NEW ERA

今日(18日)明日(19日)NOAHのプロレスが3つのメディア(サムライ・ユニバース・ABEMA)で放送配信されます。私が最初にコンテンツビジネスに関わった20年前の世の中は地上波絶対主義でCSが開局1年くらいの時代でした。当時は会社の重役が地上波放送局と毎年一度の契約交渉をすれば1年間安泰の時代でした。しかしPRIDEがスカパー!と組んでPPVという新しい試みを開始して何万件という数字を獲得していると聞いて海外のボクシングもPPVでモンスタービジネスに拡大している事もありどうしてもPPVをプロレスでやって見たくなりました。そこで当時の社長に許可をもらいプロレス界初のPPVを横浜アリーナの長州力vs大仁田厚戦で開始できないかとスカパー!さんにお願いに行きました。地上波放映権のBtoBからPPVというBtoCへのチャレンジでした。何故横浜アリーナ大会を選んだかというとその大会はテレ朝さんが収録しないと聞いていたからです。社長からもテレ朝が収録しないならば地上波じゃないのでOKだと聞いていたのですが・・・なんとテレ朝も急遽収録しますとプロデューサーから連絡がありスカパー!ではできませんよと言われてしまいました。「えーーー、もうスカパー!PPVとガイド誌などに仕込んでますよ世の中に出る直前です。」という心の声が出ました。ここからが当時の新日本プロレスの凄いところでテレ朝さんが収録するとなった後のテレ朝とスカパー!間の解決しそうにない問題の交渉担当となんとPPVも諦めずにやれるようにしろと入社数年の私に丸投げされた(よく言えば任せてもらえた)のです。 しかしながら当時スカパー!に出向していたTBSの方に助言頂きながら、当時も今も柔軟なテレ朝さんの社風にも助けられなんとか実況解説を分けて権利を棲み分けしプロレス界初のPPVが成立しました。契約件数も記録的な数字で見事WinWinとなりました。これも長州大仁田爆破というキラーコンテンツとPPVという新しいシステムがうまくマッチングした結果です。最近長州さんのTwitterがバズってますが"長州力"というコンテンツは意外にもいつの時代も常に時代の最先端にいます。新しいメディア・新しいビジネスにはキラーコンテンツが必要です。力道山さんが日本のテレビ文化に根付いたようにプロレスは新しいメディアには非常に向いてると思います。最近は視聴者層がメディアごとに別れているのでプロレスというコンテンツをどのメディアに出すかが市場拡大にとって非常に重要な時代になると考えています。地上波で流れを追いスカパー!PPVで最終戦を視聴というスキームが当時はありました。今はスマホ時代なので今後はスマホ視聴でプロレスにはまり、スマホPPVで完結するという時代が来る事を意識してそこに対応できるスポーツコンテンツを目指しています。CAさん傘下になり放送メディアが急増し本当に藤田社長・高木社長に感謝です。この土日もどうか皆様"Stay home"でノアの最新の闘いをお楽しみ頂きたくお願い申し上げます。

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