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「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術 を読んで


はじめに


ChatGPT の方を20冊以上読んではいるのだけれど、未だに仕事への活用であまりピンとくるものがない状態です。ChatGPTを仕事に活かすって難しい。なんかできそうな気がしているのですが…

この本は比較的自分が活用できそうかなと思ったので今日は、読書感想文を書きます。

この本が今までと違ったところ

今までの本は、タスクをChatGPTで完結させられるような書き方をしているものが多かったのですが、この本はChatGPTと言いつつ第1章と第2章は、キーエンスの仕事のやり方が説明されているので、ChatGPTと直接の関係はありません。
ただ、第2章の最後に「キーエンス思考」のプロセスはChatGPT活用で実行できる。とあって、話が繋がってくる。

もちろん、ChatGPTに仕事が丸投げできるような甘いことは書いてません。

”自分の現状や目的をChatGPTに伝えて、課題を抽出したりアクションプランを作ってもらう。それをヒントに、アイディアの取捨選択をしながら進める。”

自分の現状や目的をChatGPTに伝えてとい”うところが、負荷がとっても高いんだってば。と読みながら思う。アイディアの取捨選択をするのと、自分でさっさと考えるのとどっちが早いか…疑心暗鬼ながら第3章以降のテクニックを見てみました。

この本のターゲットは営業職の新入社員

まず、はじめにで、立場によってChatGPTのメリットが異なることが書いてあるのだけれども、
1)新入社員は早く仕事ができるようになる
3)経営者は自分の生産性が1.5倍から2倍になる

あれ、マネージャー(管理職)は? というと、部下指導がとても楽になる。
自分の生産性が上がるわけではないようです。
経営者が生産性が上がると言いつつ、経営者の話はほとんどなく、新入社員向けの内容が多くなっています。


個人的使えるアイディア

個人的にいいなと思ったのは

  • 自分がなじみがない業界の一般常識を聞くこと

    • 例えば営業先などの業界の、○○のプロセスを聞くなどで情報収集を簡略化。確かに時短です

  • プロジェクト計画でスケジュールを書かせること

    • 新商品開発のプレゼンに向けた工程など、一般的なシーンの手順は対応可能とのこと

  • 自分、自社の目的を知る質問を投げかける

    • この辺りから面白くて、ChatGPTに質問をする目的が、ChatGPTに仕事をしてもらうのではなくて、自分が自社や自分の仕事に対する理解を深めるというところになっている。ChatGPTで自分を鍛えるというか、教育する感じ

    • 例示は特に「私は今一般社員ですが、管理職クラスの目的も含めて提示して」とあって、キャリアカウンセリング的な要素を感じる

  • KPI の件数などの事象のみ記載して直面していると想定される問題点を列挙してもらう。問題点が分っていなくても、ChatGPTに列挙させてその中からどれっぽい? と言うのを探していく。これも、おそらく営業現場での課題というのは「一般的なシーンに当たる」と想定するとかなり抜け漏れなく課題の候補が出てくるんじゃないかなと思います

  • 顧客から出たアンケートのフリーテキストに0点から10点までの点数をつけてもらうという方法

    • あったがこれはセキュリティの観点で、情報をChatGPTに入力していいのか微妙ではありますが、OKならばものすごく時短になるやつです


まとめ

ChatGPTを時短のために使うものの、ChatGPTで完結しないでどう仕事をしていくか。それをキーエンス志向という、仕事のやり方そのものと絡めて説明されていた点が面白かった本でした。

特に、新入社員や営業職にとっての具体的な利用方法が示されており、速く仕事を覚え、効率を上げるための工夫が盛り込まれています。たとえば、業界の常識を調べたり、プロジェクト計画のスケジューリングを助けたりすることで、時間を節約しながらも質の高い仕事が可能になります。

また、自分自身や自社の目的を深く理解するためにChatGPTを使う方法は、単にタスクを処理するだけでなく、自己啓発や教育ツールとしても非常に有効です。KPIや問題点の列挙、アンケート評価の自動化など、具体的な例を通じて、日常業務におけるChatGPTの活用が現実的なものに感じられました。

仕事へのChatGPTの取り込み方を考える当たって、参考になる本でした。

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