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風景写真と目で見る風景②ー絵本工房ー

毎週土曜日に絵本工房では、世界観づくりの一環で好きだなぁと感じた街の写真を絵に描いています。

ただ、どうも写真を基に描いた街に違和感があるんです。絵を描くまで全く気づかなかったのですが、どうやらカメラで撮る写真と人間の目で見る風景は一緒じゃなさそう。実際にそこにいるように感じる街を描きたいです。

この記事では、目で視るしくみを掘り下げて、風景写真と体感する風景の違いを考えます。

目で視るしくみ

”目で視る”のプロセスを調べると、ざっくり4ステップありました。

①眼に光が入る
②網膜に光が届く
③光が当たった場所の神経が電気信号を出す。
④脳が電気信号を解析・調整し・認識する

”見える”って実はすごいしくみでした。生物学やら医学やらで、奥がとっても深い。でもこのしくみが分かれば、感覚に訴えかける絵に近づける気がします!頑張っていきます。

今回は”②網膜に光がとどく”のしくみから、絵を体感(目で見た風景)に近づける方法を考えていきます。


②網膜に光がとどく 〜ピント〜

網膜とは眼の裏側のことをいいます。眼に入った光は、そのまま目の裏側(網膜)に光が届きます。"網膜に光がとどく"のプロセスは、景色のピントをコントロールしていました。

突然ですが、手のひらを見てみて下さい。手のひらの奥の景色はボケているかと思います。
今度は、手を広げたまま奥の景色を見てみて下さい。手のひらがボケます。

ものを見た時、眼に入った光が正しく網膜まで届くことでピントが合います。見たものにピントを合わせるので、距離が異なるものはボケるのが眼の仕組みです。

人は網膜までの光の届かせ方で、ピントをコントロールしていました。


絵に応用するとしたら・・・

”絵を感覚(目で見た風景)に近づける”の観点で考えると、どうなるだろう。

背景をぼかした写真がプロっぽく見えたり。
集中すると周りが見えなくなったり。

人はものを見るとき対象にピントを合わせて、その他はぼやけていそうです。今度絵を描く時は、ピントを合う(明瞭に描く)ところと、ピントが合わない(ぼんやりと描く)ところを意識してみます。


まとめ

今回は、風景写真と目で見る風景の違いを『②網膜に光がとどく』しくみから考えました。背景が強めにボヤけた写真が上手く見えるように、ピントの差をつけると心が動く性質がありそうです。

人の心を動かす絵を描くには、人が心を動かす瞬間を知るのも1手です。今後も眼のしくみから、心が動く瞬間を紐解いていきます。

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