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ドラクエウォークの秀逸すぎる新規ユーザーのキャッチアップ設計をうちの会社に応用できないか考えた

ドラクエウォーク。

3ヶ月ほど前から「社員との話題獲得のため」という建前のもとやり始めたのですが、今ではなけなしの小遣いで課金するほどのめり込んでしまっています。

本当に素晴らしいゲームです。

今、リリースから2.5周年を迎えたイベントが開催されており、毎日忙しくモンスターと格闘しているのですが、古参プレイヤーと新規プレイヤーの格差を埋める仕組みがあらゆるところに埋め込まれていることに気づき、

これはもしかしたら仕事にも使えることかも知れない、と思い、筆を取りました。

まずは格差の定義から

格差の指標は様々あるとは思いますが、ここではボスキャラを倒すために必要な力、とします。

この力を構成しているのは大きく分けて、①レベル、②装備の二つです。

レベルはモンスターを倒して得られる経験値によって上昇し、一定レベルになると呪文や技を覚えたり、上級職と呼ばれる特殊能力のある職業に就けるようになったりします。

装備はストーリーを進めたりイベントなどで得られるジェムを消費してガチャを引くことで獲得できます。

ストーリーが進めば進むほどボスキャラは強くなり、①パーティーのレベルを上げ、②強い装備を持たせて、戦わなければならないのです。

格差是正の仕組み

ここからは、この3ヶ月間プレイしてみて気がついた格差是正の仕組みを挙げていきます。

①レベルの上がり方

パーティーの攻撃力や守備力などの数値はレベルを上げることで上昇させられるのですが、必要な経験値は指数関数的に大きくなっていきます。

攻略サイトによると、必要な累計経験値は下記の通りです。※上級職の場合

Lv.10        4,222
Lv.20    111,442
Lv.30    678,996
Lv.40  2,455,275
Lv.50  8,187,967

一回の戦闘で得られる経験値は指数関数的には大きくならないため、高レベルになればなるほどレベル上げが難しくなり、結果的に3ヶ月もすれば古参プレイヤーともレベルの上ではそんなに変わらないぐらいまで追いつくことが出来ます。

②装備のインフレ

古参プレイヤーの飽きを防ぐために、2.5周年経った今でもクリアすべきストーリーやイベントが更新されていっています。いつまでも全クリがないのです。

ボスキャラも少しずつ強くしていっているでしょうから、それを倒すために装備も少しずつ強いものが追加されていっています。要するに装備がインフレしていっているんですね。

ポイントは、パーティはインフレしていない、という点です。例えば、ドラゴンボールだと、ピッコロ → ラディッツ → フリーザ → セルと、敵が強くなっていくのと同時に悟空や悟飯も強くなり、もはや昨日の強敵は今日の雑魚キャラ状態になってしまいます。

しかし、ドラクエウォークではパーティではなく装備が強くなるため、後から参入したプレイヤーでも運が良かったり課金したりすればインフレ後の世界にジャンプすることが出来るのです。※インフレ調整のために古い装備の強さ上限を引き上げる措置がとられたりします

③助っ人機能

これが一番新規プレイヤーにとっては起死回生、乾坤一擲になり得る最高の仕組みで、この機能をつけた開発チームに感銘を受けました。

この機能は、自分以外のプレイヤーがパーティの中の一人を助っ人として設定すると、通常時は一定確率で、イベント時は必ず戦闘に数ターン参加してくれるというものです。

助っ人は30分で交代となり、選択肢もその時その時で限られています。

ものすごく強いキャラもいれば、レベルの割に全然使えないキャラもいます。

この機能の凄いところは、強い人にとってはあまり役に立たず、弱い人にとってはものすごく役に立つ格差が広がれば広がるほどそれを是正する方向に働く点です。

どの程度格差を埋めるかは、参加確率やターン数、選択肢に出すキャラなどで調整できますし、助けられた人から「ありがとう!」をもらうことで他プレイヤーとのつながりを感じることもできます。ナイス設計!!

仕事にどう活かすか

で、です。

これは、ドラクエウォークというオンラインゲームに新規プレイヤーを呼び込み、定着させるとともに古参プレイヤーにも楽しんでもらうための秀逸な設計なのですが、会社でも同じ仕組みを取り入れられないかと思いました。

例えば、うちの会社は創業から15ヶ月しか経っておらず、社員はほとんどITエンジニアとして働いた経験がありません。

レベル上げは毎日の業務で行なっており、すごいスピードで成長してい(るように見え)ます。

IT業界のツールのインフレは凄まじいスピードで進んでおり、先人たちが作った便利なものを活用しまくっています。

が、助っ人機能はうまく使えていないなと。

うちの会社には、業務委託契約でサポート頂いているテクニカルアドバイザーがいます。でも、その方にお願いしているのはあくまでもアドバイスであり、開発自体には手を出さないよう依頼しています。ドラクエウォークでいうところのスラミチです。(わかりにくいか)

また、アンバサダーには、組織開発(ミッション研修)の企画運営や広報(公式note運営)、副社長の活動支援等を行ってもらっていますが、僕や副社長がやりたいけど出来ていないことをお願いしている状況です。ドラクエウォークでいうところの、、、(いい例えが見つからない)。

つまり、僕たちが本質的に取り組まなければならない本命業務において、経験と実力を持ち合わせた先輩に、実際に横で業務をしている様を見させてもらう機会を作りたいのです。

社員にとってはプログラミング、役員にとっては会社経営がそれにあたります。

予算がふんだんにある会社ならともかく、うちの会社は自由に使えるお金は多くありません。

どんな方に、どんな業務をお願いし、どんな報酬を用意するのか。その人はどこにいるのか。

考えてみようと思います。

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