期待値

子供を褒めるのが大の苦手です。頑張ったね。よかったね。は言えるのですが。「すごい!〇〇」(上手とか綺麗とか可愛いとか)状態の評価を褒める事ができないのです。

理由はただ1つ「期待値が無茶苦茶高い」からです。求めるレベルに達する前に次のレベルを求めるからです。

子供が小さい頃は「元気で育ってくれればいい」という感じで期待値が低い状態が続きました。その時はそれなりに褒めていたと思います。

東京で生活していた時は、生活をこなすのでいっぱいっぱいだったので、子供に期待して育てるという余裕が全くなかったです。

田舎にもどって、子供も大きくなって、色々できるようになってくると、子供に対する期待値が徐々に高くなるようです。

例えば、勉強ではテストの点数が前回より高かったとしても、「もっと時間をうまく使えば、もっとできると思うのに」という思いが強くて点数を心から褒める事ができません。

時間の使い方が勿体無い!だからもっとできる!という期待値です。自分ができるのかと言われると、できないのに勝手な言い分です。

子供達には母親が褒めない事、その理由も含め、嘘ついてまで褒めることはできない。こんな母親でごめんとそれぞれに言っています。どちらも中学入ってからですね。期待値が上がってしまったのも。逆に子供から親への期待値は下がっていると思います。

そんな私が娘に対して心から褒めて記憶に残っているものが1つあります。これは中1冬、部活の大会でした。不器用な楽器初心者が先輩が全くいない中、同級生と切磋琢磨して演奏した曲。会場で聞いて成長したなぁと実感したのです。結果は振るわなかったので、娘からしたらなんでこんなに褒められるのか実感がわかなかったようです。

その娘は今、受験生です。生活態度は親子共々褒められたものではなく、親の期待に応えようということはないので、(無言)喧嘩はあれど、穏やかに過ごしているのではないでしょうか?

息子に対しては、私も歳を取ったのか、ここ数ヶ月の彼の成長が早すぎて、褒める前に追い越された感じ。勉強や生活態度など、文句は多々ありますが、もう子供達はしっかり成長してくれました。

彼らの成長にはいい友人関係があったからだと思います。そんな人間関係を作っていた子供達を誇りに思います。子供には直接褒められないけど…。

褒めることは出来ないけど、彼らのやってきたことは常に認めていこうと思う今日この頃です。