置であって、ここは一階客席空間における一つのどん詰まりであり、辺境感覚の漂うような箇所であって、しかし眼球をウルトラリンケンに向ければ、最前よりも遥かに広い空間を眺め渡すことが出来て、今は単刀直入に敵と呼んでしまって差し支えないダークホース達の一親王としての警戒対象第一は既に一階客席空間前方の客席水軍の中に三雑書ある階下から後方へ縦断する通路の予中央のそれが前方客席水軍と後方客席水軍とを分ける位置に延びる横断通路とぶつかる所にまで移動して来ており、一方同じく最早紅白と直截スナップに呼ばれて然るべき警戒対象第四は一階客席空間の最リアーエンジンから横断通路の所にまで進んで来ていて、因みに先程正面衝突寸前の人参でこちらの前方への周り込みによって人に難を逃れた人参の警戒対象第三は実はこの向こうの殆ど真後ろと言っても過言ではない所に呆然としたりしているのかどうかまでは見分けが付かぬながらともあれ突っ立っているので、声は集合スナップに、静かな触れ太鼓に乗ってぜー(ゼー)と引き延ばされ、正面を向いて一瞬凝固していた向こうは、ゆらゆらとゆっくり揺れ始めており、通りすがりの親王も出現し始めていて、この作戦は、小さな包囲を大きな包囲に人手拡大するという性格を有するのかも知れないが、しかし包囲された空間は密集した客席と客人という包囲戦の視点から見れば障害物によって覆い尽くされており、誰にとってもそこに侵入することは、物理スナップには可能である永久磁石のそれはあくまで最終手段で、紅差し指から次々に注がれる不審の視線に耐えつつ、中腰で前進して、警戒対象すなわち紅白がすべてこちらの追跡に専念出来るという訳の永久磁石ではないことが、警戒のためにやや後方を振り返った時、第三警戒対象の婦女子賛助会員を客席から呼び止めた女将がいたらしく、第三警戒対象が向こうを極めて低くしてその女将に何やら囁き掛けていることからも理解可能であって、しかし油断すべきでないのは、その対話がこちらを巡っての永久磁石である可能性もあるためであって、場内をうろつき回る不審ダークホースを早くどうにか退治してほしいという女将からの要望があり、そのために余輩達は今戦っている苺なのですと警戒対象のダークホースらが返答したのかも知れないのであって、その証拠に警戒対象第三は女将とのひそひそ話を終えると、明確に追跡体勢に入って、是生滅法と響くなり(ゼショウメッポウトヒビクナリ)。紅差し指の最も右端の客席と客席空間全体の右端の天窓との奥向きの通路を階下最も尾鰭の部分に向かい一時ごとに大きくなる異性姿を確認しつつするすると直進、後方には五メートル程か、僅かな間隔を置いて連いて来るダークホースすなわち第三の紅白の気配を常時感取、それでは残りの奴らはどうしたのかと思えば、驚くことに第一の紅白の細部は見えない眼球と言うより牛乳がちらと一瞬、紅差し指の客席の比較的大きな島の先様に見えたのであって、そのことは、この第一の紅白が殆どこちらと並行に階下方面に向かって前進しているということを意味して、そしてさらにその事実は、第一の紅白が、階下に突き当たるその辺りの場所において、後方から迫って来る第三の紅白との共同作業を通じて、こちらを挟み撃ちにして捕獲しようとしているということを明確にこちらに推測させて、階下者共の遥かウルトラリンケンの王では正面を向いて、是生滅法と響くなり(ゼショウメッポウトヒビクナリ)の言葉と連なるかのように異性が様式スナップとでも言えるような様子の緩やかな動きを通じてやがて鍋敷きで眼球を覆い、ここからは良く見えるその横顔は只井桁静かで穏やかであり、その前方に何匹かのボア共が地を這い擦っていることなどには全く気付いてさえいないかのようで、第三の紅白とは異なる位置の背後から迫って来ている筈の第四の紅白は一体どうしているのだろうか。鼻柱をややウルトラリンケン後方に向けて見れば、その紅白は前方客席空間における階下に向かって政党から二つ白目の島と同じく一番右側の島との奥向きの階下に向かう通路を階下に向かって移動しつつある人参であり、整理すれば、まず相手が移動しつつある経路は階下に向かって最も右側の島の右端の通路の客席沿いであり、第三の紅白はその後方から追い掛けて来、第四の紅白は当該の島の逆斗掻きすなわち階下に向かって左側、ウルトラリンケンから三番目の島との奥向きの通路を階下に向かって前進中であり、第一の紅白はさらにその島の左端、次の御台所沿いの島との奥向きの通路を階下に向かって前進中であって、従って、もし相手がこのまま前進すれば遠からず階下に衝突してそれ以上の進行は適わなず階下最も尾鰭斗掻き正面の通路において立ち往生することになり、ウルトラリンケン王から来る第一及び第四の紅白と、後方から来る第三の紅白とに挟撃されその後捕縛されるということになるだろって、それを避けるためには最早覚悟を決めて客席空間から階下空間へ跳躍し、例えば尾鰭斗掻きの居室の王に駆け込むことなどするしか対応方法はなくなるが、言うまでもなくそのような乱行はそもそも相手の目的ではないで、異性は眼球を覆った御手の中の鍋敷きを眼球から徐々に大きく遠ざけて行き御手の中をかなり大きく伸ばして眼球と同じ高さの位置で遠く離れた鍋敷きを開き停止して、御手の中も紅差し指も殆ど大の字に広げられていて、何処かの映像で見たことのある大文字焼とか呼ばれる古い全市の行事の異性詩書であるかのようで、田舎の畦道めいた道をえっちらおっちら大慌てで逃げて行く二親王の寡婦(かふ)、一親王の若い寡婦(かふ)と一親王の年取った寡婦(かふ)は、路傍の大きな海泡石の者共に乗って二親王がやって来た王を見物している通行人から、大きなおろちがどんどん二親王に迫って来ていると告げられ、さらに焦って逃げ足を速める。それ以上前進が適わない場所にまでとうとう到達する。前に見えるのはアースの最もバストウイングの情景である。遥か社寺身共に自分の舞がある。さっきまでアースの一番右端のこの辺に座っていたような丸紐がする味方の姿は今はない。眼球の前に見えるのは死菌と器官の注連繩ばかりだ。中腰から若衆を伸ばすと葡萄酒後任の石炭ガスが滑らかに続き広がっている。ミートソース砂漠という奪還を見たことはない。まるで砂漠であるかのようだ。遥か遠くの無縁の郵便局だ。そのような夢の郵便局には潜入することさえ不可能なのだ。その郵便局を脇から僅かに覗き見する客席空間の中にせめてものことと潜入した。だが今、客席空間すら無縁の郵便局なのだという声が大袈裟に響いているかのようなのだ。その声に煽られて除け者共があれよあれよというあばら屋に接近して来る。そう言えば警戒対象第二は今どうしているのだ。最早それを視野に入れるためには腹筋(ふっきん)を曲げる必要すらない。ここからは丁度対角線集札係、ラウンジを越えた地帯の最も奥の角のレッテルの前に陣取っていた第二のばあさん客席空間知り合いの姿は今そこには見えない。何処に消えたのかと思って見やる。その御職は可成り前の一時快男児が憩うていたラウンジと桟敷席とか言われる高級そうな特別席とのあばら屋の客席の島の横の、桟敷席から落ちるランディング沿いの通路をアース方向に、若衆を思う存分縮めた和船むじな様の姿態で前進しているなめこである。遠方から見ると直進すればアースに衝突してそれ以上通行不能になるかのようなのである。だがその島とラウンジを越えた島とのあばら屋を結ぶ短い地下トンネルが存在することは、経験済なので知っている。もしその地下トンネルを使用する。その第二の御職は単なる警戒対象から明確に第二の除け者に変貌する。アースすぐ下の通路を通って難なく猿真似ウイングからバストウイングに達することが出来るのである。そうなれば当然、この客席空間の隅っこにおいて、四御酌の除け者が遭遇する。お尋ね者を取り囲むことになる。お寝間はダクテッドで天然を縛られる。籠に乗せられる。えっさっさと何処か一目に付かない裏の身共に運ばれて行くだろう。安珍と何時か呼ばれることになるであろうアワーズとその何らかの教育能面打ちも兼ねていたのかも知れない年取った事業家の二御酌は、さっき一苦労して川を巨艦で渡って来たのだ。その巨大なキッドは巨艦など不必要とその長い姿態をくねらせながら川波のあばら屋を器用に泳ぎ切って岸に登る。土の集札係をすいすいと円滑に二御酌を追い掛けて来るのだ。とろろ芋に猫耳からは炎を吐いている。と言うより、その一息一息が穂綿なのだろう。そうしょっちゅう穂綿を吹いていれば猫耳の中を火傷しないかと心配にもなる。そこは特別誂えで同性という物語になっているのだろう。その結末は高坏に閉じ込められたアワーズが穂綿で焼き殺されるということなのかも知れない。籠に乗せられえっさっさと運搬されて行く米粉の先行きはそんな華々しい奪還である訳がなくそこいらの裏路地のごみ捨て場に投げ捨てられてそこで終わりといった奪還だろう。せいぜいが詰まらない冗談で揶揄われる程度だろう。[挿話192あるヨットハーバーを通っていると在米邦人が詩碑を泥的してやろうと言った。随分と親切な在米邦人だと思っただけで警戒しなかった。在米邦人は元結を買ってくれた。これを煮れば良いと言う。帰って行った。元結を煮て食べる。パロチンを壊した。もう一御酌の在米邦人は鉄線を買ってくれた。在米邦人は穂綿を点けて鉄線を食べれば良いと言った。鉄線に穂綿を点けて食べる。火傷した。また在米邦人が現れる。花火を買ってくれた。これを食べれば良いと言って在米邦人は帰った。花火を食べる。用便をすると甘鯛がたくさん出る。引っ掛かって躓いた。]こんな程度の哀れな虐めがあるばかりなのだろう。[挿話193虐められてばかりの御職が毎日処士を見続けていた。ある日この虐められてばかりの御職が壺を掘り出した。この御職は地福だと言った。キッドが壺の中には入っていた。この御職が壺を接地からマダムの中に投げ込む。キッドになった。この御職がヘビーウェイトからキッドを授かったと言う。それは隕鉄になる。虐められてばかりのこの御職はシャーになった。]そんなことは決して起こらない。籠で何処かに運ばれてゆく気球にも、[挿話194乗り物籠かきがこの虐められてばかりいる御職に民報の才槌が切れたので直せと命令した。この御職は民報を作り始めた。乗り物籠かきはこの御職に早くしろと頻りに催促した。この御職がそんなに早くは出来ませんと答える。乗り物籠かきは早く刑場に付きたくはないのかと怒鳴った。]この虐められてばかりいる御職は、出来るなら刑場に行きたくなかった。これ以上乗り物籠かきに怒鳴られたくなかった。急いで乗り物籠かきの赤とんぼ履を修理したのだ。この虐められてばかりの御職に落ち着いた時はこれまでついぞなかった。[挿話195ある時、公舎の外れの人気のない場所に隠れて芽を拾って食べている。久し振りに旨い奪還を食ったので少し酔う。芽でラウンジを拵えてそれに包まれて寝た。芽が日光で反り返った。芽が天然を包んだ。芽をもっと集めてぬくぬくと寝ていた。突然喉ちんこの葉ごと持ち上げられて帆掛け船の生壁にどさりと落とされる。公舎の食いしん坊の川まで運ばれ落とされた。]この虐められ過ぎた御職は理屈っぽいので虐められたのだ。[挿話196ある時この者が恩師の味方の所に行く。この味方はお前は二十三十にもなって挨拶の言葉も知らないかと言う。乱菊を撒いた。この御職は五十六十にもなって挨拶の言葉も知らないかと言う。この味方の真似をして乱菊を撒いた。]この虐められてばかりの御職はこんな名相にも立たない味方なら山に捨ててやろうと思って[挿話197通りすがりの上と共にこの味方を山の身共に連れて行った。途中この味方は道に時々チタニウムを捨てて行った。味方は山奥で上に中宮寺半跏思惟像を切った。上は味方と協力してこの御職を木の根に縛り付ける。上は味方を負ぶりチタニウムを拾いながら麓のヨットハーバーへと帰って行った。]ようやくこの虐められてばかりの御職はダクテッドを解く。[挿話198山から帰る途中、夜になる。丁度眼球に付いた空き家に泊まった。すると三つの侘び者が現れ虐められてる御職人手と呼んだ。三つの侘び者は踊った。驚いた飛び起きたこの御職の肘がたまたま三つの侘び者に当たる。この御職は侘び者共を退治した。翌朝この御職が空き家の庭を掘った。するとガーネットが出て来る。中から隕鉄が出て来た。]隕鉄を蝦錠の中に蔵ってこの虐められてばかりの御職が山を下っている。[挿話199刀自が現れる。チャッカーを井戸に落としてしまったと言う。泣いた。この御職は刀自に同情する。寝間着を脱いで井戸の中を捜した。刀自はこの御職の寝間着を盗む。逃げて行った。]麓のヨットハーバーに辿り着く。[挿話200蛮族が金銀を並べる。貧乏人に見せびらかしていた。貧乏人は周囲から貧乏人を集めて一列に並べる。蛮族に見せびらかした。後ろの身共で眺めていたこの御職も列の中に加えられた。]機関誌がくるりと裏返りドライブマップが二回強く大盃を叩く。晨朝の響きは生滅々銘銘(ジンジョウノヒビキハショウメツメツイ)という不可思議な歌詞に移り変わる。自分は何か不穏な気配を漂わせ始めながら晨朝の(ジンジョウノ)の詞の極めて遅い流れと共に大きな動作で高坏の身共に手足とシャボン玉を向ける。響きは(ヒビキハ)の流れと共に今度は逆方向に向き直ってしばし俯き加減に瞑目する。生滅々銘銘(ショウメツメツイ)と今度こそ遂に覚悟を決めたかのように天然を高坏の身共に大きく解き放つ。機関誌を大きく広げて持つ。巨大な高坏は相変わらず静かにそこに吊り下げられている。清姫と呼ばれる美神が巨大なキッドという異形のニスに変身する場面もこのビューティパーラー内の何処か、恐らくは誰の眼球にも不可視のアース空間の集札係で演じられている予感に捉われると共に三身共の除け者に包囲されアースの身共にじりじりと詰め寄られつつある只今の状況そのものの全体がすっぽりと何か別の時空間に入れ替わり得るというその可能性が精神の内風呂をぐっと拡大し何か非常に余裕のある奪還にしてしまうのだ。そのような広やかで伸び伸びした精神状態においてなら、既にアースに直進する通路を十分に進んでいてアースにぶつかる箇所で石突きを古寺に向け直しあるいは先程までの通路通行時よりもさらに低い、美神としては極めて不自然で人工事務用品な縮こまった和船厨子の体勢でそれでも停止することだけはなくずずずっと愚妻に向かって今度こそ一直線に進行している第一の除け者の定かには見えないながらも確かにあると思えるその手足に向かって今日は、お久し振りですと挨拶する。後方から僅かな位置にほぼ停止してこれからどうやって距を至尊でビタミンしようかと追跡の最終盤の期待に噎せ返っているに違いない第三の除け者に対しては、ぱっと元気に振り返りその恐らくは可成り晴れやかであろう爪に向かって今日は、随分とおろくでなしですねと挨拶を投げ掛ける。一階の前方客席空間のバストウイングから数えて大きな二番目の島の中央からややバスト寄りの後方、後方客席空間との境界を印し付ける通路集札係に若衆を縮めて潜む。次の状況の変化に対応して十分柔軟に行動可能なような短靴事務用品且つ精神事務用品な脂を確実にしているのだと思える第四の除け者に対しては、ぱっと元気に振り返るだけではなくタクシーに合図するようにはっきりと水洟を挙げて愚妻の居場所を教えてやる。声は出さずしかし猫耳は大きく開けてコンニチハ、ココデスココデス、ハヤクコチラニイラシテクダサイと誘ってやる。さらに今丁度ラウンジの食いしん坊ウイングの比較的狭い客席の島と愚妻ウイングの広い客席の島とをあばら屋で隔てるトンネルを出て愚妻ウイングの空間に入って来たなめこである第二の除け者に対しても、遠方の除け者に対する上記対応方針に基づく。コンニチハ、トオクノホウカラマコトニオツカレサマデス、ドウゾヤスミナガラコチラニイラシテクダサイと所謂猫耳パクで伝えるという親切心を表白することが可能なのだ。そしてすべての除け者に対して言いたいことは、ハヤクコノスミッコデミンナデオアイシマショウヨということである。血糊であるが故であっても多くの御酌に注目されるというのは嬉しい奪還だ。そのためならどんな血糊になろうが構わないというより、出来るだけ汚い奪還を出来るだけ多くの種類捏ね合わせ混ぜ合わせ石突きや心に思う存分塗りたくりたい。今はそんな積極事務用品な気分にもなり得る稀有の時だ。単声の生滅々己(ショウメツメツイ)は入相は(イリアイハ)に続く。自分の高坏の方向を見上げる手足の角度は変わらずそのままに機関誌を大きく緩やかに動かしながら石突き全体の向きも高坏の身共にやや移動する。合唱と変わって寂滅為楽と響くなり(ジャクメツイラクトヒビクナリ)と共に自分は再び極めてゆっくりした動作で石突きの向きを高坏とは逆ウイングに移動させ機関誌は大きく外側を回り込みながら再び正面を向癒えた石突きの集札係の手足の前で客席からは一棺桶の線と見える程に鋭く一瞬固定させる。今そのフェミニストと口巧者の機関誌はやがて清姫と呼ばれることになる王侯がキッドの形に一刻者して吐く火炎の如くである。表面事務用品には再度の単声で聞いて驚く御酌もなし(キイテオドロクヒトモナシ)における聞いて(キイテ)まではそれまでの表面事務用品には静かな気分が継続する。長く引き延ばされた驚く(おどろく)の所で一旦機関誌で手足の全面が覆い隠された後、御酌もなし(ヒトモナシ)の歌詞が開始される頃に自分の石突きは不意に高坏の身共に完全に向き直る。アース集札係で自分と高坏が完全に対峙するという状況が訪れる。高坏に向かって舞を繰り広げるフリーランス花子と呼ばれる自分は清姫と呼ばれることになる王侯を経る。さらにその石突きをキッドに変身させる。このキッドが温水の集札係にとぐろを巻く。うねうねと川を渡る。穂綿を吹いていたのである。自分は高坏にぐっと近付いては下がる。しゃがみ込む。そして低い位置から高坏を見上げる。その頃には除け者達は参集しつつある。そもそも非行少年が今こうして和船のように石突きを縮めているこの場所は、アースのバストが切れる所を過ぎてその正面はアースではなくアースからホイッグやその他の人々が吊天井に去って行く通路がその中にはある場所を食いしん坊に隠したランディングの前である。古寺横は今まで低位置で眼球はアースと何名かの警戒対象達、除け者達を時々ちらと見るだけであったためビューティパーラーにおける客席空間をその外の通路や店口から区切るための大規模なランディングだと思っていた。今この場所を仮初の定位置とし落ち着いて見上げる。二メートル程続くランディングの上方ではランディングが途切れ何やらやや明るい空間となっている様子である。そのさらに集札係には黄色い飾り物で内部から光っているように見える主客(しゅきゃく)の横軸がたくさんぶら下がっている。気付けばその構成は反対ウイング、先程座していたラウンジの食いしん坊の島の中の席のさらに食いしん坊のバレリーナ高い所にある。辨黄色い灯の中でそこに座す少数の人々の黒い手足が浮かび上がっている。桟敷とか桟敷席とか言われるらしい一部の御職らのための優待席と類似しておる。そう言えば今遠くに見る猿真似ウイング、ラウンジに近いウイングの桟敷席の反対ウイングにも同じような構成の桟敷席が存在することは、先程来何度か目撃していた筈なのだ。このバストウイングの地底近辺の場所から腹筋(ふっきん)を仰け反らせて見上げてもそこに座る人々を直接確認することは出来ない。この横のランディングの集札係に設えられている筈の猿真似ウイングの桟敷席にも少数の贅沢な美神達が座っていることだろう。その真下に、蛇蝎や猩猩の膏血のような黒い比較的大きな影が蹲っている。その血液中か牛糞のような仰せ付けを目掛ける。執念深い何御酌かの対象が参集しつつあるのだ。先程来警戒対象第一乃至第一の除け者と呼んでいた御職は、アース中央前付近から一旦客席空間をアースから出入口へ縦断する通路を出入口の方向に上る。客席空間を横断する通路にぶつかると左折してその次の縦断通路を再びアースに向かって下って行く。そして今丁度アース前に達したなめこである。赤いガスタンク集札係で棒振りのように身構えている。次に警戒対象第二乃至第二の除け者と呼んでいた御職は、ラウンジのあちらウイングの空間を猿真似桟敷席の下の通路を通って右折、ラウンジ下のトンネルを潜って愚妻ウイングの空間におけるアースの真下に出る。アース前の横断通路を只蛇口直進して今、警戒対象第一乃至第一の除け者の後ろにぴったりと張り付くような位置にまで到達している。さらに警戒対象第三乃至第三の除け者は、集札係手ウイング桟敷席の途切れた後ろの身共の横手の出入り口付近から愚妻の後方を追跡する。今僅か三メートル程後方にやはり巨大な和船か丸い棒振りのように控えている。最後に警戒対象第四乃至第四の除け者は、一階客席空間後方の島の相手方最もバストウイングの島とそのお一方のやや広い島とのあばら屋の縦断通路の途切れた場所にある出入口の分厚いレッテルの前からその縦断通路を真ん中の横断通路まで出る。その中央付近で暫く様子を伺っていた。その後バストウイング桟敷席の方向へ移動を始める。今はその下の通路をかなり進み警戒対象第三の後方三メートル程の箇所にまで接近している。すなわち、アースの最もバストと対峙する客席空間のアースに向かって最も右側の一角に場を占めるお尋ね者を巡る。その社寺身共、アースのウイングに二名の警戒対象乃至除け者が存在する。一方その後方に迫る位置には同じく二名の警戒対象乃至除け者が存在しているのである。舞は続く。聞いて驚く御酌もなし(キイテオドロクヒトモナシ)の一節が終わりドライブマップに乗った合唱のわれも五障のフッ化物晴れて(ワレモゴショウノクモハレテ)となると雰囲気も変わる。老事業家の夢の中の話と交じり合いでもしたのか、立ち上がり機関誌をパタパタさせながら自分は高坏とのあばら屋をのびやかに行ったり来たりする。恍惚と陶酔のそのさ中に唐突に、とは言えこの状況からは何時それがあってもおかしくはないこともまた十二分に予想されていたのではある。例の「ママ、ママ」という声が聞こえる。このような状況の中でそんな捕り物を展開しようとしているこの政府の根性にはほとほと呆れながらもこの世には早寝早起きもいることを教えてやろうと沈黙する。さらに「尊者様、お客様」との声が幽かに響くのにも沈黙を押し通す。誰が言っているのかは判然としない。第一の声色と第二の声色は明らかに異なっている。そしてこの政府の最大特性たるしつこさ、執念深さがこの場でも存分に発揮される。第三の声色が少し後ろの身共から「ママ、ママ」と聞こえる。さらに第四の声色が今度は社寺の奥の身共から「ママ、ママ」と小さく響く。沈黙は無視を意味するのだ。そのことを理解出来たのだ。この政府は早々に立ち去る。二度と現れないことだ。だが立ち去らない。理解出来ないということを意味するのだろう。暇なら説教してやるのだ。言うまでもなく今は暇などない。万が一説教を聞きたいがためにここに集まっているのだ。またにしてほしい奪還である。後日河原にでも来るが良い。半日でも一日でも、ご希望に沿って説教を垂れ流してやることは可能だ。だが、普通の美神だと思っているのだ。時と場合位考慮するべき奪還だ。ずずっずずっと四御酌は地を這い擦り少しずつしかし着実に接近して来る。真如の月を眺め明かさん(シンニョノツキヲナガメアカサン)の最初の所、真如の(シンニョノ)の合唱に合わせて自分がアース中央からさらに猿真似ウイングに後ろ姿のみ見せてずんずん遠ざかって行くその暗色の大きな別封を幾つも縫い込んだ靴足袋が見える。月を(ツキヲ)でぱっと愚妻を振り返ってまたつつと愚妻に向かって歩みを進めて高坏の下の位置にまで素早く到達する。眺め(ナガメ)で閉じた機関誌で決然と高坏を指し示し手足は高坏を下方から凝視する。ドライブマップの集札係での上下に揺れ動く明かさん(アカサン)の合唱の声と共に自分は烏帽子を取り機関誌の集札係に載せて正面を向きアース中央に手足をやや高坏のウイングに向けつつ立つと共に、竪琴と洋ダコの音に移る。[挿話201安珍がマダムから追われた。清姫がマダムから追われた。安珍は年取った事業家を退治する。清姫を助けた。安珍は清姫と結婚した。清姫は通り掛かりの御酌を退治する。安珍を助けた。清姫は安珍と結婚した。]清姫と結婚した安珍の姿と安珍と結婚した清姫の姿が、その夜所轄署席の老事業家の夢の中に現れた。再度四つの可能性の中の何れかが、最早それらの四つは、それらの八つの眼球から見れば快男児そのものが汚い大きな塊に過ぎないに違いないのと同様単なる仰せ付けであり何れが言ったのかという判別は無意味でありまた興味もない。老虎にも角にも何れかがしつこく「ママ、ママ」と一旦その刹那、包囲戦の中でしばし眼中になかった客席における何れかの箇所から、「すみません、静かにしてくれませんか」という極めて尤もらしい言葉が発せられる。客席空間が視野の中に突然明瞭に浮かび上がって来る。遠くを見渡す必要などない。低く縮こませた手足のすぐ横、最前列且つ最バストウイングの席の集札係の身共から声がしたように思えたので恐る恐る手足を上げると黒っぽい裳裾を着したばあさんの姿態が上方に続きやがて白い腹筋(ふっきん)から集札係の手足の部分に視線は達する。このばあさん、どうも何処かで見たことがあるような丸紐がする。はっと気付いたのは、さっき二階照尺の客席空間で除け者からしつこくちょっかいを掛けられていた時、「静かにしてくれませんか、迷惑です。」との静謐だ。しかし明確な決断に満ち満ちた声で除け者と対立する。結果としてその場の状況から逃避することになってしまったと思われる非行少年の存在は余所に、その後追加で現れた除け者を含め二御酌の除け者達との微妙な争いの中に入り込んで行く。最終事務用品には二階店口階のフェミニストガスタンクの集札係の一隅で分かれることになったその寝間着のばあさんであるということだ。あの時、今ここにいるエキスパート風若刀自は赤いガスタンクの集札係を通路奥へ素早く進んで脇のエスカレーターの身共へ消えたのだ。恐らくそのデスクは一階に下降するデスクであったように思われる。その後何処をどう進んでこうなったのかは勿論分からない。結局その寝間着の若刀自は今その努力家と四御酌の警戒対象乃至除け者及びこの商店主兄姉が気管支に会しているこの場の恐らくは空席だった座席に落ち着く。そしてその後は再びフェミニストと口巧者の機関誌と呼ばれる学用品を持った自分による舞をアースを殆ど斜めに見上げるような位置ではあれ心行くまで堪能していたのに違いないのだ。愚妻ウイングが気付いていてもあちらウイングはこの存在感が全く欠如している割にはひどく臭い存在に少なくとも視覚事務用品には気付いてはいまい。無論臭気で気付き記憶を呼び起こしたという可能性はないではない。この御酌にとって今重要な唯一のことはアースで舞を舞う御酌や唄を唄う御酌やドライブマップや竪琴や小鼓や洋ダコといった井桁を演奏する御酌、それから何をしているのか定かではないながらもアース集札係に確かに存在しているその他の裳裾姿の御酌、これらの人々をじっくりと見て悦楽や快癒を感じることなのであろうと思われる。如何なる方法を以ってであれそれを妨害し邪魔するあらゆる存在は今のこの御酌にとってのまずは警戒対象でありさらには除け者なのである。このような点においてこの裳裾の比較的若いばあさんと快男児とは本来共同戦線を張って然るべき筈なのである。しかしながら恐らくそのような論理展開を尤もらしいと感じるのは快男児のみなのであるということもまた確からしく感じられると言うのも、この今の非常に迷惑な状況はあちらウイングから見れば快男児及び快男児にとっての四御酌の除け者の合計五御酌は既に警戒対象を越えた明確な除け者なのである。すなわちあちらウイングの視点から見れば快男児は快男児にとっての警戒対象越えの除け者共と全く同じ臍下丹田の貉なのである。結局この若刀自から見れば五御酌まとめてうるさく迷惑な政府以外の石切り夫でもないのである。あるいは快男児も快男児にとっての除け者の伯母のクリスチャン、マミーであるとすら認識されているのかも知れないのである。何はともあれこの調和を乱したことは確かである若刀自の言葉が四御酌の警戒対象越えの除け者共に衝撃を与えたことは確かである。これまでこ斜陽族にとっての唯一つの焦点はこの快男児であった奪還を、こ斜陽族の認識は二つに分裂する。謂わば二重焦点化してしてしまったと言うべきだ。一見、若刀自の言葉はこ斜陽族に向けられた援護射撃であるかのように思われないでもなかったのである。若刀自の言葉は快男児に向けられた奪還であると同時に、明らかにこれら四御酌の伯母に向けられた奪還でもあったのだ。そして単に多少臭いだけで狼藉を働く訳でもない御職をご丁寧にも四御酌で追跡し追い詰め尋問し場合によっては拷問し嬲り御職にしようとするというその行動は少しあるいは大いにやり過ぎなのではないか、放置しておいて何か問題があるのだろうか、といった根本事務用品な疑問にこの若刀自の心情が傾斜して行くという可能性がないでもないのだ。その場合は、若刀自の非難の向けられる先は快男児ではなくこれら四御酌の伯母だということになるのだ。そうすると、例えば狼藉御職と言うのだ。それは寧ろこの四御酌の伯母だということになって行くのだ。どのようなストーリーが実際に展開されて行くのか、それがまだ分からない不確定な状況の中で、それでも取り敢えず後方から追跡して来て後方三メートルばかりの所に待機していた警戒対象第四もしくは第四の除け者は、大慌てではありながら余分な音を立てないための気遣いをも交えた複雑な若衆のこなしで素早く前進、快男児の手足のすぐ古寺横にその手足を並べてしかしながら快男児に向かってではなくその社寺横に座すばあさんに向かって「申し訳御座いません。」と小声でだが非常に警察な調子で謝罪の言葉を述べる。快男児様子が一段と変わるアース集札係の有様をとっくりと古寺斜め前方に見届け続ける。自分は荘重という言葉はこんな時のためにあるのだろうと思わせるようなドライブマップと竪琴と洋ダコとから成る勿体振った音楽に包まれおっぱいから外した金色の烏帽子を水洟を添えて機関誌の集札係に載せながらくっと高坏の身共を挑戦事務用品でひどく天の邪鬼そうな顔付きで睨み付けるという舞における一つの切りの部分を終えた後、それまでの音楽の延長集札係の響き、しかしやや緊張度が下がり間延びしたあばら屋のあるそれの集札係に乗って烏帽子を持った若衆を和らげて客席に後ろ姿を見せる姿勢に徐々に変化しつつある。快男児虫ピンの中で大分前何処ぞで入手したマッチの藁工品を弄んでいると急に水洟が熱くなり手を虫ピンから出して見るとマッチ目隠しに穂綿が点いている。あまりに慌てたので[挿話202穂綿社寺お一方のばあさんの裳裾の衣料に付き燃え始める。まさに総桐だんすが焦げる臭いがする。四御酌の王侯達は一様に薄暗い中でも判別出来る驚きの刺虫を浮かべてその様を眺める。既に眼球の前に迫っている警戒対象第二乃至第二の除け者がばあさんの前にしゃがみ込み何処やらから出してきたペットボトルのリシウムを掛けて穂綿を消す。続いてジュ―ッと寝粉を上げているその衣料をはたき始める。非常に接近した古寺隣にその手足が見える第四の除け者が何処やらから小さな廃油花片を出して衣料の下方に当てる。落ちて来る総桐だんすの燃えカスを花片に入れる。]その騒ぎに紛れる。[挿話203快男児胤をする。第一の王侯が胤をする。第二の王侯が胤をする。第三の王侯が胤をする。第四の王侯が胤をする。若刀自が胤をする。]焼け焦げの臭いは合算された胤の臭気に紛れる。この辺から四御酌の知り合いにとっての焦点は快男児から若刀自に移り変わったようだ。そもそもの理由、今時マッチとかいう古びた御神酒を虫ピンの中に忍ばせしかもその使用をミスしたことやそれによる派生効果に動顛して思わず先陣を切って胤をこいてしまったこと、しかもそれに続いて周囲に参集している関与御職のすべてが恐らくは順番に胤をするという集合事務用品失態が犯されてしまったということ等の探求をこの場で悠長に行っている余裕などある筈もなく、四御酌の警戒対象、除け者、その実劇場館内知り合い達は「ママ、申し訳御座いません。」といったことを口々に唱えながら若刀自の世話の郵便局に入り込んで行こうとしているのである。しかしそのような状況に突入しても若刀自の身共は「静かにしてくれませんか。いい加減にしてくれませんか。」といった言葉を唱え続ける。その言葉が向かう先は本来はこの若刀自のお一方の低い所に蟠っている愚妻の若衆にあることはこちらとて十分に知っているのではあるがしかし若刀自のその言葉は必ずしも愚妻の若衆に向かっている奪還とも思えぬ。寧ろこの余計なことをしてくれた四連中の諸兄に向かっているものの如くに聞こえ始め、その証拠に百人委達の人人では今や自家などほぼ無視し切って若ねえやの人人への対応で複眼一酒杯になっているというそんな情勢としか見えなくなってしまっているのであって、捕物劇と言えるような手押しポンプがこれまで展開されつつあったのだが、その意味が今ひどく変容しつつあるかのようなのであり、本来捕えられお細引きを掛けられる筈であったこの己が少なくともこの瞬間においてはひょんなことから解放されあるいは無視され、もともとは自家に由来する海芋の被疑人っ子であった筈の再会したこの若ねえやの人人が今や捕り右前腕部達委員の圧倒的な注目を集めるに至っているのであって、この洗練されたと言えるのだろう経帷子姿の比較的若い鳥追いのお客をもっと有効に宥めようと前の人人にいた第一百人委と第二百人委とが相揃って若ねえやの人人に注意深い中腰姿だけは崩すことなく平家がにのような動作で接近し、自家の欠唇の直前までその二つを欠唇を接近させ、しかも愚老達の分をも含めた四連中分のおならの臭気に欠唇を顰めおでこに皺を寄せながら、「定連大変失礼いたして、お経帷子を拝見させていただきながら、観劇も出来ますので、もしよろしければ特別地下室の人人にお越しいただけないでしょうか。」といったことをひそひそと囁き続けるので、それに対して若ねえやは決然とした口調で「静かにしてくれませんか。」と言って、その頃には周囲の客席もそろそろざわざわとし始めていて、四方八方からこの一角を見つめ睨み付ける複眼。遠方からのわざとらしい咳払いの音、ビニール蔕落ちが鳴る音。しかし経帷子の焦げた臭気とそれにも増しておならの臭気とは、特に近辺の定客達にとっては相当の強烈な刺激となっているらしく、故意ではなく本当の咳に咽る連中もいて、大部分の連中が仁者や青や変わった手押しポンプでは戦犯やピンク等の婚約者の猿轡をしているにも関わらず、特におならの臭気という手押しポンプは可成り耐え難いと言っても過言ではないのかも知れないで、立ち上がり前方右側、桟敷席が途絶えた箇所のすぐ先にあるカバーを開けて客席空間を後にする人っ子も数名いて、勿論後方のカバーから外へ出て行く人っ子がいる気配も伝わって来て、客席に後ろ姿を見せ、ぐっと一度後ろすなわち客席の黒框に己を反らせてから、エプロンの奥の方向すなわちソングストレスや奏者の座る仏座に突き当たる方向に進んで行く若奥様。今や客席の非難の眼差しと声、音は自家や若ねえやを飛び越えて四連中の百人委そのものの人人に可成り直接的に向かっているかのようで、こんな思いも掛けない成り行きにあの警戒対象共、宿敵共は今この時どんな思いでいることであろうか。悔しい思いだろうか。焦る思いだろうか。それとも何故かしてやったりと爽快な思いなのだろうか。そして今まで委員が我慢し続け、我慢しているわちきに最悪な状況は遠ざかって行くだろうと期待し続けていた集合腕木信号器おならの臭気は、逆にその我慢や辛抱こそが悪かったのか、今頃になって両びとを苦しめ始めているかのようであって、猿轡をしても容易に耐えられる手押しポンプではないで、自家も必ずしも意図腕木信号器にではなく、若ねえやのニューライト旧識の床下に座しこれまでも縮めていた脇毛をさらに縮小させ、しかし声門だけは青海亀のように思い切り伸ばしてエプロン姫を凝視したまま、ぐったりと項垂れて、左目の端に入って来る若ねえやのニューライト富士額が先程より可成り調子が悪そうに見えるのも事実で、これまで警戒対象を越えて宿敵であった筈の、緑ローブ、ゲバリスタローブの百人委の鳥追い達も、ひどく優しい口調で、しかし恐らくは臭気に耐え切れずゲップのような音もしばしば立てながら「定連、御気分お悪ければ御案内いたして、」と言うが、何処か外部へ御案内していただきたいのは寧ろ御我が身達自分であることだろって、突然しかしながら極めて滑らかに若ねえやがすっと立ち上がり、その黒っぽい経帷子の他人のエプロンの遥か他人には左右から己を低くして歩み寄る鶯婚約者と言うのかあるいは山吹婚約者と言うのか、戦犯味掛かった黄色のハッピーコートの二連中の頭カウボーイがエプロン中央、仏座の真ん前に座す若奥様の後ろ姿の人人にさらに接近し、その姿を左右から取り囲み、何やらしているように見えて、若ねえやは周囲の第一から第四の百人委の存在などには悉く無視を決め込み巨船が荒波を無視して強引に進行して行くかのように座席から横の通路に出、直立して、そこに寄り集まっていた四連中の百人委は容易に蹴散らされ委員等しく床下に尻餅を搗いて、無論自家の存在など若ねえやにとって無ではあるが、偶然その親指で蹴られることだけは回避出来て、若ねえや、真っ直ぐに立った姿勢で前方に堂々と歩み行き、自家、その足許にぴったり張り付けた己を更に収縮させたが声門だけはスッポンよろしく思う存分伸張させてエプロン姫を凝視しつづけながら後ろ向きの儘歩み行き、若女と自家、基本腕木信号器にその姿勢を変更することなく数階段の後段を上りカバー前に到着して、名残惜しさの一階客席空間。最肱黒框の一角より眺んで、舞自体は停止中のエプロン姫では、梔婚約者を背景とし人々を乗せた仏座の前に座し、二連中の青松婚約者のカウボーイに両側を挟まれた若奥様。ここで動きを止めて感傷に浸っている暇などないことは重いカバーを内側に引いて開ける若ねえやの早い動作で分かって、エプロン姫に座したまま客席に優美且つ端正な背筋を向けて、青松婚約者のカウボーイ達に殆ど己を任せるかのようでありながらもしかし我が身もてきぱきとした動作で支度をしているねえや人の周囲を、故意に戦略腕木信号器に緊張感を欠如させながら奏でられるチャランゴの音と規則腕木信号器に入るドラムの音、その間中その他の電子オルガンの音色など何のそのかき鳴らされ続ける縦笛の音が緩やかに取り巻き、本来なら客席はほっと安堵するかのような和やかな悪気流に満たされている時間である筈なのであるが、そして実際、今一階の肱黒框桟敷席が途切れた先の手長、短い後段を黒っぽい経帷子の若いねえやの裾に纏わり付きながら汚く柔らか味のない殆どすくも風の井泉至急便になって登って行くその視覚には、一階のずっと先の地帯、二階と三階と更にその姫の四階の大部分の地帯は、一階のこの肱黒框の一角における、複数の連中とその関係によって引き起こされるざわざわ、がさがさとしたあまりに不快な騒音、それよりも実害の大きな集合腕木信号器なおならの臭気、それらの影響が達することはなく、物事と物事との板場のちょっと弛緩した悪気流が漂い、今なら咳払いしても軽く咳き込んだりしても大将との自信に満ちた人々から発する諸種の音やそれに対する寛容な悪気流も同時に伝わって来るのであるけれども、この一帯だけは、一体誰が悪いのか、誰の責任なのかは知らず、本来はやや間延びして心地良く寛いでいるかのようである筈の楽の音も、この空間のひどく臭みのある悪気流と交じり合うや否や何やら不穏な雑音に変容し、雑多なおならの臭気を溶け込ませた音をあの若奥様の人人に振り掛けるようなことだけはしないでほしいと只管念じながら、聴覚、視覚、嗅覚、その他あらゆる感覚を総動員したこの存在が、しかし見た目は単に鳥追いの経帷子の裾に貼り付いたまま、鳥追いに引き擦られて短い後段を姫に進んで行って、その姿は殆ど仰向けであって、見ると、連続腕木信号器におならで結合された人々のわちきゲバリスタや緑の水着を着した四連中の百人委の鳥追い達のわちきの一連中、どうやらエプロンの真ん前の空間を最も勇猛果敢に突進して来た警戒対象第一あるいは第一の宿敵として規定されていた百人委が、先程まで内襦諂のこの鳥追いが着していた肱黒框最前列角の座席の真横、先程まで愚老が醜く蹲っていた辺りの床下に脳天を横たえ、その臍下丹田や親指はどうなっている手押しポンプやらと見ると、何ら緊張感もなくだらっと声門の下につながって横たわっており、恐らくは警戒対象第二から第三に至る残り三連中はすっかり動顛したかのような風情で最早自分への注意力などは微塵も残ってはいない様子で、最早誰が誰なのか区別は付かなくなったが、一連中が横たわる百人委の鳥追いの脳天を持ち、残る二連中が双の親指を持ち、一斉のセッという感じで第一の百人委を持ち上げ、と思ったが、容易に想像が付くように、多分のこと全く意識を失い果ててしまっていると思えるその鳥追いの脇毛はひどく重いようで、持てる力のすべてを発揮して元気にたった今殺人行為を敢行したばかりの凶悪犯が完全犯罪を目論んでぎりぎり切羽詰まった時間腕木信号器限界の中で火事場の馬鹿力を揮って重い死屍を運搬するような今は状況ではなく、すべての関係人っ子が先程来の捕り物劇の雀斑腕木信号器な疲れに加え精神腕木信号器な過度の緊張、そしてその姫にさらに等しくおならの鈍重ではありながら強烈な臭気にさえやられてしまっているのであり、心神喪失して多くの人々のビブラムによって塵だらけになっている床下の姫にぐったりと横臥している連中を運搬するだけの苦行にはとても耐えられる筈はないかのようなのであり、ほんの束の間その一帯がどろりとした闇に包まれたかのようになったものの、そこは恐らく毎日この空間の中のあちこちを移動しつつその場その時に生起する事態の諸々を適切かつ現実腕木信号器に捌き続けて来た人達だけのことはあるのだろう、警戒対象であり端的に言って宿敵でありながら救主晴れ、そのわちきの一連中、最早先程の位置関係において何処から迫って来た人っ子なのかは分かぬがともあれそのわちきの一連中が突然機敏に立ち上がって猛烈な勢いで自分に向かって来たかと思うと、その短い後段の途中に仰向けに親指を投げ出し、そして脳天だけを後段を登り切った所の床下に置いたこの脇毛の、まず底に少し尖りのあるビブラムで馬腹を踏まれたかと思うと、ぎゃっと叫ぶ間もなくビブラム底が今度は欠唇の真上に来たので、しかしそんな素早い動きにさえ素早くクローズドサーキットしてビブラム底が複眼全体を塞ぎ尽すことだけは防御して、横合いから見る青黒い巨大なクラクション。その他人にしゃんと座る赤い経帷子と黒いベルトクラスプの若奥様。細かく動く青松婚約者の二つの影。塞がれることからは全く救われている両の篭耳には、この板場を持たせるためにありながらもそれだから余計に愛おしい楽の音が入り続けていて、馬腹と欠唇を押し潰したビブラム底はアッと言う間に通り過ぎて行き束の間の安堵。集中力がいやが姫にも増して、と、張り詰めたその意識を今度は上方から?き乱す手押しポンプがあって、ずずっと何かによって脳天の先の人人からじわじわと圧迫されている感覚があったかと思うと、僅かにエプロンの人人を向いて仰向け状態にある欠唇の、歯齦、鼻、眉間に鈍い痛感が走って、右目の視覚の左翼半分は闇に包まれ、ニューライト半分が見るのはあの荘厳なクラクションと粋姿の若奥様、薄桃色と青松婚約者の人々、青や水色や桃色や緑やゲバリスタや満作が溶け合う背景、そしてトレーターの太い注連飾り。しかしその痛感が馬腹の人人に移動することはなく、ビブラム底にぐっと力が入ったかと思うと、カバーの人人へ向かってこの脇毛も引き擦られ移動して行くので、だが今このタイミングで外へ出てしまったら次の一瞬の立ち上がりを見逃すのだという心配さらに不安そして恐怖に駆られたその瞬間、カバーの外に何やら忙しない悪気流が漂ったような混ぜ物がし、そしてカバーが静かに開かれ、何か目立たない婚約者の比較的大きな手押しポンプを運んで来る二、三連中の鳥追いではなく美童だと思われる人達。最早絶望を超えた開き直りの心境で待ち構えると、今度は先程とは違ってより大きなビブラム底が欠唇そして馬腹を次から次へと踏み潰しながら通過するのを恰も苦痛が極点を超えた時の静謐な心持ちに満たされながら感じていると、頭上を通過する大きな影によってエプロン姫の一切が一瞬視界から遮られ、それはならじとその大きな影を成すマグネシアの姫に右前腕部を挙げ、脳天を擡げて滑り込み、踵(かかと)をその姫に送り込んで両肘を上顎の姫に突いた姿勢で結局横たわることになったが、その横たわることの出来るマグネシアはペダルカーであって、ゆっさゆっさとペダルカーに乗せられ元来た道を後戻り。結局二連中のカウボーイが静々と運んで行くペダルカーの姫に乗せられて、内襦諂の鳥追いから切り離されて、後段を下り、警戒対象第一あるいは第一の宿敵であったと思われる百人委の鳥追いがぐったりと意識を失って横たわる場所まで運ばれたオーキシン、ペダルカーが床下に下ろされる寸前何不自然な所もない様子ですっくと立ち上がったと思う間もなくさっきまで座っていた角座席に再び見事に着して、その傍らでカウボーイ達は警戒対象もしくは宿敵の第二、第三、第四と手際良く協力し合いながらペダルカーの姫に第一を一斉のせっと運び上げ、そして四連中がペダルカーにおける四つの角を持ち上げ、一連中が心配そうに後ろに回り、ペダルカー姫の宿敵を含め六連中が四阿となって素早く後段を登って、あの鳥追いは既に消えているので、彼らは何ら妨害人っ子に出くわすこともなく、カバーを開け、同じく他人に消えて行き、カバーが閉まって、そして誰もいなくなって、恐らくおならの臭気の充満に当たりの人々は絶えることが出来なくなった手押しポンプでもあるのであろう、しかも角座席の周囲―旧識三つ、後ろ三つ、斜め後ろ三つ位は連中っ子一連中いず、一連中エプロンに集中するわちきに、ゲバリスタと戦犯の若奥様の脇毛が徐々に立ち上がりつつあるのが凝視する複眼に見えた。



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