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障害者雇用を目的とする会社が提供する価値を考えた

僕はなんのために仕事をしているんだろうか。

そう思うときがたまにあります。

個人としては思い悩むこともありますが、会社として、法人という人格として、その存在意義を見失うのは絶対に避けなければなりません。

そのためには、自分達が提供する価値を考え、役員と従業員の間で共有し、矛盾のない行動に落とし込むことが大切だと思うんです。

が、これが、難しい。
 
価値、といっても、その形はさまざまです。
目に見えるもの、目に見えないもの、形のあるもの、形のないもの、分かりやすいもの、分かりにくいもの。

人によって価値の感じ方も異なるため、作り手の努力次第でいくらでも大きくもでき、小さくもなってしまうのが、楽しくもあり怖くもあります。

2種類に大別される価値

うちは、グループ企業に対してITサービスを提供する会社であると同時に、障害者雇用を目的とする会社でもあります。

そんな我々が提供する価値には、直接的なものと、間接的なものがあると思います。

直接的な価値:サービスによってもたらされる金銭的なベネフィット

例1:業務効率化、省力化、自動化によって削減される人件費および経費
例2:これまで出来なかったことを実現することで得られる新たな情報

間接的な価値:調和が取れた状態で事業運営することでもたらされる社会的、精神的なベネフィット

例3:障害者雇用率を達成し、他社よりも障害者の活用を高度化することで得られる社会的地位
例4:グループ内に多様性、包括性のある企業を持つことによって得られる、グループ従業員自身の精神的満足感

うちにとって、とりわけ重要なのが間接的な価値です。

直接的な価値のみに焦点を置いた場合、提供できる価値の大きさはサービスによって得られる対価とその売り値によってのみ決定され、単価が安くなればなるほど提供価値が大きくなります。

そのため、グループ外ITベンダーなどの競合との価格競争にさらされ、ジリ貧の状態に陥ってしまう可能性があります。

一方、間接的価値は受益者によってその多寡が定義されるため、努力の余地が大いにあるはず。

例えば、コーヒーやチョコレートなどでよく見かけるフェアトレード商品は、品質とは別に「経済格差からもたらされる搾取構造への反対意思」という価値を付加することに成功していますよね。

うちの会社では、「一般的に弱者だと思われていた障害者が、対等に働けている」ということを実現することで、間接的価値の増大を図っています。

対等に働けている状態、というのは、提供するサービスに対して、適正な対価(多くもなく、少なくもない)を支払ってもらえる関係、です。

どうなれば、実現されたといえるのか

目指すべき状態は下記。

受益者:JPTとの取引において、価格とサービスが釣り合っていると感じられる状態
提供者(JPT):サービスの対価で、従業員が人間らしい生活を送る上で十分な給与を支払えている状態

まだ設立されたばかりで、顧客にとって今の価格が適正だと感じてもらえるほどのサービスを提供出来ていない状態です。

でも、日々起こる問題に丁寧に取り組み、常にどうあるべきかを判断基準として決断し、目標を見失わなければ、必ず達成できるものだと信じています。

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