第一話 もし元楽天社員が小学校の先生になったら。 〜初日の惨敗物語〜


※この話は、2013年に書いていたブログ『もし、元楽天社員が先生になったら。』を書籍化するためにまとめ直したものです。


第一話 もし元楽天社員が小学校の先生になったら。 〜初日の惨敗物語〜
2013年04月08日(月)


もし元楽天社員が教師になったら。

私は昨年末まで、楽天株式会社で営業をしていました。

新規事業部に配属され、配属からすぐに飛び込み営業を毎日。

わけもわからぬまま、でも結果を出すことに執着をして
全力で過ごしていました。

でもその中で、ふっと

「今まで受けてきた教育と、今自分が生きる社会にはどれだけの結びつきがあるのだろう」という疑問に思うことがありました。

高校を出て、大学を出て、企業に入りました。

たくさんの時間とエネルギーとをつかって、

「社会にでるために」という理由で学校でたくさんのことを学びました。

それだというのに、


新卒鬱が増えている。

就職難で自殺。


社会に出た瞬間に起こる、不自然なこと。

「自分たちが学んできたことは一体なんだったんだろう?」

そんなことから、”教育現場”という社会への通り道について考えるようになりました。

そして教育者と社会に出て働く人々、民間企業に勤める人やその枠にとらわれない人が関わる場所を作りたいと思ったのが、3年前。

http://homeroomjp.wix.com/homeroom

半年に1度という気まぐれな開催にも関わらず、
通算400名ほどの教育に想いがある方と出会うことが出来ました。

そしてまたふっと

それで満足をしている自分に疑問が湧きました。

「現場も知らない自分に何がわかるのだろう。」

そして紆余曲折を経、約3年務めた楽天を2012年末に退職し、

もし教壇に立たないのなら、これ以上学校に関する活動はしない。

もしくは教壇に立つ。

ということを腹に決め、


NPO法人Teach for Japanの Next teacher programを活用し、

関西の小学校の先生としてこの4月に赴任することになりました。

ここの経緯についての詳細はまた後日記載しますが、

ここでは子どもがきた初日の様子をお届けします。。。


意気揚々と子どもを迎えた登校初日。

 
・・・

ぞうきん?

ロッカーの使い方?

ストローのごみの捨て方?

連絡張の書き方?

体育館へ行くときの並び方?

なくした名ふだの買い方?


知らんわ!!!!!

これ、俺が決めるの??????


そして嵐のように降ってくる子どもの自分を呼ぶ声…

せんせえ~!ノート!(忘れた、という意味だ)

先生~!ケガした!

先生鬼婆っていわれた~!


・・・


めまぐるしくすぎる時間の中で、


「ちくしょー。これが先生か。」


って3回くらい教室でつぶやいた。

多分言ってること支離滅裂だったろうなー・・
申し訳がない。

初日も子どもたち前にしたら考えてたことが全部飛んで、

いきなり謎に自己紹介させてみたり。

意味わからん。笑

いろいろ準備したつもりだったけど、そもそも見てるところが足らなすぎた。

学校の日々を進めていく上で、今まで務めていた業務のやり方では
全く太刀打ちできない。

全てがあまりにフレキシブル。

現場に入るって、こういうことだ。

猛反省。

偉そうなこといってたって、
1つ1つ粛々とやっていくしかないんだ。

とにかく逆引きして計画して~とか言ってられない。

まず明日をどう過ごすか?

子どもとどんな会話をするか?

まず何を準備すべきことはなにか?

初心に還ったつもり。

何もできないし、何もわからない。

そしてその分だけ、確かに成長できると実感がある。

子どもと一緒に成長していくしかないんだ。

ああ、明日はうまくいくのだろうか。
今からそわそわする…

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