Youtube顛末記

こないだ上げたレヴォーグの3本目インタビュー部分(36分37秒から)の音質が悪いと、親しい友人からアドバイスをもらった。

実はあれ、ちょっと録音にトラブルがあったせいで、バックアップの音源で編集したので、いつものマイクじゃなかった。ということでたまには機材の話でもちゃんとしてみようと思う。ちなみにチャンネルのトップページはこちら。チャンネル登録を是非お願いしたい。

一番最初は岡崎五朗さんのコンデジでメインの動画を撮影しつつ、マイク代わりにSONYのHDR-MV1を録音用に使っていた。こいつの特徴は、ズームなし固定の広角レンズで、画角が決まっている代わりにビデオカメラとしては例外的に音質がいいこと。本来バンドをやっている人たちが、自分たちの演奏を録音するために開発された機材。ボクは数年前から、これを取材用のレコーダー代わりに使ってきていた。

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こいつをSLIKのスタンドポットに乗せて、演者の直前に置いて録音し、編集時にその音声をメイン動画と合わせていたのだ。ハリアーの動画はこの方法でとられている。これは試行錯誤の第一歩で、友人知人に聞いて見てもらったら「画質が悪い」「音質が悪い」と散々であった(笑)

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ちなみにこれがスタンドポット。小さい機材を載せるには軽くて便利だ。

さて、みなさまに賜ったご意見に従い、次の回からご期待に沿うべくカメラを変えることにした。撮影機材として持っているキヤノンEOS 7D2にEF35mm F2 IS USMが標準構成。これにコース上の走りなどを撮る時用の長玉として、EFS 18-200 F3.5-5.6 IS。通り過ぎ動画とかで超広角の歪みを活かして面白い絵が取れるEF-S 10-22 F3.5-4.5を持って行くが、35mm以外はほぼ使わない。で、この7D2で、今までほぼ使ったことのなかった動画モードで撮っている。ちなみに三脚は中国製の安物のfotopro C-4i。ハスキーの3段とジッツォもあるけど、重いしデカいし持って行きたくない。  

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では音の方はどうするかと言えば、一年前まで運営に携わっていた有料メルマガで、「USTREAM配信をやる」という話が10年近く前に書き手の先生たちから提案されて、金もないのに仕方なく投資して買ったそこそこ性能の良い指向性マイク、TASCAM iM2が1回使っただけで引き出しの肥しになっていた。当時はiPad2と組み合わせて使っていた。

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ところがこいつのインターフェイスはもはやOパーツさながらの30ピンドックコネクターで、いまではドック-USBの変換ケーブルさえロクに入手できない。検索するとそれらしきものはいっぱい出てくるのだが、コメントを詳細に読んでいくと、ほとんどが電源線オンリーで信号線を備えていない。ということは充電専用ケーブルで、マイクはつながらない。説明書きをチェックして大丈夫そうなのを1つ買ってみたが外れで、やっぱり使い物にならなかった。

色々考えた末、古くからのiPhone使いの友人に「もしかして使ってない4Sとか持ってない?」と聞いて、晩飯とバーターに譲ってもらった。当時のマイクは当時の機材につなげば良い。iPhone標準アプリの「ボイスメモ」にiM2のマイクを通して録音するという寸法だ。iM2にはミニUSBのコネクターがあって、ここからモバイルバッテリーでiPhoneに給電できるので、バッテリーが弱った4Sでも使える。

これで画質も音質もだいぶ良くなった。ヤリスクロスの動画はこの手法で撮っている。しかし問題は残っている。動画と音声ファイルが別々なのだ。忙しいメンバー(動画編集は主に五朗さん)が編集するのに、映像と音が別撮りでは手間がかかってしかたない。

と言っているウチに、レヴォーグのインタビュー事件が発生した。いや事件ったってメンバーの中でもボクしか知らないのだけれど、場所の都合で撮影時間が逼迫している中で、ボイスメモアプリがフリーズしたのだ。実はこの回から、別撮り問題を解決しようと、iPhoneのイヤフォン出力から、3.5ミリステレオミニプラグのロングケーブルで7Dのマイク入力とつないで、一発で動画にiM2の音声を乗せる方法を試す最初の回だった。本当は端子がLINE入力かMIC入力かで抵抗入りケーブルが良いか、なしのケーブルがいいかとか、色々な問題はあった。MIC用はインピーダンスの関係で抵抗がいるはずなのだが、どうもキヤノンのMIC端子は、表示こそMICなのに実質LINEの規格だとか曖昧な情報があってかなり混乱していたのだ。

色々勝手がわからない中で急いでセッティングし、時間の制約でケツに火がついている気分の中で、ボイスメモアプリがフリーズ。再起動するのも憚られるほど切羽詰まった結果、イヤフォン出力は動いているのではないかという仮定で録画開始。ただしそれではあまりに怖すぎるので、HDR-MV1を急遽そこらの椅子の上に置いて録音だけ回しておいた。保険である。

結果論としては、イヤフォン出力はされておらず、バックアップの音源でとりあえず救われたわけだが、録音としてはマイクの設置位置も向きも良い加減だし、椅子のクッション、つまり吸音材の上に直置きという適当な設置があの音質を産んでしまった。

ということで、そろそろ機材の投資をする腹を括った。以下次のエントリーで。

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