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半ば、北海道を食べている

猛然と部屋の片づけをしていたら、発掘されたるるぶ。
2015年版、伊勢、和歌山、北海道。

このご時世、何と目の毒な存在か。
るるぶを見て悲しい気持ちになる日が来るとは思っていなかった。

特に北海道よ。数ページめくるだけで胸がぎゅっとなる。内なる北海道欲がよっぽど刺激されたのか、今日の昼ご飯はスープカレーをチョイスしてしまった。

スープカレーを食べる間にも北海道への想いが止まらない。

何故北海道で食べるごはんは全て美味しく感じるのだろう。もちろん、純粋に食材が美味しいという理由もあるだろうが、「我、北海道に来たり」という気持ちによっても美味しさが割り増しされる気がする。

同じファミマのあたりめであっても、家で食べるより北海道で食べる方が有意に美味しく感じると確信している。

初めて北海道に行ったのは高校の修学旅行。

印象に残っている食べ物は、富良野のラベンダー畑で食べたラベンダーソフトクリーム。

食べ始めは、ひとくちごとに口の中で咲き誇るラベンダーに戸惑い、これは外れだったか…と後悔すらしたけれど、食べ進めるにつれて不思議と違和感は消えていった。

濃厚なミルクの風味と、爽やかなラベンダーの風味がマッチしてとても良い後味へと昇華するのだ。

また是非ラベンダー畑に行って食べたいのだけれど、ラベンダーが満開になる時期を狙うのが難しい。

ルタオのロールケーキも美味しかった。
「人生一の衝撃」という一辺倒な食レポを繰り返し、友達にさっきも聞いたからと指摘されたのが良い思い出。

2回目の訪問は大学2回生の夏休み。暇なもんで、1週間ぐらいかけて知床から小樽まで、東西にぐるりとまわった。

あの時は、何が美味しかったかな…(急な記憶喪失)
夕飯難民になり、北海道で焼肉チェーンに行くという屈辱を味わったことしか思い出せない。

あ、花畑牧場の豚丼(ラクレットチーズ乗せ)がとても美味しかった。
その時はじめてラクレットチーズを知ったけれど、豚丼にこれでもかと覆いかぶさる様子に、こんなにロマンチックなチーズがあるのか…と感動した。甘辛いたれと、チーズのしょっぱさの相性もぴったりですわな。

3回目の訪問は大学3回生。嵐の札幌ドーム公演を観に行った。
時は12月。何かもう、寒いというか痛いのですね。
特に、吹雪いている時の顔面。強盗のマスクが欲しくなりました。

でも冬の北海道も何とも魅力的でした。
宿の露天風呂から眺める雪景色。
雪の白と、ライトの青に明るむ小樽運河。

寒さの中に温かさを感じる瞬間って、どうしてあんなにも懐かしくて切ない気分になるのでしょう。

温泉宿で食べたいちじくの天ぷら、美味しかったな…。コンサート後のジンギスカンも格別でした。

4回目が、大学4回生の3月。今思えば毎年北海道行ってるな。
顔ぐらいのサイズの巨大白い恋人を作ったことが妙に印象深い。あとは鬼の寒さの中、展望台から街を眺めていたこと。

この回は北海道という北海道を食べつくした気がする。寿司、ラーメン、ジンギスカン、スープカレーなどなど。

すすきのの海鮮居酒屋も良かった。3月の冷たい空気に、すすきの交差点のニッカウヰスキーの巨大ネオンが映える雰囲気がとても好きだった。

また北海道に行くなら冬が良い。
特に、さっぽろ雪まつりを見たいのです。

次に安心して旅行にいけるようになるのはいつだろう。
外出自粛でフラストレーションが溜まるけれど、わたしが家でのんびりしている間にもこの事態に正面から向き合っている方が居ることを思うと、
せめてわたしはひっそりと暮らして感染を広げないように努めようと思うのです。
一刻も早く平穏が訪れますように…!

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