TRPGについて、友野詳先生にあれこれお話をお聞きしました!

TRPG、テーブルトークロールプレイングゲーム。という言葉を耳にはしていたけど、どんなものかは全く知らなかった数カ月前。とある先輩から「TRPGやってみませんか?」と誘われ、何の予備知識も持たず、フラッと初心者向けの会に参加しました。

自分の担当するキャラクターを選び、ゲームマスターが語るストーリーに耳を傾け、頭の中に映像を思い浮かべる。そこでアクシデントが起こり、どう対処すべきか考える。その成否は自分が振ったサイコロの出目によって決まる。

選択と決断を何度も繰り返し、エンディングにたどり着く頃にはすっかり酸欠状態。でも、このゲームがとてつもなく奥深いことはわかり、俄然、興味は湧いてきた!また参加してみたいけど、もっと全力で楽しむには、一体どんな準備をしていけばいいのやら…。

今回、あの日ゲームマスターを務めてくれたアナログゲームクリエイターであり作家の友野詳先生(グループSNE所属)とお話する機会に恵まれたため、初心者として背伸びせず、のべつまくなし質問させていただきました。

※友野先生のご許可をいただき、ご本人による確認を経て掲載しております。

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TRPGの本質は気持ちをぶつけ合うこと
ゲーム開始前からそれは始まっている

――以前、友野さんがゲームマスター(以下GM)をしてくださった会に参加したとき「全力で楽しむには、もう少し準備をしていった方がよかったな」と後悔したんです。初めてTRPGに参加するとき「ここを押さえておけば、より楽しめるよ」というポイントがあれば、ぜひお教えください。

友野:うーん。「テーブルトークRPG(以下TRPG)」だとちょっと困るかなぁ…。TRPGって「スポーツ」とか、絞っても「球技」くらい大きな枠なんですよ。

例えば、野球をしたことない人に事前に準備しておくことを聞かれたら、「プロ野球の試合を見てみれば?」とか「バットを握っておく経験をしておけば?」とか言えると思うんですけど、「球技をやってみたい」だと「まず何を?」って聞きますよね。同じように、まずどういうタイトルで遊ぶのかっていうところから聞かないと、っていうのはありますね。

――では「とりあえずTRPGを体験してみたい!」という場合は?

友野:僕が頼まれた場合、TRPGのGMができるだけで40~50種類はあるので、まず「興味のあるジャンルは何ですか?」とお聞きして、それに合わせてタイトルを選びます。だから「準備しなくても、その場で一から説明していきますよ」というスタンスになりがちですね。

――初心者だと「興味のあるジャンル」と聞かれても答えにくいかなと思うんですが、どういったジャンルがあるのでしょうか?

友野:細かく分ければ、1ゲーム1ジャンルなので、今、現在ある程度プレイヤーがいて、広く遊ばれているものだけで20~30くらいはあると思います。

その中でジャンルとして大きく分けると、ホラーとファンタジーが2大勢力。それぞれ舞台を完全な異世界にするか、現代社会の中に少しホラーやファンタジーの要素が入っているものかでまた細かく分かれている感じですね。

ディストピアSFや忍者として対決するもの、人気ライトノベルやコミックのTRPG化、ヒーローものや異能バトル、ラブコメやミステリーもあります。

TRPGの起源は戦闘ゲームなので、「敵がいて戦って勝つ」という構図が基本にはなるんですけど。

――ずいぶんたくさんあるんですね。となると、TRPGに誘う人には、どんなジャンルが好きか聞き出す能力が、誘われる人にも自分の趣味嗜好をプレゼンする能力が必要になりそうですね。

友野:TRPGはコミュニケーションゲームです。お互いの空気を読み合うっていうと、ちょっと違うけど、お互いにプレゼンしあって、気持ちをぶつけあって、より良い楽しみ方を見つけ出していく。本質的にはそういうゲームだと思うので、実際にゲームを始める前から、それは始まっているのかな、と。

――そうしてタイトルが決まった後、参加者として何か事前にしておける準備はありますか? 例えば、ファンタジーに馴染みは薄いけど、ファンタジーものをプレイするなら「エルフ」や「ドワーフ」といった用語を知っておいたほうがいいとか。

友野:「このゲームだとこの映画を見ておくといいよ」とか「この漫画がビジュアル的に近いよ」とかおすすめすることはできますね。そのゲームの世界観や背景になっているものを知っておくと、もっと楽しくなりますから。

もちろん、今ならスマホで画像検索して「こんな感じ」っていうのをその場で見せることもできるので、そのあたりはGMも工夫できますね。

TRPGは日本の造語
その起源は戦闘ゲームにあり

――先ほど、TRPGは「ファンタジー」と「ホラー」が2大勢力というお話がありましたが、そもそも「ファンタジー小説やホラー小説の世界に入って遊んでみたい!」というのが起源なんでしょうか?

友野:では、TRPGの歴史について簡単に説明しましょう。まず、もともとは「テーブルトーク」という言葉はついていなかったです。単なる「ロールプレイングゲーム」でした。

なぜ「テーブルトーク」「T」というのがついているかというと、日本ではコンピューターゲームのRPGがヒットしてメジャーになったので、アナログゲームのRPGと区別した方がいいだろうと。それが1980年代半ばくらいですね。日本の造語です。

――では、ファミコンの方が先?

友野:これまたちょっとややこしいんですけど、入ってくるの自体はほとんど並行的で。ヒットしたのはファミコンということになりますね。

――なるほど。日本に入ってきた、ということは、もともとは海外発なんですね。

友野:TRPGの歴史を遡ると、「ウォーゲーム」や「戦争ゲーム」と言われる戦闘ゲームが元になっているんです。軍隊同士がぶつかり合うゲームから、プレイヤーが兵士ひとりを操るゲームが出てきて…。

で、1970年代にアメリカでTRPGの元祖「ダンジョンズ&ドラゴンズ」が作られます。地下の迷宮に、モンスターがいたり罠があったりして、そこに守られている宝がある。それを攻略するゲームでした。

設定としては、街があって、街の外れに遺跡があって、そこに悪い魔法使いがいる、くらいだったんですけど、遊んでいくうちに「じゃあ、俺たちがいるこの街はなんて名前なの?」とか、どんどん世界観が作り込まれていったんですね。

最初のうちは、みんな自由勝手に作ってたんですけど、そういう世界観って誰でも作れるものではないので「じゃあ、これ自体商品になるんじゃないか?」ということで、ということで、世界の設定なども作品として発売されるようになります。

それと並行して、ゲームのルールについて「自分ならこうしたい」というものも現れるようになり、世界で2番目に作られたTRPGが「トンネルズ&トロールズ」(1975年発売)です。

これも、今なお展開していて、我々グループSNEが最新版を翻訳しています。デザイナーのケン・セント・アンドレ先生はもう70歳を超えてらしゃいますが、まだバリバリ現役ですよ。

――すごい!40年以上も愛されてるんですね。

友野:その後、70年代の終わりから80年代の初めにかけて、さらにいろいろなものが出てきます。

戦闘の場面でも「命中した!」「外れた!」だけでなく、「敵の背後に回り込んで不意を突く」とか「フェイントをかける」といった細かい表現ができるものであったり、大軍同士のぶつかり合いが表現できるものであったり。

それとは逆に、もっと世界の設定に力を入れよう。ゲームオリジナルのファンタジー世界を作っていこう、という流れも出てきます。

それらの世界観の元ネタでもあった『指輪物語』とか『エルリック・サーガ』といった、当時人気のファンタジー作品そのものを舞台にして、その世界の中で登場人物の1人になって遊べますよ、というゲームも出始めるんです。

――なるほど。

友野:で、じゃあファンタジー以外も色々できるよね、と。ファンタジーなら剣と魔法でモンスターを倒して宝を奪うんですけど、それを宇宙船に置き換えればSFになるし、超能力と不思議パワーで舞台が現在社会ならマーベルみたいにスーパーヒーローものもできる。逆にそういった特殊な力がない普通の人々が超常的な現象に出合って、どう生き延びていくかという恐怖を中心としたものもできるよね、となってどんどん広がっていきました。

――そして1980年代半ばに、日本に入ってきたと。

友野:日本に入ってきたのは「トラベラー」(1984年)というSFものが最初ですね。その後、元祖である「ダンジョンズ&ドラゴンズ」(1985年)も翻訳されて。で、先ほども話に出た「トンネルズ&トロールズ」は、初めて文庫で出たんです。

それまでは箱に入った1箱5000円ほどするものだったので、学生とかはちょっと手が出しづらかったんですけど、文庫で出たことによって、かなり参入のハードルが下がりました。

我々、グループSNEの代表作「ソード・ワールド」の初版(1989年)も文庫です。

――「ソード・ワールド」も文庫で発売されて、人気が出たんですね。ゲーム=箱売りというイメージだったので、文庫から火がつくというのは意外です。

友野:理由は明白で安いからです(笑)。

――箱だと5000円。文庫だと1000円しないくらい。学生が自分のお小遣いで買えるってことですね。

友野:今は「ソード・ワールド」にも、イラストを詰め込んだちょっとお高めのセットがあります。ファンタジーに馴染みがなくて「ゴブリン」とか言われても、どんな見た目なのかわからない、ピンとこないっていう人には、こちらが便利かなと思います。

TRPGに演技は必須?
友野さんの考えるロールプレイとは

――TRPGというのは「フィクションの世界に入って、キャラクターになりきりたい」というところからスタートしたのかと思ったのですが、そうではなかったんですね。でも、やはり「ロールプレイ=演じる」ということは必要なのでしょうか?これがやや恥ずかしいと感じる人もいるかなと思います。

友野:ゲームによってもどこまで求められるかは違うし、プレイグループにもよりますね。

即興演劇のようにかっこいいセリフ、キャラクターになりきったセリフを話すのが一番楽しいというグループもあれば、ゲームとして数値を突き詰めるのが楽しいというグループもあります。

これは両極端ですけど、そのあたりにグラデーションがあるし、同じグループでも、今日は演技の気分、今日はゲームの気分、という場合もあるわけで。

――ふむふむ。一概には言えない?

友野:「TRPGというものに演技は必須なのか?」と言われると、必須ではないと思っています。これは僕個人の考え方ですけど、ロールプレイングゲームって選択と決意のゲームだろう、と。

プレイヤーがGMと協力して、物語の状況から選択肢を見いだす。プレイヤーの「こういうことがしたい、できるだろうか?」という要望に対して、GMが「いや、この世界の物理法則的にそれは無理」といった情報を与えて、選択肢を絞っていく。

最後に残ったいくつかの選択肢の中で、自分が担当するキャラクターの能力と性格、送ってきた人生の中から、どれが一番そのキャラクターにふさわしい選択なのか、ということを選ぶのがロールプレイだと思っています。

そうして選んだことを表明するときに、演技を入れるか入れないかは、プレイヤーの能力と好みの問題だと思うんですね。

――なるほど。選択する時点でロールプレイできていれば、演技せずともTRPGを楽しむことができると。

友野:たとえば「無我夢中で剣を振っています」というのを、地の文で説明するだけでも、自分の中や説明を聞いた人の中にビジュアルが出てきたり、感情や心情みたいなものをどこかで感じ取ったりできると思うんです。

だから、ロールプレイは必須ではあるけど、そのロールプレイをどう表現するかは別の話だと思います。

――たしかに、自分がその選択肢を選んだ理由を周りにも説明すれば、同じ絵が浮かびやすくなりますね。

友野:戦士が剣でバサバサ敵を斬り倒すという行為であっても、天性の筋力と素早さだけで斬っているのか、長年の修行で身につけた剣術を使ってるのかという違いがあったりしますし。

数字やデータが与えられたキャラクターというものに、いかに血肉を与えていくか。それがロールプレイということかなと思います。

――私の場合ではあるのですが… TRPGで演じるということには、やや気恥ずかしさを感じるのに、テーマパークでスタッフに「『●●助けて~!』と叫んでください」と言われると、全力でやってしまったりするんです(笑)。実は演じたい願望があるのかもしれません。

友野:「やりたいけど恥ずかしい」であったり、「どうすればいいのかわからない」っていうのは、あると思います。

イベントやアトラクションって、向こうが全部お膳立てしてくれるでしょ。「スイッチ押せ!」とか「このセリフを読んで」とか。自分で考えて演技しなくてもいい。「こうしろって言われてるからしょうがないよね」って自分に言い訳ができる(笑)。

最近のTRPGやコミュニケーション要素の強いボードゲームでは、「これを読み上げましょう」とか「あなたはこういう立場です。立場を考えて、この選択肢から選んでください」と提示することで、恥ずかしさやわからなさを乗り越えてもらえるようにしているものも多いです。そこは僕らデザイナーも気を使っているところですね。

――みんなで一緒にプレイすれば、自分と全く異なるキャラクター、たとえば「美人戦士」のようなものであっても、構えることなくできそうな気もします(笑)。

友野:仲間が「美人能力ここ使い時ですよ!」とか「おい、うちの美人がまたなんか言うてるで!」みたいないじり方をしてくれたりね(笑)。

GMも「周りの人がチラチラ視線を送ってくるよ」という描写を入れたりとか。このあたりをどう描写するかもGMの方針次第ですけど、僕はそういう小ネタを入れがちなタイプ。

もちろん、描写は簡素にして、プレイヤーの想像力でどんどん膨らましてほしいというGMさんもいらっしゃいますし、その千差万別感もコミュニケーションゲームならでは。人はほんまに色々やねぇってところを楽しめる。

みんなでひとつのものを選択する
日本人の苦手とすることだからこそおもしろい


――TRPGは「コミュニケーション」が大きなポイントですが、普段はコミュニケーションが苦手な人であっても、役を与えられることで、それをきっかけに人と話したり、楽しんだりできるかもしれませんね。

友野:そうですね。初対面で何を話せばいいかわからない人でも、ゲームをすれば「ああしよう、こうしよう」と必然的にしゃべるんで。ゲームを通して「人と一緒に何かを成し遂げるのは楽しいことだな」という経験ができたりもすると思います。

それに、ここぞというところで、サイコロを振ったらすごくいい目が出て、敵を一撃で倒せた、なんてことがあれば、みんなから「すごい!すごい!」って言ってもらえるじゃないですか? そうやって自分が認められる、承認される、という経験ができるというのも大きな喜びだと思います。

やっぱり成功体験って繰り返したいんで、またやろうと。で、楽しさを求めて、もっとうまくやっていきたいなってなれば、もう抜けられないですね(笑)。

――コミュニケーションのゲームだからこそ、自分の意見をしっかり伝えるのは大切ですね。それができないとおもしろさが半減してしまいそうです。

友野:そうなんです。TRPGって、自己主張することが必要で、もう一つ、決断を下さないといけないんですよ。これって、苦手な日本人多いんじゃないですか?

「いくつかの選択肢から、好きなものを選んでください」と言われたとき、特に集団でひとつ選ぶとき、「自分はこれがいいと思います」と言える日本人少ないと思うんです。僕もそうでした。今でもそういうところありますけど… それをやらなきゃいけないゲームなので。

でも、だからこそおもしろいんですよね。現実だと失敗したら、責任を取らないといけなかったり、実利的なペナルティーが入ったりしますけど、ゲームなんで。架空の世界で楽しめればいいんで。

――たしかに。現実世界で決断するって、ストレスを感じる人も多いと思うんですが、ゲームの中だと「責任は私が取る!」って言えそうです(笑)。

友野:そうそう。ゲームなんだから負けてもいいじゃんっていう考え方。今の日本って特に負けたり失敗したりすることが恐れられてる気がするんですけど、「ええやん!ゲームなんやからどんどん失敗しようぜ!死んで学ぼうぜ!」みたいな(笑)。

みんなが自分の言ったことで一喜一憂する
それがGMのおもしろさ

――ここまで参加する側のおもしろさを伺ってきたわけですが、ゲームを取り仕切るGM側のおもしろさもお聞きしてみたいです。

友野:僕のひとことでみんながドキドキしたり、一喜一憂したり。その表情を見ているだけで、楽しくて仕方がないです。その上で、最後にみんなに「おもしろかった!」って言ってもらえたら、もうこんな幸せなことないですね。

僕は人が笑っている顔を見るのがすごくすきなんで。なおかつ、その笑いが自分の力でもたらしたものなんだと思うと「俺はこの世にいていいんやなぁ…」って気分です(笑)。

――GMにはGMならではの楽しさがあるんですね。ちなみに全くの初心者からGMができるようになるまでってどれくらいかかるんでしょうか?

友野:これも千差万別。僕は最初からGMなんで。「テーブルトークRPGがあります、こういうゲームです」っていうっていうのを知った瞬間に、あぁ俺はGMするねんな、と。

――生まれながらのGMなんですね(笑)。言われてみれば、GMとプレイヤーって全然違うものですね。小学校高学年の子がTRPGやりたいなって思ってもGMがいないとできないから厳しいかなと感じたんですが、そんなことないんですね。

友野:うん。やれる子はやれると思います。もちろん、メーカー、デザイナーとも工夫してもっとハードルを下げるような商品も出しています。

――「ソード・ワールド」のスタートセットなどですね。GMにチャレンジできるシナリオも用意されていると。

友野:プレイヤーとしては、小学校低学年からできるって実証されてて。お父さんがGMで家族でやってますって声も届いています。だから、慣れてくれば子どもたち自身もGMができると思いますよ。

最新作のマーダ―ミステリー
『ダークユールに贖いを』について

――ここまでTRPGのお話をお聞きしてきたのですが、最後に友野さんの最新作であるパッケージ型マーダーミステリー『ダークユールに贖いを』についてもお話いただけますでしょうか?これは9人でプレイするものなんですね。

友野:はい。最大9人。一応、7人からなんですけど、できれば9人で遊んでほしいです。それが一番活きるように作ったので。

――基本的には購入した方が、それぞれに9人集めてプレイすることが多いんでしょうか?

友野:そうですね。だいたいそんな感じで遊んでらっしゃいますね。『ダークユールに贖いを』なら、定価3500円の税込3850円なので、我々としては、集まった人数で頭割りして遊んでもらえればなと思っています。9人集まれば400円ちょっとで遊べるんで。

アマゾンプライムで新作1本レンタルと同じくらいの感じで、映画1本分くらいの時間は楽しめます。

公演型のお店などでプレイするときは、1本買うくらいのお値段になりますが、これはこれで、自分では集められない人数を集めてもらえたり、進行役がきちんと付くっていうメリットもあります。

どうやって楽しむかは人それぞれで、どれくらいを妥当に思われるのかは分かりませんが、作っている方としては「コスパいいよ!」と思って作ってます(笑)。

――マーダーミステリーは犯人を突き止めるゲームなので、ネタバレ厳禁ですし、人におすすめするときに、おもしろさを伝えるのが難しいですね。

友野:そう。難しいんですよ。一般論以上のおもしろさがなかなか書けない。だから、最初の掴みとなるシチュエーションでどれだけ魅力的なことが書けるかではあるかなと思っています。

――『ダークユールに贖いを』の舞台は、吸血鬼の大集会。

友野:「皆さんお好きでしょ?聞いただけでワクワクするでしょ?」っていう(笑)。

――犯人も被害者も吸血鬼なんですね。

友野:吸血鬼になりきってもらうために、導入の部分も工夫しました。進行役がいない場合には、このキャラがこのセリフを言ってね、とか。

――先ほどのお話にもありましたが、あらかじめセリフが用意されている方が、初心者でも入り込みやすそうです。でも、プレイ3時間以上ということもあり、全くの初心者が参加するには、ちょっとハードルが高いかなと感じました。

友野:そうですね。『ダークユール』は、マーダーミステリーを初めてする方には推奨しませんよ。プレイ時間も長いですしね。

――最初に1時間程度のミニマーダーミステリーをやってみて、マーダーミステリーってこういうものなんだ!ってわかってからの方が、より楽しめそうです。短いものであれば、ZOOMなどを使ってオンラインでもプレイできますし。

友野:次のGMマガジンには、オンラインでも遊べる3人用のミニマーダーミステリーをつけようということで、今、友達の作家さんに考えてもらっています。

今後はオンラインで遊べるようなものも色々考えていかないとダメだよね、っていうのはグループSNE全体でも話しています。もちろん、オフラインへのこだわりは忘れないで、ですけど。

――やっぱり、アナログゲームは集まってプレイするのが一番楽しい気がします。初対面の人ともすぐに打ち解けられますし。

友野:そうですね。時間と空間を共有して、別の世界へ行けちゃうんで。

――遊びの中でもかなり贅沢ですよね。『ダークユールに贖いを』であれば、まず一緒にプレイしてくれる人を9人見つけないといけない。スケジュールを合わせて、集まれる場所を見つけて…

友野:まず心に余裕を持った9人を集める。現実しか見ない人には理解できないであろう…って上から目線になってしまいましたね(笑)。でも、本当にかなりリア充な遊びだなと思います。

(2020.05.05)

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