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哲学教室 [小学生の部] (2月5日実施)

ナラナラ・スクール事務局の矢口ゆりです。
各教室の様子を個人的な感想と共にお伝えします。
https://narranarra-school.myportfolio.com


2月5日(日)に哲学教室(小学生の部)を実施しました。
世界中で読み親しまれている『ガリバー旅行記』(ジョナサン・スウィフト 作、柴田元幸 訳)を読みながら、自由に語り合う教室です。


◉『ガリバー旅行記』の時代背景、第1部が風刺する内容
2/5に確認した内容:
・近代以降は人間中心主義となり、さらに西洋中心主義へと移行した
・馬鹿げたやり方で物事を決めているという風刺、人間社会のくだらなさや愚かさへの皮肉
・大航海時代以前は地球が平面であると考えられていた
・大航海時代に日本等の新世界をヨーロッパ人が発見し、ヨーロッパと全く異なる服装や時刻制度等を使用していた日本が西洋化した
・第二次世界大戦以前はイギリスが世界の海を支配していたが、現在はアメリカが支配している

語り合った内容、意見等:
・ガリバーが平伏している挿絵等、第1部の挿絵が風刺しているもの
・統治者の立場から見た部下の選考基準
・現代における新世界、人類が今後発見するものは何か
・人類が宇宙の果てへ到達した際どうなるのか、領土問題等は発生するのか
・第2部でガリバーは巨人の国に辿り着いたが、もし宇宙で巨大な宇宙人と出会ったらどうするか
・シンギュラリティについて

次回実施予定日:2月12日(日)




ここからは私の個人的な感想をお伝えしますね。

新しい参加者さんをお迎えして、前回確認した内容の復習から始まりました。
その後、第1部の挿絵が表している内容について語り合いました。
ガリバーがリリパット国の帝の前で平伏している挿絵は、参加者さんの仰る通り、土下座して謝っている場面にも見えますし、帝から何か授与されている場面にも見えます。
どんな場面を表しているのか、確かに色々な捉え方ができる挿絵ですね。
風刺する内容についても様々な意見があり興味深かったです。
次に中村が提示した縄跳びの挿絵は、どの場面か一目で理解できて風刺の内容も分かりやすかったように思います。
統治者の立場から見た部下の選考基準について中村が参加者さんに質問していましたが、私がまず思い浮かんだのは“実績”でした。
参加者さんが「自分(統治者)に優しい人」と発言されていましたが、確かにその通りですね。
性格的要素も重要な選考基準だと思いました。

挿絵の話から、今度は旧世界と新世界についての話になりました。
そうでした、ヨーロッパ人にとって日本は新たに”発見”した新世界なんですよね。
ヨーロッパ人に発見されていなかったら、西洋化されなかったらどうなっていたんだろう。
ふと考えてしまいました。

現代にとっての新世界。
宇宙でしょうか。
私は他に思い浮かばなかったのですが、深海や地球の中心に近い部分といった参加者さんの発言から、人類にとって未知なる世界がまだまだ世の中に溢れているということに気付かされました。

中村が紹介していた宇宙飛行士の話のように、これから見つける宇宙では領土問題等発生しない世界であってほしいですね。
宇宙での領土問題や宇宙戦争を回避する方法等について話し合いましたが、斬新な発想から生まれる発言も多々あり大変興味深かったです。

最後はシンギュラリティの話になりました。
そんなSF小説のような世界が目前に迫っているんですね。
人類はどう対処していくべきなのか。
中村が言っていたように、『ガリバー旅行記』を通して参加者さんと一緒に考えていきたいと思いました。

そのようなことを色々と感じつつ、あっという間に過ぎたひとときでした。
次回も楽しみです。
皆様、お疲れ様でした。


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