哲学教室 [小学生の部] (1月24日実施)
ナラナラ・スクール事務局の矢口ゆりです。
各教室の様子を個人的な感想と共にお伝えします。
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1月24日(火)に哲学教室(小学生の部)を実施しました。
世界中で読み親しまれている『ガリバー旅行記』(ジョナサン・スウィフト 作、柴田元幸 訳)を読みながら、自由に語り合う教室です。
小学生の部への参加を希望される方で初回(1月22日実施)に参加されていない方を対象に、同内容で実施しました。
◉『ガリバー旅行記』とは何か、スウィフトと時代背景
1/24に確認した内容:
・近代(モダン)の始まりである17~18世紀の世界
・科学技術の発展に伴い、近代以降は人間が世界を動かす人間中心主義
・近代以前に世界を動かす中心は宗教、人間が神に代わった時代が近代以降
・日本で最初に『ガリバー旅行記』を紹介した夏目漱石は、『ガリバー旅行記』を風刺の文学と捉えている
・初版発行時はガリバーが書いた旅行記と偽り、スウィフトはガリバーに成り代わってイギリスを風刺
語り合った内容、意見等:
・『モモ』と『ガリバー旅行記』の違い
・ニュートン、バッハはスウィフトと同時代の人物
・ニュートンが科学の発展に寄与し、その発展の延長上に私たちは生きている
・『ガリバー旅行記』の地図に、実在するスマトラが載っている
・『ガリバー旅行記』に込められた意味を考えたい
ここからは私の個人的な感想をお伝えしますね。
序盤は『ガリバー旅行記』の時代背景に関する説明です。
17~18世紀に起きた出来事は何かという中村の質問に、参加者さんが間を置かず「産業革命」と回答されていて凄いと思いました。
夏目漱石と野口英世、整えた口髭とくっきりとした眉毛が特徴的ですよね。
確かに似ているかもしれないです。
参加者さんは『吾輩は猫である』が面白かったと発言されていましたが、中学生の部でも参加者さんから同様の感想がありましたね。
縛られたガリバーの挿絵について中村が質問する場面がありましたが、人間中心主義への風刺を読み取る参加者さんの鋭い発言に驚きました。
『ガリバー旅行記』の本質をすでに理解されているのかもしれないですね。
大航海時代の古い地図等を確認した後、再び風刺の話になりました。
『ガリバー旅行記』の人間中心主義に対する風刺は私たち自身に向けられた風刺でもあるという中村の説明に、この作品の奥深さを感じました。
初回と同じ教材を用いての実施でしたが、参加者さんにより語り合うテーマや展開が若干異なる点がやはり興味深かったです。
参加者さんお一人お一人の持つ素敵で唯一無二の個性から作り出されるものが、この哲学教室の魅力に繋がっていると改めて感じました。
そのようなことを色々と感じつつ、楽しく拝見いたしました。
次回も楽しみです。
皆様、お疲れ様でした。
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