ただがむしゃらに 完璧すぎるのが仇? 渡邉美穂【file 02】

「埼玉が生んだ怒涛の起爆剤」をキャッチフレーズにデビューを飾った渡邉美穂。キャッチフレーズに負けない怒涛の攻めの姿勢でファンに大きなインパクトを与え続けています。

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日向坂46オフィシャルページより

日向坂で最初にインパクトを与えてくれたのはやはり渡邉美穂でした。ああ、アイドルにもこんなスーパーガールがいるんだなあ、と感心するばかりでした。

日向坂屈指の笑顔と明るさ、元気さ。頭脳明晰でスポーツ万能、ピアノも弾けて、演劇の脚本を書いて監督をやったり、怪談話を作ったり、「映画やドラマの演技がうまい!」とメンバーから評されたりと、とにかく多才。おまけにユーモアもあって、加藤史帆、富田風花とともに「前のめりトップ3」の一角を担います。

また、応援隊長を自負するだけあってメンバーが落ち込んだり、凹んだりすると元気づける親分的存在。キャプテンの佐々木久美、加藤史帆と並んでガヤの切り込み隊員でもありますが、小中高とずっとバスケットボールをやっていたという体育会系ゆえか、先輩を立てることも忘れないし、礼儀正しく、言葉遣いも美しい。

そんな渡邉美穂の最大の魅力はやっぱり「怒涛の起爆剤」と謳うだけあって、猪突猛進で負けず嫌いなところではないでしょうか。全身にその負けず嫌いの炎が燃え盛っています。

テストで80点をとったときに悔しくて夢中になって勉強したというエピソードもあります。番組でやった学力テストでは常に上位成績を残していますが、本人は絶対に1位を狙っていると思います。渡邉が通っていた高校はかなり偏差値の高い進学校だったようなので、勉強もかなりできたに違いありません。

「高校生クイズ プレゼンツ!QuizKnock vs 日向坂46 クイズガチンコ6番勝負では、その推察力の鋭さにクイズのプロであるQuizKnockのメンバーをも驚かせていました。

渡邉の負けず嫌いを証明するエピソードは数多くあるのですが、中でも印象的だったのが、他局のクイズ番組に出演したときのことです。

劇団ひとりがMCの「あんたは小学5年生より賢いの?」に初めて出演したときに1問目の地図のシルエットを見て県名を当てるクイズを外し、あえなく敗退。それが相当悔しかったらしく、その後、都道府県の形を必死に勉強。全都道府県のシルエットを完璧に覚えるだけでなく、バカリズムの著書『都道府県の持ちかた』までもすべてマスター。「日向坂で会いましょう」で、見事に都道府県マスターであることを証明してみせました。

そして「あんたは小学5年生より賢いの?」に再度出演したときは8問まで正解(11問中)、3回目には10問正解(11問中)で100万円をゲット!「全問正解したら次出られなくなっちゃうので」と余裕のコメント。4回目の出演が楽しみです。

いまや各テレビのクイズ番組にひっぱりだこの勢いです。

また、その明晰な頭脳はボキャブラリー力でも発揮しています。

2019年最後の放送となった「日向坂名言大賞を決めましょう!」で、一番心に響いた名言にノミネート。

「どうしてあんなことしたんですか?」
「反省してるんですか?」
「大人として恥ずかしくないですか?」

と、怒涛の三連発で春日のスキャンダル事件(プロポーズの10日前に別の女性デートした現場を写真週刊誌に撮られる)を責めた。

優勝は「空が上にあって」の名言を残した高本彩花に譲ったものの、ネット上では「名言生み出すプロすぎる」「美穂さんの語彙力」「やっぱトーク上手い」「切れ味が鋭すぎる」「天才すぎる」など、大きな注目を集めました。

とにかく「今日は失敗できないから」とか「悔しかった」とか「今度は絶対に」とか、楽屋ではいつもそんなコメントが聞こえてくるそうです。ドラマ演技でフワちゃんのモノマネを無茶ぶりされたときも、見事にこなしてクオリティは高かったものの、スベったことにショックを受けて泣き崩れる。加藤史帆の証言によると「3カ月に一回メンタル崩壊する」という。

富田風花が出たとこ勝負でとりあえず手を挙げてから一か八かでパフォーマンスをやるというギャンブラーなのに対して、渡邉美穂は緻密に熟考して計算して準備を怠らない。そのうえ、無茶ぶりやアドリブにも強い。それゆえに失敗を決して許さない。まるで修行僧のようなストイックなメンタル。

とにかく何をやっても「負けるのが嫌い」。

そして、何をやっても頼もしい。

日向坂屈指のアスリートの渡邉は、当然ながら体力勝負ではいつもその本領をいかんなく発揮します。 

初めてMCオードリー春日と1on1で勝負をしたときに、鬼気迫る形相で立ちふさがる春日の圧に怖気づいて泣いてしまった渡邉でしたが、その後、二度目の対戦では見事にリベンジを果たし、春日をぎゃふんと言わせました。

「欅って、書けない?」でMCの澤部(澤部も高校時代はバスケットボール部)とのフリースロー対決では全戦全勝。澤部に「シューティングアンドロイドか!今からでも全日本めざせ!」とエール。かつて春日との1on1では涙した渡邉でしたが、澤部との対決では、見事に高校時代に県大会出場チームのキャプテンだった片鱗を見せつけました。

「ひらがな推し」の「ヒット祈願120km駅伝」では、最も過酷と言われる9区の箱根峠を同じく走るのが得意な柿崎芽実とペアで激走。渡邉は駅伝の経験があるだけあって、本番前のタイムトライアルでもダントツの1位。

日向坂には渡邉以外にも東村芽依、加藤史帆、潮紗理菜、小坂菜緒と運動神経のいいメンバーが多いのも特徴ですが、実は一番足が速いのも渡邉。

身の軽さ、俊敏さでは東村芽依が一番ですが、パワーとスピードでは渡邉が一番でしょう。東村が猫なら、渡邉は駿馬。

とにかく何をやっても頼もしい。

寿司ワゴンの引っぱり合いでは、ラスボスという立場で挑戦者を次々と打ち負かし、圧倒的パワーを見せつけていました。本人も自信があったようで「世界選手権があればいいのに」と豪語。

サッカーに絶対の自信を持つ影山優佳がPK戦を渡邉美穂に挑んだときも衝撃的でした。影山が渡邉に挑んだ理由は「日向坂で一番スポーツが得意だから」。しかし、渡邉は「私、サッカーやったことないし、足を使った競技は苦手なんです〜」と自信なさげ。

ところがいざやってみると、渡邉の右足から繰り出されたシュートは矢のように鋭い直線を描いて、キーパーとして立ちはだかるMC春日を突き抜け、見事にゴールネットを揺らす。

瞬殺で影山を撃破した渡邉。

これが渡邉美穂である。最強。

ところが日向坂には思わぬ伏兵がいました。そう、富田風花です。渡邉とは対照的に何をやってもコケたり、スベったりと「負けグセ」がついた冨田に渡邉が敗れるという大波乱が起きたのです。

富田はどんくさくて、とても力自慢をするタイプではないものの、持ち前の身長とセットを壊す勢いの本気モードで、王者渡邉を見事に撃破し、ついに「負けグセ」を返上。 

笑顔で勝者を称える渡邉でしたが、絶対の自信を持っていただけに、きっと楽屋では悔し涙を流していたのではないでしょうか。

その後、渡邉は強すぎるのが自分の弱点だと悟ったのか、アンガールズの田中が臨時講師を務めた「芸能界をまだまだ生き抜こう!!」の回で、「負け顔」を覚えたいと田中に相談。なんと渡邉は「冨田の負け顔が理想的」と告白。もはや“万能アイドル”ゆえの苦悩です。すべてに勝ちにいく怒涛の起爆剤が、「負け顔」すら一番にならないと納得しないという完璧主義。

そんな根っからの勝負師・アスリートの渡邉ですが、最近はよく太ったと指摘され、本人もダイエットを怠っていないようですが、その一見ぽっちゃりしたガタイは、じつはアスリート特有のたくましい骨格と筋肉ゆえという気もします。

というのも、意外にも日向坂で先陣を切って写真集を出したのは渡邉美穂でした。普通に考えれば小坂菜緒か加藤史帆、齊藤京子あたりかなと思うところですが。

しかし、バスケットボールで鍛えたたくましい太ももも含め、その引き締まったボディを見ると、写真集のトップバッターを務めたのもあながち偶然ではない気がしました。

歌と踊りは???

本業の歌と踊りについてはうまいとも下手ともあまり評判が聞こえてきませんが、舞台「あゆみ」で披露した『NO WAR in the future』の振り付けを加藤史帆に「お相撲さんみたいだったんですね。それが面白くて、真ん中にたまっていた人たちは吹き出してしまって、やらかしたっていう事件です」と、いじられていたところ見ると、きっと踊りはそんなに得意ではなさそうです。

逆に頭脳も体力もここまで秀でていると、歌と踊りが凡庸なのは意外な気もしますが、彼女のことです。きっと日々死にものぐるいで練習している気がします。気づいたら歌も踊りもトップに立つ日が来るかもしれません。

そんな期待をしてしまうのが渡邉美穂なのです。

ここまで完全無欠のスーパーガールの渡邉美穂ですが、残念ながらまだセンターを務めたことはありません。

小坂菜緒が野球部のマネージャーだとすると、渡邉美穂は応援団長なのかもしれません。いや、エースで4番で応援団長なのかもしれません。アイドルグループのセンターをやるには、「頼もしすぎる」「力強すぎる」「たくましすぎる」のかもしれません。

今後の渡邉美穂に必要なのは、もしかしたら「守ってあげたい」と思わせるような「弱さ」なのかもしれませんね。

寿司ワゴンの引っぱり合い勝負で渡邉美穂に瞬殺される小坂菜緒を見ると、やっぱり「小坂、かわいそう…守ってあげたいな」となってしまいますからね(*^o^*)。

 

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