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【今日の「1日1文」】

自由は置き物のようにそこにあるのでなく、現実の行使によってだけ守られる、いいかえれば日々自由になろうとすることによって、はじめて自由でありうるということなのです。その意味では近代社会の自由とか権利とかいうものは、どうやら生活の惰性を好む者、毎日の生活さえ何とか安全に過ごせたら、物事の判断などはひとにあずけてもいいと思っている人、あるいはアームチェアから立ち上がるよりもそれに深々とよりかかっていたい気性の持ち主などにとっては、はなはだもって荷厄介なしろ物だといえましょう。

丸山眞男(1914〜1996)「日本の思想」


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