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缶けりとショッピングモールという森の話


基本的に
子どもは遊べなくなった
今のこどもは可哀想という視点は
間違っていると感じている。

都市部の子どもたちは
空き地や
自然豊かな環境
生き物が多い川や海などでの
楽しみは望めないかもしれないが

その一方で、
今の大人は
住宅が密集した路地での遊びや
限られた時間、空間の中での
こどもたちの工夫や楽しみを知る由もない。

昨日、大教大付属で
こままわしと
草花あそびをおこなった。彼らは
小さなきっかけを
大きな興味に膨らませて
新しい不思議、疑問を持つことに長けていたではないか

いつだって、子どもたちは遊びを生み出す天才である。

そんなことを考えながら
その後、家に戻り
次女さんと
ららぽーと甲子園にいく。

尼崎の周りには
ショッピングモールが多い

西北のガーデンズ
(スタジアムがよかったのに)
甲子園ららぽーと
(阪神パークがよかったのに)
JR尼崎のキューズモール
(工場の時覚えてへん)
伊丹のイオン?
(ダイヤモンドシティでええやん)
あと、何気に一番おもろいと思う
塚口のつかしんである。

まだあるけど略。

現在次女さんは
空前のムーミンブームであり
カバちゃうん?
っていうとむっちゃら怒られる。
ドラえもんにタヌキ
と言うのに似てる

リトルミイは
沖縄県の女性にしか見えない
という点はおこらない。

昨日の次女さんの目的は
ムーミンのガチャガチャがしたい!
ということだったので
ららぽーとの
ガチャガチャの森にいった。

こんなんいるん?
という言葉は禁句である。
かく言う私たちも
幼き頃、
よく分からない
小さなダイキャスト製の剣や斧のキーホルダー
婆さんが鉛筆にかみつく、
絶対に消えない消しゴム??
みたいなものに胸をときめかせ
ガチャガチャしてきたはずだ。
ときに、ダブリ地獄にはまり、
抜け出せなかった嫌な記憶が
しまい込んだ心の奥底から顔をもたげてきやがる。

そんで
「それいるん?」
という言葉は
食い気味で
「パパベーゴマいるん??」
とかえってくるから
非常に危険なワードといえよう。

心の奥底にこのワードは二度と出て来れないように鍵かけておこう。🗝

ショッピングモールという森

ららぽーと甲子園の図

さて、
ガチャガチャしてはるときに
ベンチに座ってまってると

中学生が4人やってきた。

『じゃあ、2階だけにしよう』
『この店から先ね』
『何時でタイムアウトね』

そう話し合うと
1人を防火シャッターの窪みにのこして残りの3人は走り出す

「かくれんぼ」だ


私は大きな勘違いをしていたようだ
子どもたちにとって
ショッピングモールが森であり
店は林であり
人は木なのだ。

公園の滑り台の影にかつて
かくれたように、

いずれかの店の
どこかの棚の影にかくれ
ときに
たくさんの人は
絶好の隠れ蓑になる

これは
テレビの『逃走中』
の影響が大きいとおもわれる。
かの舞台は多くがショッピングモールだからだ。

ショッピングモールで
走り回る行為が良いか悪いかは
さておき

都市が発展し
こどもたちの遊び環境が変化する中で
その環境に応じ
適応進化してるのは『こども』もおなじではないか。

勇者カンケリ

缶蹴りしてた子達

以前、
都市公園で子どもたちと缶けりしてた時に、
近くで座ってたおっさんの
足元に寝転がった勇者がいた。

『缶けりしてるんで、そのまんますわっといてもらえます?』
と隠れる時、おっさんに交渉したようだ。

その勇者は
地面に突っ伏した体制のまんま
おっさんとずっと会話しつづけた。

おっちゃんも
鬼に悟られないように、
あらぬ方向を向きながらまるで
独り言をしゃべっている。
足元には
突っ伏して体がピーンとなって地面にねている小学生がいる。

実にシュールな景色だが
鬼に近いにもかかわらず、
『一般の人の傍には隠れない(であろう)』
という作り上げた常識のベールに見事かくれて、かの勇者は鬼の死守する
空き缶を小さな隙を見つけて青空にむかって
蹴りあげた……。


鬼は
その勇者がどこから湧いてでた!!?
と感じた。

勇者はその後満足げに
おっちゃんのもとにいき
「ありがとうなおっちゃん」
とかたい握手を交わした。

頭の中では、ゲームをクリアした時の爽快感のもと、エンディングロールが流れていることだろう。

その傍で、呆然と立ち尽くしていた鬼は
私である。
……捕まえた人達みんなにげてったやん!!

こどもの遊び力を
こどものもっている力を
ほんまに信じてないのは
大人なんちゃうかなぁ。

可哀想っておもわれるほど
こどもは
与えられたもんしかできないんではない気がする。

#遊び
#缶けり
#3つの間
#昭和の子ども

#令和のこども
#遊び論

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