オリジナリティなんて忘れよう


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(SFCの自分の研究室の学生向けのメモ) 


模倣したくないなんっていってるやつに限って何も生み出さない!!
サルバドール・ダリ


どうも今の学生たちと話してると、真似をすることを避けるような傾向があるような印象をよく受けます。ググったらすぐにコピーであることがわかる、そしてSNSで叩かれてしまう...そんな時代に生きてきているからかもしれません。

ダリの言葉じゃないですが、僕は若いうちはどんどん真似をすべきだと思ってます。まずは自分が興味を持っている人、アーティストでも先輩でも、本に書かれてることでもいいので、真似しましょう。コピーしましょう。パクりましょう。

僕も学生の頃はMaxの本を買ってそこに書いてあることを繰り返しなぞったり、自分が好きだったアーティストが使ってるエフェクトを想像で真似して作ってみたり...と言ったことをひたすらしてました。(数年後、自作しているというアーティストの言葉は嘘で、別の人のパッチを使ってるだけだったとわかって、ガッカリしたのですが、おかげでMaxでパッチを作る力はかなり向上しました。)

keras本(AIのフレームワークを解説した本)をやれと口をすっぱくして言ってるのはそういうことです。あそこに書いてあることをとにかく「真似してやってみる」。それを飛ばして、いきなり新しいものを作ろうとしても、絶対無理です。まずは真似する、そのまま動かしてみる、手を動かしてみると自分なりのアイデアや追加したい要素が絶対出てくるはず。そうしたら、そこで少しずつ、書いてあることに自分なりの工夫を追加していけばいいんです。

Webの記事でも模倣できるという人もいるかもしれないですが、本にはWebの記事にはない利点があります。それはその分野を系統だって理解できるという点です。その分野の全体像が見えないことには、自分なりの工夫をすることは難しいでしょう。

一人の人や作品をそのままコピーするとそれは盗作や単なるフォロワーになりますが、100人からコピーすることができればそれはあなたのオリジナリティになります。

ということで...まずは基本をちゃんとやってください!! 真似してください!! 真似の総体があなたの個性になります。

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