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出直し金読本014 時間の分散

 基本に戻ります。いまさら云うまでもありませんが、金価格は日々変動しています。円建て金価格は、ドル建て金価格の変動だけでなく、ドル円為替相場の変動によっても動きます。ときに急騰する場合も急落する場合もあります。そんな大きな価格変動に遭遇しても、冷静にいられれば構いませんが、なかなか達観できるものでもないようです。

 上昇する様子をみて、いま買わなくちゃと焦って大枚を叩いたりすると、結果的に読みが勝ってOKの場合もあるでしょうが、ときに思わぬ高値をつかむこともあります。とくに短期の値動きに目を奪われがちな人は、いま買わなくちゃ、いま売らなくちゃ、なんて気持ちになりがちのようですが、なにも焦ることはありません。

 できるだけ大きな流れを見るようにして、時間を分散してコツコツ買っていけば良いのです。そのうち自分なりのタイミングがつかめるようになります。日頃はコツコツ書い続け、時に大きく下げたらドンと買い足せば良いだけのことです。

 保有している金地金や金貨を売却する場合も同様です。金は、困らない限り売らない、バブル化しない限り売らない、将来の万一に備えて保有し続けるのが基本ですが、必要になることもあるでしょうから覚えておきましょう。

 なお、金価格も、時折、まるでアクロバット飛行中のジェット機のようにグングン上昇していく局面があります。けれど、急騰する相場は、早晩、急落するのが常です。そういう場面で金を買うことは手控えた方が良いでしょう。

 金はあくまでも長期資産と考えて、焦らずゆっくり付き合っていきましょう。世の中、焦って良いことなんて、ありませんからね。


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