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えらい仕事を。

今月、参議院選挙が行われた。
長野県では、当選者ひとりに対して6人のかたが
立候補をされた。その中に、
長らく地元で活躍しているタレントさんがいた。
テレビや雑誌で拝見するたびに、顔つきが
傲慢そうだなと眺めていた。
現職のかたと議席を競っているさなか、
過去の女性トラブルと金銭トラブルが週刊誌に
取り上げられて落選した。
立候補を促した地元のお偉い先生がたの、
人を見る目の乏しさにあきれたことだった。
そして投票日直前に、演説中の元総理が殺される事件が
起きて、なんとも驚いたのだった。
事件のあと、警備体制は万全だったのか、新聞や
ニュースで何度か取り上げられていた。
選挙期間中、ある政党の党首の演説を聞きに出かけた。
長野駅前の広場に足を運ぶと、すでに支持者のかたがたで
いっぱいになっている。
選挙カーのまわりには、青い制服姿のおまわりさんが何人もいる。
一緒に、黒いスーツにノーネクタイの目つきの鋭いかたも
あちこちにいて、ピリピリした空気を醸し出している。
ひと目で要人警護のかたとわかるのだった。
この人混みの中からどうやって怪しい人を見つけ出すのか。
仕事の最中はずっと緊張感を保っているんだろうなあ。
まったく緊張感なく毎日を過ごしている身には、
おなじ人間とは思えないことだった。
警官に消防士に自衛隊員などを目にすると、
いつも、その仕事を選んだきっかけはなんですかと
聞きたくなる。命の危険を伴う仕事をしている
かたには、ほんとに頭が下がるのだった。
東日本大震災の時に、任務を終えて現場を去る自衛隊員に、
僕も将来自衛隊に入りますと言っていた男の子を
テレビで観た。懸命に働く姿は、被災した子供たちに勇気を
与えたこととうかがえた。
もう自衛官になっているかなあ。
先日上田市でひき逃げ事件があった。朝刊に、
被害者が死亡して、上田警察署に捜査本部が設けられ、
捜査本部長は小山健二と載っていた。中学校の同級生だった。
一週間後、犯人逮捕の記事が朝刊に出た。
健ちゃん、ご苦労さま。
意志の強そうな顔つきを思い出したのだった。

要人を守る輩や夏景色。




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