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Hasselbladを買う理由を振り返る

みなさん、こんにちは。こちらの記事ではHasselbladを購入する際に考えたことなどを書いてみたいと思います。あまりまとまった話になっていないかもしれませんが、最後までお付き合いいただければ幸いです。

デジタル一眼カメラのセグメント

デジタル一眼カメラのセグメントとしては、
1. APS-Cサイズのセンサーを搭載した製品
2. フルフレーム(35mmフイルム相当)のセンサーを搭載した製品
3. m3/4(マイクロフォーサーズ)のセンサーを搭載した製品

あたりに分類できると思います。その他の選択肢としてはコンパクトデジタルカメラがありますが、この記事を書いているタイミングではスマートフォンがその役割を代替しているかもしれません。

これから更に高画質を目指したラインナップの中に中判カメラの存在があります。搭載しているセンサーはフルフレーム(35mmフルサイズ)の約2倍あります。センサーが大きいということは、1ピクセルのサイズも大きくなりより多くの光を取り込める。そのためより正確な色再現性があるのです。

費用感について

(この記事を書いている時点で)現行機種であるHasselblad X1DII 50c は700,000円程度で販売していると思います。そこにセット販売もしていた45mmレンズを加えると、200,000円程度。おおよそ900,000円程度で購入できる商品になります。

こう書くと、超高価!となってしまいますが個人的な感覚ではそれほど高いと感じずに受け入れることができたように思います。それはなぜでしょうか。大きな理由としては、このカメラでしか撮影できない世界があるということに尽きると思います。

私はもともとNikonのデジタル一眼レフを使っていましたが、Sonyがα7をリリースしたタイミングで、Sonyにスイッチしました。まずは単焦点の55mm Sonnarを購入し、その後幅広いアングルでの撮影に対応できるよう24-70mm  Vario-Tessarを購入。広角での撮影はLeica MマウントのBiogonを用意して撮影を行っていました。そのクオリティはとても良かったので、自分は満足をしていました。

35mmフルフレームと中判を比較

その後カメラそのものの大きさもそれなりにあることから、小型のデジタル一眼を用意することに。それがα6000です。この機種もいまでは結構前の機種になりますが、機動力の高さは今でも十分通用するものと思います。またこの製品はAPS-Cサイズのセンサーを搭載していることもあり、望遠撮影をする際に使用しています。フルフレーム用の望遠レンズとなると大きく重たい。これを回避するためにAPS-Cのカメラを用意できたのは良かったです。

こうしたカメラは概ね10万円程度で用意することができると思います。フラッグシップ機になれば本体が600,000円位、レンズも300,000円程度はかかってくると思います。ですので、100万程度かけないとハイスペックな機材が揃わないことになる。そこで気がつくのです。

なんだ、同じ値段でこれらを超越する機材が購入できるじゃないか、と。

Hasselblad X1DII 50cは大きく重たい中判カメラの中でも比較的コンパクトな部類のカメラになります。レンズを付けて1Kg超えはしますが、これまでの機種と比べたらその差は歴然です。もちろん連続で撮影できる枚数など、35mmカメラと比較すればスピード感が劣る面もあります。ただ、そこは適材適所。カメラの性能が活きる場所で使えばいいだけなのです。

これまで中判デジタルといえば数百万が相場であったため、今回の製品群は本当に破格というレベルのように思います。カメラを購入したお店の人に話を聞いても「これだけ高価なカメラは早々売れない」という意見を伺いましたが、むしろそれは逆なんじゃないかと思った次第です。

Hasselblad X1DII 50cを購入して

日々のさりげない瞬間を撮影してみますが、その解像度には驚くばかりで、撮影をする度に楽しくなってしまいます。キレイに撮れるというのは良いことで、モチベーションも上がりますね笑。

キレイに写る理由としまして階調表現の豊かさが挙げられると思いましたので、それについてを記述します。Hasselbladの場合、RAWファイルで撮影を行うと16bitのデータが記録されます。一般的なデジタル一眼レフのRAWファイルは12 or 14bitになっているため、表現できる階調に差が出ます。具体的にどこ?と言われるとなかなか難しいのですが、例えばスキントーンや花のグラデーションの階調表現を比べると再現性の差が感じ取れると思います。

Hasselbladを使うと「よく写るから事前の準備も大事なんだ」と言う事に気が付きます。写真の基礎も改めて再考する機会まで提供してもらえて、本当にありがたいものだな〜って思います。

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Camera: Hasselblad X1DII 50c Lens: XCD 3.5 / 45mm
Develop: Phocus v3.4.8

上記の画像は帝国ホテルのエントランスホールに設置されたものです。本当立派で圧倒されてしまいました。こちらの画像はISO6400で撮影しているのですが、ディテールもよく表現されていると思います。

スクリーンショット 2020-01-19 1.57.31

こちらは現像ソフトPhocusで見た画面です。画面左上にあるナビゲータ&ルーペが撮影画像全体を示しています。そして赤枠で囲った部分を等倍表示したものがこちらのスクリーンショットになります。花の表現もさることながら、手前にある看板もシャープな描写がされていて、シャドウ部にはノイズが出ていないように見えます。暗いところで撮影できるだけでも驚きですが、描写の良さにも驚いた1カットになりました。

大学を卒業後、約15年間写真スタジオ、写真機材販売、北欧カメラメーカーの日本法人立ち上げなど行う。その後ITベンチャーにてマーケティング業務に従事しながら大学院に通いMBAを取得。現在もスタートアップ企業にて奔走中。