【中小企業診断士 / 初学者向け】財務会計の勉強スタンス

この記事は、勘定科目ってなに?という財務会計のド初心者向けに、財務会計の試験勉強法を記載します。

過去のエントリーにも書いてある通り、拾うべき情報源は基本的に『計画通りに合格した人』です。そして、言わずもがな数多の受験生を見てきた『プロ講師』の話も大いに参考にすべきでしょう。このマガジンに分類している記事は、大きくは上記の2つが情報ソースとなります。
今回は後者、プロの予備校講師の方に、勉強方法について伺いました。
独学初心者の方は是非、参考にしてください


【前提】1次試験『財務会計』の特徴

①試験の難易度は、比較的高め


年度ごとの難易度はあまり乱高下せず、科目合格者率も低調をキープ。
つまり、試験として『難しめ』の科目といえる。
易問・難問・その狭間(合格者は得点している問題)の出題バランスは毎年変わらない。(難問を後回しにするマネジメントが必要)
2次試験を考えると6割ライン、できれば7割以上の点数を目指したい科目

②出題範囲は、満遍なくでる


近年ほとんど出題がない、みたいな捨て分野がほぼない。
つまり、ヤマがはれない。

③傾向として、計算よりも理解・思考のウエイトが高まる


公式の暗記・数字の代入、計算力だけでは解けず、理解や解釈を必要な問題が増加している

④2次試験まで直結するため、財務会計が苦手=合格は難しい

苦手が許されない科目でありながら、すべての時間を財務会計に費やす訳にはいかないので、特に勉強の効率性が重要となります

【勉強法】財務会計(1次試験)の勉強法

【勉強法】暗記よりまず理解:図にして覚える


・新しい単元を学ぶときは、財務会計の出題テーマの全体像を確認し、これ 
 からどこの領域をなんのためにやるのか、頭に入れておく
・B/S、P/Lの略図を書き、当てはめてながら理解する
(文字より図のほうが理解しやすく記憶に残るため)

【勉強法】とにかくテキスト1周を回しきる!


・なんとなく理解できたら次の単元に進む(完璧を求めたり暗記をセットにすると沼。なかなか進まず逆にストレス、苦手意識が強まるので注意。)
・理解の目安は難しく書いてるけどさ、結局なにがいいたのかというと、●●
 と要約できること(授業もそうやって一言メモしておく。抽象化)
・財務会計は過去に学んだ単元や基本の表や図に戻りながら進めていくことも多いため、その時点でかっちりと暗記しなくても、問題をこなす回数が増えれば、勝手に頭に沁みついていく。
手は動かしても、理解がないままに公式の暗記に走らない。

【勉強法】すぐに過去問を読むべし!


・単元分をバーと読んでやんわりとでも理解したら、すぐにその範囲に対応する過去問の問題分と設問を読む。『どのレベルまで理解しないと解けないのか』を早めに確認することが大事。
・毎年難問(正答率40%を切る問題)がでるため、それは後回し。
 いわゆるA(6割が正解)・Bランク(4-5割が正解)の問題をピックアップ
 して読む

【勉強法】財務会計の過去問は、10年分やるべし!


・分野構成に大きな変更はなく、昔の焼き直し問題が出やすい科目といえる。ただし書店で売っている過去問集は、直近5年までしかカバーしておらず、もっと昔の類題をピックアップされると対応しにくい。
・類題や関連問題が多いため、財務会計の1次試験において、追加の問題集
 やテキストは不要。その時間を過去問にそそぐべし(昔の過去問集を中古で買うもよし)

【勉強法】答練や模試などで本番をシュミレーションせよ!


・今までは過去問は後半部分という暗黙の了解があったが、令和5年じゃ前半立て続けに3問難問が続いた。設問数のわりに時間もタイトなので、難問と判断して後回しにする、という練習はしたほうがいい

【勉強法】苦手は許さない。1日1問解いて自信をつける

・誰でも取れる問題を正解し、合否を分ける問題で過去10年の類題は取り、
 難問は適当にマーク(正解率25%)でも、60点は獲得できる科目。
・苦手では合格が遠のく。苦手判定する前に、やりこむべし。
1日1問、疲れている日は数秒で解けるような簡単な問題でもいいから、
とにかく解き続けること

【勉強法】1次の勉強も電卓を使え!


・高度な計算は出てこないので、電卓で効率化して、式と展開が合っている
 か確認すればいい。効率化した分、問題を多く解くほうがほうが◎
・ただし、一次本番の3か月前くらいから、練習もかねて手計算に移行して
 おくこと

【勉強法】ファイナルペーパーは本当の直前期に作らない

・情報は1か所にまとめること。科目の全体像を図式化して、単元ごとの気づきや苦手があればその都度メモしていく。財務会計は、それがそのままファイナルペーパーになる(直前に暗記で詰め込める科目ではない)


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