DUDE TONE "Walkin' Blues“ Vol.8〜苣木寛之(THE MODS)
僕は生まれてからずっと福岡住まいなので、この街を離れて見たことがない。なので今回は客観的に街を捉える良い機会だった。当たり前に思っていても遠方の人からは新鮮に思えることも多々ある。
「地元愛がやたら強いですね」と言われたこともあった。確かに。帰郷したら馴染みの店に行く人は多いし、同郷のアーティストは大抵応援してる。森山さんはライヴで「帰って来ました、THE MODSです」とよく言う。ファンにとって「博多でライヴを観る」というのは格別らしい。
THE MODSのギターリスト、苣木さんのソロ、DUDE TONEのライヴが今年も夏の終わりに行われた。バンドとは違った世界観を充分堪能できた。中でも"TRAIN RIDE HOME"という新曲が良かった。元々「家」とか「家に帰る」をテーマにした曲が大好きで、聴き入ってしまった。
苣木さんには『親不孝通りを抜け』という曲がある(今回も歌われた)。そこでは、親不孝通りを抜けてかつて見えていた光景や、故郷を離れて感じる様々な思いが歌われている。
THE MODSでデビューし、博多から東京へ出て40数年。街や家について書かれた曲には、時の重みを感じる。苣木さんのブルース・フィーリングを。
今年の春くらいから、リタ・クーリッジをよく聴いていた。「家ソング」としては"I Feel Like Going Home"。苣木さんのライヴの終演後にリタの"Crazy Love"が流れた(ヴァン・モリスンのカバー)。このBGMはベースの北里さんの選曲。ヴァンやザ・バンドはロビー・ロバートソンが亡くなってからよく聴き返していた。
大好きなジョニ・ミッチェルには"Night Ride Home"があるし、そのジョニ復活の立役者、ブランディ・カーライルの新曲は"Home"。
なんか、全てが繋がった気がした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?