冬キャンデビューしたけりゃ電気毛布とストーブ買おうという戒め
【追記】2020年3月7日写真が出てきたので追加しました。
もう三年くらい前だろうか。私はキャンプを始めた。
その年の冬のこと。軽い気持ちで冬なら空いてそうだし星も綺麗だろうしキャンプしてみたい!!と思い立ち静岡県の富士山がよく見えると有名なキャンプ場で初の冬キャンプを決行。
先に結末を書くと、
・怪我こそしなかったものの死ぬかと思った!
・真冬にやるなら軽い登山装備を揃えるくらいの(金銭的)気概は必要
・それが無理ならフリーサイトより高くても冬は絶対電源サイトにするべき!
の3つを痛感した。
1泊にしてよかった。調子に乗って2泊にしなくて本当によかった…それがなんとか昼まで持ちこたえた後の率直な感想である。
当時まだこの先ハマり続けるかもよくわからない趣味にお金をかけたくなかった私は、こともあろうに一張羅である中国製の3シーズンテント(5000円弱)で最低気温-5度(しかも晴れ。雲ひとつない快晴)に挑んだ。今思えばこの時点で死亡フラグは立っていたように思う。
しかし初心者の私はよく調べもせず冬寝袋、エアマット(これらもAmazonによくある中国製)、裏起毛のウィンドブレーカー、ワークマンのダウンと暖パン、タイツを装備した上で薪2束を用意し焚き火をし、死角は無いと思っていた。
まず設営後3時間も経っていなかったろうか。底冷えのヤバさに気付き始め急遽近所のホームセンターに銀マットを買いに走る。この時点で既にもう帰れとキャンプのプロに言われそうである。富士山に半袖で登って痛い目を見る人たちを笑えない。全く笑えない。
自陣に戻って焚き火をする。寒くはあるが炎のお陰でマシである。なんとなく靴の中が汗ばんで湿り気で冷えたので靴を脱いで足先を暖めたりしていた。この日見た夜空は快晴だけあって見事としか言い様の無いものだった。
実は銀マットを買ったときに使い捨てホッカイロも買った。寝袋に潜ませて寝る頃には足元ポッカポカ!!という算段だった。
しかしここで想定外の事態が。カイロが暖まらないのだ。
酸素がなければ反応しない、くらいの知識はもっていた。反応するまで外で持っていて、暖まったら投げ入れようと思っていた。しかし一向に暖まらない。ふりまくろうが、揉みくちゃにしようが、放置プレーしようが冷たいまま。もしかしたら開けたのが不良品だったのかも…ともう一袋開封。こちらも反応せず。
絶望の面持ちで寝袋に入る。
悪あがきで空いたペットボトルにお湯を入れたが、"秒で"と言いたいくらいにすぐヌルくなっていった。
ここからが地獄の一夜の始まりであった。上記の装備のほか帽子も装備した状態で寝袋に入った。
寒さにより1時間に1回は目が覚める。全身がガクガクと震える。寒すぎて発熱タイツをはいたはずの足の指先が痛い。午前3時の段階で最早寝付けなくなっていた。午前5時、あまりの冷たさに凍傷を覚悟する。
その後心が折れそうになりつつもなんとか2時間を耐えきり無事富士山に昇る朝日を拝んだ時の安堵感たるや…
※芝生内にキラキラが見えると思いますがこれは氷です。
その後、明るくなると冗談でもなんでもなく見える全てのものが凍っていた。
ウォーターサーバーの中の水はもちろん、テーブル、椅子、テントまで。
なんとクーラーバッグに入れてあったものまで凍りついていたから驚きである。まさに天然の冷凍庫である。
マシュマロやテーブルもこの通り。すっかり凍りついている。
ちなみに前の晩全然反応してくれなかったホッカイロは、大分日が昇りウォーターサーバーの水が溶け始めたころやっと反応し始めた。なんと反応の最高潮を迎えたのは真っ昼間。チェックアウト後…遅い…遅すぎた…
このキャンプで私は猛省した。大事なことなのでもう一度。猛省した。
以降冬は電気毛布と着る毛布とウールの靴下、それからカセットガス形式のストーブも必ず持っていくようにしている。後にスカート付きの冬も耐えられるテントを購入するまでは毎回電源サイトにしていた。
これが私の初めての冬キャンプの全記録。誰かの冬キャンプの役に立ちますように…
終わりに
これから初めて冬キャンする人に言いたい。冬のキャンプは決してゆるくない。
でも澄みきった空気と景色、きっと病みつきになると思う。
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