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FPという逃げ。あるいは覚悟を。無料相談が有料になる日は来るのか。

ファイナンシャルプランナーという専門家が無料で相談に乗ります、おすすめの医療保険があります、というお電話を今日受けました。アポイントが相当しつこかったのでその会社の本社の方にそっとお伝えしました。(人の口座やクレカの履歴を見てアポ切るなや。とも思いますが)

一応私は事業として同じようなことをやっていたわけですが改めてファイナンシャル・プラニングとは何か?と思い国家資格の日本FP協会を覗いておりました。

以下抜粋

人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。

また100年時代にあわせてこのようなサイトもありました。

人生の夢や目標を叶える?ための資金計画の立案にためにお役立ちするというのが建前ですが、医療保険だけを効率的に売ろうとする=ライフプラニング/ファイナンシャルプラニングと勘違いしている業者が最近は多いなと感じます。

各保険会社は非常に多くの保険を近年販売しておりますし、医療保険の見直しという個別最適を行うのは毎年やった方が圧倒的有利になってきました。

医療保険の販売件数の増加は保険ショップをはじめとした乗合保険代理店の躍進と時を同じくしており、ある意味トレンドは医療保険だけでも加入促進んができると儲かるという特定の保険会社の思惑とも絡み、業界の中での本当に必要な保障とは?という自身たちの存在意義を見失っているような感じが...

少なくともファイナンシャル・プラニングを行う、ということであれば全ての情報を整理した上で、全ての商材を扱えるor全てを扱わないなど、コミッションを取捨する覚悟などが必要になるのではないかとも思います。

保険だけでも特定の保険だけではなく、多くの保険を取り扱えるように企業努力する必要があります。(案内するのは医療保険だけでいいのか、というとそうでもありません)

そもそも保険だけでも膨大な情報量になるのにお気軽に専門家であるFPが無料で相談に乗ってくれる、には難易度と期待値調整が相当難しい。。。

そもそも民間保険でカバーすべきは〜という議論に立ち返ると、まずFPとして(いや保険の全ての営業が)

こういったところを説明する必要が義務化されるわけですが、これをきちんと説明する時間が1時間くらい(相談料はCFPで1h=¥5000くらい)かかるでしょう。

それを"タダ"でやるってことでそれを付加した手数料が後でチャージされるから,,,と考えるとFPに無料相談とは...??ということで消費者側が変わっていくきっかけになるのかもしれません。(かつ民間の医療保険についてはどういった価値観をお客様がお持ちかによって圧倒的に商品ん選定が変わる可能性もありますので必要かどうかはお客様が考えることで会ったこともない人におすすめの保険がわかるコールセンター怖い...)

いずれにせよプロフェッショナルに何かを依頼する、というハードルを消費者サイドが”タダ”でできる、という制度自体が全体のクオリティを下げ、悪貨が良貨を駆逐する、的なノリになっているのではないでしょうか。

お金の専門家であっても

自由=仕事が少なくヒマ、よって実際の所得はあなたより低い...という現状だとするとあなたはそういった人に相談したいですか?

あなたの所得を増やしてくれるFPは滅多にいないでしょうし、節約だけを言い続けるのであればインスタの#節約関連のサイトを見てなんとなくやった感出した方がいい気がします。

 くしくも今秋から実行されるインボイス制度では1000万以下の事業者に対しての動向がどうなるか業界でも議論になっている状況です。

世の中もインフレし、まさにファイナンシャルプラニングの再構築が必要な状況になった時に、あなたはどのような専門家に相談したいとお考えでしょうか。

もちろん無料相談の中ではお金の健康診断のように多くの人から支持されている人からのコメントをもらえるサービスだったり

ビザスクのように特定の専門家にある程度の金額で相談できるプラットフォームだったり多くのインターネットサービスも出てきつつある中で、様々なチャネルが広がる中、自分はどこでどう生きていくのか、をきちんと考えていく必要がありますよね。


混沌とした時にやるべきはフリーランチではなく、自らがきちんと自分の足で立つ=自立するということなのかもしれません。

個人的には一般的な情報が普及し価値が下がっていく中だからこそ、薄っぺらい無料相談や新商品という言葉だけのプッシュトークが駆逐される日が来て欲しいと思っています。


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