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エッセ

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体験主義で実感したことを書いています。仕事や趣味、エッセ、SNSに関することも。 これで私の半分はお分かりになるかと思います。
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2022年11月の記事一覧

帰宅電車の男性と窓の星

夜7時を過ぎて電車に乗ると、 車内は一家の主人であろう男性達が 8割を占めていた。 この世は男性の方が多いと思わされるほどだ。 着込んだ男性4人が対面式ボックス席に 窮屈そうに座っている。 そのうち1人が降りたので、 女1人で混じって座った。 前の男性が考え事でもしているらしく、 目を閉じ眉間にしわを寄せ、何かを数えるように指を折っては、また,数え直して指を折る。 その左手薬指に結婚指輪がはめられている。 50代半ばに見える、ごく普通のおじ様。 周りを見ると、半数ほどの

通勤の朝に見た龍と人様

冬目前の朝の空に 細長い雲が、いくつもたなびく。 それは一斉に一つの方向にむかっている。 富士だ。 真っ白に全身を染めた山の神がおられるのか 数体の若い龍がしなやかな体で冬空に弧を描く 一瞬、視界をさえぎる建物が消え、 富士と龍雲がつくる 天空の群像劇の全貌が見えた。 私の座るボックス席の男性たちは、 偶然にも、全員が窓の外を見やっていた。 吊り革を持って立つ紳士も スマホや本に目をやっている人間は この間、ひとりもいない。 言語化できない神聖な空。 殿方は龍に気づい

音のある風景〜鎌倉駅ホームにて

仕事を終え電車を降りると月がとてもキレイで、そのまま帰るなんてもったいなくて、noteの録音スイッチをポチしたくなりました。鎌倉駅の雑踏、人の気配に囲まれながら、ブツブツやっております。最近どんどんマイワールドになって…すいません。