審判

【審判のイメージ】

・正位置

上空にラッパを吹いている天使がいます。
詳細は割愛しますが、この天使はガブリエルという天使です。
この天使は、キリスト教やユダヤ教などの宗教に出てきますし、受胎告知という絵画に描かれている天使もこのガブリエルです。
絵画では、ガブリエルはマリアがキリストを妊娠したということを伝える存在です。
タロットにおける天使は、ライダーに関しては恋人と節制にそれぞれ描かれています。
四大天使と称されるどの天使も重要な役割があると考えられますが、タロットではそのカードの象徴と考えてよろしいかと思います。
ライダーでは、恋人に描かれているラファエル、節制で描かれているミカエル、審判に描かれているガブリエルです。
もう１人はウリエルという天使ですが、ライダーには描かれていません。
他のデッキではウリエルが描かれているものもあります。

水面に浮かんでいる棺桶のような箱状の中から、人が出てきています。
起き上がっている人たちは肌の色から想像すると、死者を連想させます。
背景に陸地や山がありますが、これも同様に冷たいような色合いです。
何か日常とは違うものを感じます。

ガブリエルがラッパを吹いたことにより、棺桶の中で眠っていた死者が起きたことになります。
復活や再生の時を伝えているのです。
そのため、みんなガブリエルの方を見ているのです。

ラッパに赤十字マークがあります。
現在の意味では、このマークは戦争や紛争などで傷ついた人びとと、その人たちを救護する軍の衛生部隊や赤十字の救護員・施設等を保護するためのマークです。
このカードでの意味も救済という意味があると考えられますが、ここでは肉体的な救済ではありません。

ここでの死者達には、それぞれが生きてきた（歩んできた）軌跡があります。
ガブリエルによって起こされるということは、何らかの理由で彼らが必要とされていると考えられます。
必要とされるということは、彼らの行いや能力などを総合的に評価しているということです。

・逆位置
復活や再生されません。
必要とされていないか、まだその時ではないということです。
いずれにしてもまだ時間がかかることを示しています。

【審判のカードを理解する上で重要なポイント】
・ラッパを吹いている天使
・蘇る死者
・赤十字マーク

代表的な審判の意味です。

【正位置】
重要な決断、適正な評価、告白、復活、やり直す

【逆位置】
判断は先送り、正しく評価されない、成果を感じない、迷い