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Tokyo 7th Sisters -EPISODE. 6.0 第4話 感想

とんでもないドロドロが始まって読むのが一気に辛くなりました。ナナシスのストーリーを読むようになったのはEP5.0が解放されてからなので、リアルタイムで追うのは初めてです。リアタイで追うのがこんな辛いなんて知りませんでした…。
ここに感想をぶちまけることで気持ちを落ち着かせたいと思います。
(凄い今更なんですけど、僕の記事は基本スマホで書いているのでスマホで読むの推奨です)

やりたくもなさそうな安っぽそうなバラエティに出演するハルとムスビ。少し後に食べ物を粗末した姿を笑いの種とするような残念なバラエティ番組だと判明します。

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「大事なのは自分たちが何をしたいのか」という言葉を信じ続けてここまで来たハル達は、ここにきて「やりたくない仕事をやるのが大人」という逆説的な言葉を飲み込まなければならない状況に陥っています。彼女の迷いもそこに原因があるのではないでしょうか。

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その迷いについて、第3話の感想でハルの気持ちを汲み取るのが難しい…と色々ごちゃごちゃ書きましたが、本人も今のところ自分の気持ちをはっきりと言葉にできないようです。
このバラエティに出演している段階で、例の支配人の宣言から3週間が経ったようです。番組収録後、ハルに話しかけるナツミ。第2話でハルのことをとても気にしていたあの子ですね。

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この「史上最強」という言葉に、かつて「絶対無敵」「天衣無縫」と言われていたニコル味を感じてしまいました。
正真正銘間違いなくこの子はハルのファンでしょう。
アイドルにとって、まっすぐなファンの存在は何よりも大切なんじゃないかと思います。いつもは太陽の如くみんなを明るくしてくれるハルですが、この先ハルがドン底に陥ってしまった時に元気にしてくれるのはきっとこの子だと信じたいところです。

楽屋で五燈田Pと話す777☆S。そこでは更にやりたくもないような行為の推奨を受けるのでした。

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五燈田Pの冷徹な言葉を自分なりに飲み込むムスビ。でも、それならば今まで自分たちがしてきたことは「仕事」ではなかったのでしょうか。「部活」のようにやっていた頃は競争はしていなかったのでしょうか。

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「仕事」としてのアイドル、この言葉にどこか納得のいかないような、飲み込めないような声を漏らすハル。
それにしてもヒメちゃんは人の表情の細かい変化を読み取るのが上手いですね(第3話でもそうでした)。普段母親の代わりのような存在となって弟妹達をお世話しているからでしょうか。

かつてシンジュの様子を「おままごと」扱いし、暴言を吐き散らしてきたモブアイドル軍団ですが、どうやら普段からナツミのことを虐めているようでした。

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「アイドルを金づるとしか思っていない」五燈田Pと「人気と数字を得るためだけにアイドルをやっている」モブアイドル軍団、一見波長が合いそうなものですが、お互いに自分のことしか考えていないのでダメなようです。

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読んでいるだけで辛くなってくる暴言の嵐。完全に虐めです。「ブス」ってこういうゲームに1番出しちゃいけない単語の一つだと思っているのですが…。今後の未来を全て摘み取って捨て去るような「才能がない」「無駄」という言葉も余りに重いです。

ナツミはハルと一緒に帰ることになります。

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「ハルさん」から「ハルちゃん」に態々言い直しています。今まで熱意を持ってファンとしてずっと憧れを抱いてきたアイドルである「ハルちゃん」、そんな彼女にだけには惨めな姿を見られたくなかったのでしょう。

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ナツミの何が凄いって、4U事件よりも前からずっとハルに憧れていることなんですよね。有名になる前から、箱スタでしかライブができなかった頃からハルのことを応援し続けていたわけです。
ハルがここまでこれたのだって、ナツミのようなファンがずっと応援し続けてくれたお陰なのは間違いありません。自分の居場所がどこにもなかったナツミが自分に憧れを抱き、一念発起してこの世界に飛び込もうとしている。そんな様子を見てもなお落ち込んだままのハルではなかったようです。

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ナツミに個人レッスンを行うハル。心底楽しそうです。そしてそんなハルの様子を見て活気づく他の777☆S。本当に光なんですよね…この子…。ロナだけじゃなくて、トモエも、シラユキやマノンも…ハルがいなかったらアイドルとして一歩踏み出すことは出来ていなかったかもしれません。

個人レッスンの後、ハルはナツミを見送ります。
ここでハルは何かを思い出したようです。

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ここに至るまで、ハルは間違いなく自分を見失っていました。大人になるとは何なのか。自分は何をしたいのか。アイドルとしてどうすればいいのか。そもそもアイドルって何なのか。
しかし無我夢中でナツミにレッスンをして、その結果としてナツミがもう少しアイドルを頑張ってみると言ってくれた時、ハルは自分が持っていたものを少し思い出したようです。

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あ、あ、あ、あ…

人気とか数字とか関係なく、誰かの背中を押せるその存在がもうアイドルなんですよね。ナツミがハルに憧れたのはハルが背中を押してくれたからであって、ハルが人気だから、みんな知っている有名アイドルだからではないんです。777☆Sを見守って背中を押してくれたコニーはもうセブンスシスターズの一員としてのアイドルではなかったけれども、ハル達ならしたらコニーはずっとずっとアイドルなわけです。

…。
ここで第4話終わりだな、終わってくれ。
そう心から念じる僕がここにいました。


……残念ながら、そうはいかないみたいでした。



ドリーム★エイジ社について疑念を抱く777☆S。支配人は彼女達がレインボードームで世界規模のライブ、すなわち輝かしい未来へ羽ばたくきっかけとなる機会を絶対に失わせたくなかったのでしょう。

そこに現れたのは、例のモブアイドル軍団にチェリーパイを投げつけられ、制服を酷く汚した姿で走り出そうとするナツミと、それを必死に止めるハルでした。

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(最初この絵を見た時は赤い汚れが全て血なのかと勘違いしたのは秘密)
(いや、これはこの絵が悪質すぎるだろ)

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母親の愛情で着ることのできた、そして憧れのハルちゃんに可愛いと褒められた、そんな大事で大切な制服を、醜い心の衝動で汚されてしまいました。

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『「誰かの背中を押す」で「数値」あがるんか?』

醜い心の背景にはこの人がいました。
五燈田Pに対して777☆Sが今まで掲げていた信念を貫き通そうと反発した結果、ナツミは所属するチーム丸ごと後ろに回されてしまったようでした。

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ついには777☆Sの実力と人気を「運」扱いし始めました。一体どれだけ自分に自信があるんだろうなこの人…。
五燈田P、アイドルを金づるとしか見ていないのは悪だけど、AxiSみたいに777☆Sを含むアイドルを全て燃やし尽くそうとはしてない(まだ人間味はある)し、一つの(彼にとっての)正解に向かって行動しているように見えてきます。いやまあ、控えめに言って今すぐ失脚してほしいのですが。

ハルちゃんに対する憧れからスタートし、777☆Sの信念に惹かれてその意思を貫き通した結果、その全てを否定され、一歩踏み出す勇気も踏み躙られ、挙げ句の果てには大事で大切な制服まで台無しにされてしまいます。

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自分に憧れてここまで来たのに、過酷で残酷な現実を叩きつけられてしまった、そんな相手の背中をさらに押し続けることは本当に正しいのでしょうか。
ナツミは「ハルちゃんと自分とは違う」とハルを完全拒絶してしまいます。(実力がなかった)彼女の背中を押して夢を見せたことは、果たして間違いだったのでしょうか。

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「…私も誰かの光になりたかったなぁ…」

自分たちが今まで信念としてきたことを次々と抉られてしまったら、今まで自分のしてきたことを全て否定されてしまったら、どうすればいいのかわからなくなるのは当然だと思います。光を見せてあげられなかったハルにとっても、光になれなかったナツミにとっても。

数日後、体調を崩したハルが復帰予定の日。

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現実主義全開のモモカがいました。
かつてとは違い、777☆Sには沢山の、数万人のキャパのドームを一通り埋めるだけの数のファンがいます。そんな彼ら彼女らの一人一人の背中を押し続けるなんて、普通に考えたらできっこないです。
でも、

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「なーんて、コニーならそう言いそうじゃない?」

EP 3.0「スマイル」ではセブンスは既に「今世紀・最狂で最高」と騒がれるアイドルグループであり、2日後に沢山の人が楽しみにするライブがある、という状況下でも1人の女の子に手を伸ばすニコルの様子が描かれました。ニコルはその女の子(サクラ)に1度拒絶されますが、それでも諦めることはありませんでした。
今ここにいるのは、そのニコル、コニーの意思を受け継いだ777☆Sです。

それにしても、この後の番組のエピソード含め、モモカの精神年齢の成長ぶりには驚かされます。コニーがいなくなってから一番変わったと言ってもいいでしょう。人一倍コニーに戻ってきてほしい、戻ってこないわけがないという思いの強いモモカは、いい子にしていればコニーが戻ってくると「無意識に」思っているのかもしれません。捨てられた飼い犬のように。

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母親の命日、毎年家族揃って母親の写真を持ち、母親が好きだった海や山に出かける、そんなヒメに取ってとても大切な日が五燈田Pの一声で潰されてしまいました。

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「今年は無理そうだ」

永遠なんてものはない、とは言っても永遠であってほしい、変わってほしくないものだってあると思います。
ヒメの父親だって、一緒に行きたい気持ちは勿論あるでしょう。それでも笑ってヒメを今日の仕事に送り出す、それが家族愛というものなのでしょう。
死期を悟っても、それでもミトをクリスマスライブに送り出したイトのように。

アイドルを辞める選択肢さえ視野に入れるヒメに対し、シズカは言葉を投げかけます。
勿論それは、「辞めないでほしい」のような言葉ではありません。

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シズカは久遠寺の名前を背負うことの重さをずっと感じていました。今はもうそれを受け止めて、明日を探す覚悟を持っています。そして、コニーの意志を受け継いだアイドルの1人でもあります。個人の意思を尊重し、それを支えていく、かつてセブンスシスターズのマナが持っていたような大人の包容力を彼女は既に持っています。

ヒメが司会のバラエティ番組が始まりました。
しかしここで五燈田Pはとんでもないドッキリを用意していたのです。

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それは、打ち合わせのないAXiSパロディでした。
自分たちのライブを突然ジャックされる、そんな絶望と恐怖を何度も喰らったらトラウマになってしまうのは当然でしょう。関係のない第三者には笑い話、エンタメになりうるのかもしれませんが、当人達からすれば傷を抉られる話です。冗談で済む話ではありません。
特に、今日のために大切な用事を一つ潰してしまったヒメの怒りは尋常ではありませんでした。

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ヒメは番組出演中に怒りを露わにし、相手方を引っ叩き、他の皆の静止も叶わず、逃走してしまいます。
アイドルを辞めるという選択肢さえ一度は考え、それでも家族に背中を押されてここに来たヒメに取って、この仕打ちのダメージは底知れないものがあったのでしょう。


ここで第4話は終わります。
もう7thレインボードームでのライブまで時間がありません。それに絶対に出てほしいという支配人からの願いを叶えるために今まで頑張ってきた777☆Sですが、ヒメは果たして戻ってきてくれるのでしょうか。そもそもライブに彼女達は出ることが出来るのでしょうか…。
それに人一倍仲間想いなヒメのことですから、他の777☆Sの皆を守るためにアイドルを辞める決意を固めるかもしれません。


第4話、読んでいて本当に辛い回でした。
噂によると第5話は更に辛いようです。率直に言って、読みたくない。

でも、僕たち読者は先にEP 5.0、ここから7年後の、アイドル候補生達が沢山いて、それぞれが夢に向かって時には悩みを抱えながらも真っ直ぐに頑張っている未来を見ているのです。そんな幸せな未来が実現するまでに、彼女達777☆Sが何をしたのか、みんなの背中を押せたのかを見届けなきゃいけない…そんな義務があると思っています。






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