添付文書通りの腎排泄薬剤投与量による副作用疑いについてトレーシングレポートで報告した症例
もともとは・・・
おとなりで高血圧・糖尿治療されていた患者さん。
もちろん糖尿治療はSU単剤投与で、低血糖出現。
眼の不調も訴えているのだが、眼科へはなかなか受診して下さらず・・・
低血糖繰り返していたら、眼底出血も気になるし・・・
このままでは、低血糖で夜間や早朝に転倒して、脳出血や骨折のリスクとか色々と心配。
そんな時に、ご家族と直接お話しできる機会に恵まれ、このチャンスを逃すわけにはいかず・・・
これまでの経緯をお伝えして、今後居宅もありえると考え、転院先もその場で決めて、転院先に情報提供し、現在その転院先に通院中。
転院後は、定期的に採血してもらってるし、毎回HbA1cチェックと検尿あるし~ 以前とは違う・・・
あっ・・・ 転院先は糖尿専門クリニックなのでほっとしてます。
まぁ~ それでもなかなか眼科には受診してもらえないのだけど・・・
もちろんドクターはおっしゃってますけども~ ご家族からも言って下さってはいるのだけど・・・
うーーーーーん
難しい・・・
えっと・・・今回は糖尿の話ではなく~
そろそろ本題に入ります。
下肢の痛みやしびれなどについては、転院前からの訴えだったのですが、糖尿病による末梢神経障害なのか、PAD(末梢動脈疾患)なのか、腰椎が原因なのか・・・ はたまた脳血管によるのか・・・
以前から整形受診を勧めておりましたが、やはり受診される事なく経過してしまって・・・
転院後、しびれなどではなく、四肢を動かしにくい?って訴えがあり、とある病院の脳神経外科に紹介され、頭部CTやMRIの結果、今のところ脳出血など無かったみたいで~ 脳梗塞も今すぐ治療開始するレベルでは無かった?
過去に、自宅で転倒やふらついて壁に頭をぶつけてたりって事があったとすると、硬膜下血腫の可能性もあるわけで・・・
それも大丈夫だったようなので、脳血管の異常所見はとくに無かったって事かなぁと・・・
で~
転院先から、プレガバリンが処方される事になり・・・
プレガバリン75mg/日が初回投与で、そのまま継続。
服用約3週間後に日中に転倒し救急搬送。骨折は認めず、このご時世なのですぐに帰されたとの事。
プレガバリンの服用は寝る前だったが、日中などもしふらつくならすぐにプレガバリンは中止して頂くようお伝えはしていたのだけど・・・
毎日継続服用していたのか、途中休薬していたのか、詳細は不明。
日中飲酒してたと奥様からの情報もあったけど・・・
それも本当かどうか疑わしいみたいで・・・
他ご家族の話では、日中の飲酒は今はないはずとの事だったし・・・
まぁ~いずれにしても転倒したのは事実なのだから、これに対してどうするか・・・ 低血糖も注意しなければならないし。
でも、まずはプレガバリンの投与量の見直しだ。
添付文書をみると~
Ccr30~60ml/min 初期投与量1回25mg1日3回又は1回75mg1日1回
この患者さんの腎機能評価なのだけど~
直近のeGFR約71 その3ヶ月前のeGFR約69
なので、初期投与量としてはむしろ添付文書より低用量での開始にされてるわけです。
問題は二つ!!
①この患者さんの腎機能評価が妥当なのか
②添付文書のデータをそのまま活用して投与量決めて良いのか
まず①について~
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?