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コナス 旅の準備

2月4日 土曜日の抗がん剤治療のあと
2日ほどは副作用もなく元気にご飯を
食べていてくれたのですが
2月7日あたりから少しずつ
食欲が落ちてきて
ほとんど
食べられなくなりました。

食べられなくなってしまったので
予定していた
2月11日の抗がん剤は中止。
嘔吐も始まったため
内服薬もやめることにしました。
もうこれ以上は、ね。
家でゆっくり過ごさせてあげよう。

11日あたりからは
まったく食べなくなり
動くこともほとんどなくなってきました。
寒い場所に移動するようにも
なったので
ああ、もう逝ってしまうのだな、と。

でも、トイレに行っておしっこをし
お水も飲んでいます。
きっと感覚で動いているはずなので
トイレの場所を変えたり
お水を近くに持っていったりは
しないようにしました。
もちろん、強制給餌もしません。
お水を飲ませることも、しません。

治療はしない
これ以上コナスに無理はさせない

そう考えながら私は
その日がいつなのか
いったいどうなるのか
緊張、恐怖、悲しみが
全身に襲い掛かっていました。

変わらぬ日常を過ごしながら
仕事をしている間に死んだらどうしよう。
お風呂に入っている間に。
食事をしてる間に。
ちょっと目を離したすきに。

夜は1時間から30分おきに
目が覚めました。
寝ている間に死んだらどうしよう。
目を覚ましてはコナスを探して
お腹が動いていることを確認して
ウトウトし
また目が覚める、の繰り返し。

逝ってしまう前から
ひどいペットロス状態です。
亡くした経験があるから
先がわかってしまうんですよね。

ただ、いい意味で
経験があるからこそ
命をあきらめるという意味ではなく
猫の苦しみを考えて
治療をやめる選択はできるように
なりました。

15日からは
呼吸がゆっくりになり
少し意識がぼんやりしているように。

この日くらいから
よく眠るようになりました。
ゆっくりと呼吸をしながら
スヤスヤと
何の苦しみもなく
とても気持ちよさそうに眠っています。

食べなくなって8日。
視力が無くなっていた左目が
つぶれてしまったようで
ほとんど開かなくなってしまいましたが
痛くはないようです。

コナスに栄養をもらえない
がん細胞も、おとなしくなって
いるんですね。
飢餓状態になると
病気も弱って、天然のモルヒネが出て
楽になるんですって。
本当に、楽そうです。

そんなコナスを眺めているうちに
これならきっと
安らかに逝けるだろうと
思うようになりました。

もしも私がいないときに
逝ったとしたら
それはコナスがそう決めたんだなと
思うようにします。
でも、一応毎日
「ママがいない時に逝くのは
やめてや。待っててや」と
伝えています。

2月8日、4.4キロだった体重が
今日は3.5キロです。
去年の11月は6.4キロくらい
だったのにね(太りすぎ)。
見た目はうちの猫たちの
誰よりも小さくなり
仔猫のようです。

ですが不思議と今は
骨と皮だけなのでかわいそう、とは
思いません。
まだ目もしっかり開かないうちに
保護をしてミルクを飲ませ、
スヤスヤ眠るコナスの姿が
今の姿と重なって見えて
可愛くて可愛くてたまりません。

私は毎日の生活のスタイルを変えず
生活音にも気を遣わず
何も変わらない日々を過ごし
いつも通り
コナスを撫で、抱っこをして
愛してるよ、大好きだよ
一番かわいいよ、コナちゃん、と
たくさんお話をして
頬ずりをしています。

コナスは今、幸せだと思います。

力をもらった
ゆるりねこさんのブログです。
https://yuruttomirai.com/preparing-for-the-first-care-of-an-old-cat/