春の最重要アイテム!ニットvsスウェット特集、スウェット編。スウェットなのに一枚でサマになる、は可能か!?
さて今日はニットvsスウェット特集の後編、スウェット編ですね。
パーカーはまた別として、これまであんまりプルオーバーのスウェットはあまり紹介や提案をして来なかったカテゴリーなんじゃないかな?と思います。
基本的にはフードの無いプルオーバータイプのスウェットの話がメインですが、皆大好きなパーカーの話も出てきますよ。
スウェットとニット、どちらを選ぶ?
まだ寒い今くらいの時期から4月くらいまではインナーにも出来るし、1枚になってもロンTよりもしっかり感があるということで、似たような立ち位置にあるスウェットとニット。
スウェットは、表はツルッとしたTシャツなどと同じ、いわゆる天竺編みになっています。
一方でスウェットの裏側はパイル状になっていて、これが「裏毛」というわけですね。
ニットという「編み物」のうち、この裏毛仕様になっているものを特にスウェットと呼ぶ、と理解しておいても間違いではないでしょう。
で、ニットとスウェット、どちらを選ぶべきか?なのですが、これはもう物によります。
スウェットみたいなニットもあるし、ニットみたいなスウェットもありますから。
ただですね、あくまで、あくまで一般論ですが…スウェットよりもニットのほうが、よりカンタンにオシャレにはなりやすいのかなと思います。
例えば、今季ユニクロUの「ワイドフィットスウェットシャツ」。
https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/423236
典型的なスウェット、言うなれば「スウェットらしいスウェット」としては本当にクオリティが高いアイテムなのです。
表面の生地感、厚み、ふっくら感、裏毛の気持ち良さなど、スウェットとしては本当に文句の付け所がない。
よくこの価格でこんなアイテムが作れるな…と驚かざるを得ません。
ただね…これを着てカッコよく見えるか?となった時に、体躯があって何を着てもサマになるような人ではないと難しいのでは?というのが正直なところでもあります。
ゴワゴワっとした分厚い生地で、どうしても「部屋着を着ている」ような、ボテッとした野暮ったいシルエットになってしまいますし。
平たく言うと、サマになりづらいんです。
これがまだスウェットパーカーなら、フードがあるぶん誤魔化しが効きますが、フード無しのプルオーバースウェットは誤魔化しが効きづらい。
よく部屋着感を払拭するために「カジュアルなスウェットにはシャツを合わせましょう」みたいな着こなし指南があるのですが、そういった工夫も、その分厚い生地によって今度は「着ぶくれ」に繋がってしまいますし。
体躯がある人、スタイルが良い人は、着ぶくれ耐性があるので良いのですが、そうではない人にとっては「スウェットって何か苦手だな…」となりがちかもしれません…。
スタイルが良い人や体躯がある人のスウェット姿って、ほどよく力が抜けていてオシャレだなあと思うことが多いのですが、そこを目指しても、「ちょっと頑張った部屋着」、になってしまう人がどれだけ多いことか…。
一方でニットは、スウェットよりもシルエットの出方が綺麗でサマになりやすいモノが多いです。
ニットだって分厚いものはスウェットとあまり変わらないところがありますけどね。
オシャレな人はスウェットみたいなカジュアルアイテムをサラッと着こなす、みたいなイメージがありますが、それって「一周回って」みたいなところがあるんですよね。
でも、だからと言って「スウェットなんて着ないほうが良いですよ、ニット着ましょう」と終わらせてしまうのも、なんだかつまらないものです。
オシャレとは、決してそれだけではないものの、「バリエーションの豊富さ、幅の広さ」を意味することもありますから。
こうしたアイテムの幅を広げる意味でも、「スウェットなのにサマになりやすい」、3つの方向性についてお話しましょう。
一枚でもサマになるスウェットその①、ロンTの延長線上にあるようなスウェット!
私も昔ストリート系が流行っている頃は(今もまた流行ってますけど)、プリントとかカレッジロゴの入ったスウェットをよく着ていました。
プリントTシャツなどが流行っていた頃は、スウェットはニットに対してプリントを入れやすいという優位性があったのですが、その後は無地が圧倒的に強いトレンドが続き、めっきりスウェットを着る頻度は下がりました。
そんな中、久々にスウェットを着たいと言うか、「こういう方向性ならスウェット一枚でもサマになりやすいんだなぁ…」と気付かせてくれたのが、COMOLIの「コットンシルク 長袖クルー」。
https://figure-online.net/shopdetail/000000009276/
これ昨年初めて見たときは、正直、何が良いのかよく分からなかったのです。
ただ、とりあえず買って着込んでいるうちに、スウェットの良さがありつつ、かつサマになりやすいぞと。
きちんと裏毛仕様ではありながら、厚み的には一般的なスウェットとロンTの間くらい。
かと言って、厚手のロンTには出せない独特のふっくら感は、やはりスウェット、というまさに丁度良い塩梅。
スウェットのゴワゴワっとした感じは無く、その分満足感みたいなものに欠けるのですが…。
スウェットの良い感じに肩の力が抜けたテイストがありつつ、部屋着っぽさも軽減出来る。
薄手のコートの中に入れても全く着膨れしませんし。
COMOLIは昨年のルックではコートのインナーにこのスウェットを多用していましたが、コートのような複雑性のあるアイテムに、こうした単純なアイテムを差し入れることでスタイリングがよりシンプルで分かりやすいものになっていましたね。
また「気合を入れたフル装備」みたいなファッションから良い感じに引き算にもなっていたと思います。
時間が経つに連れて、あぁこの方向性も良いんだな…という気付きをくれたアイテム。
どうしてもスウェットって、「旧式の吊り編み機で編みました」、みたいなことをウリにしがち。
それも製品の良さを伝えるために素晴らしいことなのですが、もう少し「一枚で着てもサマになるから、着やすい」みたいなウリや方向性も模索したほうが良いのでは…?と思わされたアイテムでもあります。
ただ非常に、良いアイテムではあるんですが、やっぱり高いんじゃないかな…。
前述した通り、決して生地に満足感があるってわけでもないですし。
スウェットの良さって、ニットに比べれば手頃な価格で良い物が手に入りやすいというところだと思うので。
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